舌癌の色々な様相
※舌ガンはその組織型や進行度によって、多彩な様相を呈します。
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1,2:舌癌の初期硬結 3,4:白斑とびらんを伴う比較的浅い浸潤性病変
5,6,7,8:腫瘤を形成、深部にも浸潤 9,10:潰瘍を形成した浸潤性の舌癌
虫歯や欠けた歯を放置している人は舌ガンに要注意
一度、自分の舌をじっくり観察して下さい。ただれたところや、白くまだらになっている部分はありませんか?また、虫歯のままや、歯が欠けたまま放置していませんか。口の中にできるガン(口腔ガン)のなかで最も多い舌ガンは、舌に物理的な刺激が持続的に与えられて発生することが多いと言われています。
舌ガンの出来やすい場所は、舌の後方の側縁から口腔底(舌と歯ぐきの間を口腔底と言い、この場所に癌ができた場合は口腔底癌と称します)にかけてで、舌の上面に発生することは希(参考:舌腫瘍、口腔腫瘍)です。口腔腫瘍の中でも、舌ガンは中高年に発生することが多いのですが、20歳代でも希に発生することもあり、油断はできません。欠けてとがった歯や、金属をかぷせた歯が、舌に当たって潰瘍や小さな硬い「しこり」をつくった場合は、長期間放置しておくと、ガンになる可能性があり、まず歯の治療が必要です。
舌癌と紛らわしい舌潰瘍、十分な経過観察と病理組織検査が必要
タバコやアルコールもガンをつくりやすいといわれています。この2つの因子が重なると、ガンの危険度は急激に高まります。例えばタバコを1日に60本以上吸い、しかも強いお酒を毎日多量に飲むような生活の人は、酒もタバコもまったくたしなまない人の15倍以上も、舌ガンにかかりやすいとされています。そして、インドなどの刺激の強い香辛料を多く用いる地域に舌ガンが多いという事実もあります。舌が気になったら、耳鼻咽喉科か口腔外科を受診して下さい。
舌ガンを早期に発見するためには、時々舌をチェックしてみることです。舌ガンは、舌の先や上側には発生せず、歯に当たる部分や裏側に多くできます。舌を十分に出して鏡に映していろいろな方角から点検します。また、指で触って、硬くなっている部分がないかも調べてください。こうすれば、舌ガンは早期に発見でき、舌を失わなくて済みます。(国立がんセンター東病院・前院長、海老原敏先生)
口腔癌について
口の中に発生する癌を総称して口腔癌と言います。口の中の様々な部位に癌は出来ますが、その中でも最も発生頻度の高い癌が「舌癌」です。舌癌の次に多い口腔癌が上下の歯ぐきに出来る「歯肉癌」です。歯肉癌も最初は口内炎、歯周病、単純な虫歯による炎症と間違えられて、そのうちに大きくなって潰瘍が出来てから受診される方が少なくありません。その他にも、下顎の歯肉と舌の連続している軟らかい粘膜部分に出来る「口腔底癌」、頬の内側の粘膜に出来る「頬粘膜癌」、上顎(硬口蓋と軟口蓋)に出来る「口蓋癌」なども頻度が少ないながらあります。
口腔底癌 臼後部癌
自由が丘耳鼻咽喉科・笠井クリニック
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