耳が痛いというのは耳鼻咽喉科外来で最も多い訴え(症状)のひとつです。外耳炎と中耳炎の場合が頻度として多く、その場合は視診で簡単に診断する事ができます。耳痛の原因が耳には無い場合があって、診断がつけにくいことがあります。
耳が原因の耳痛(原発性耳痛)
:耳介、外耳道、鼓膜、中耳の炎症で起こります
耳瘻孔化膿症、耳介軟骨膜炎、外耳炎、耳せつ、外耳道異物、外耳道癌、鼓膜外傷、航空性中耳炎やスキューバダイビングなどの気圧外傷、耳管機能障害、中耳炎、乳突洞炎、耳帯状疱疹(ハント症候群)などがあります。なかでも多いのは中耳炎と外耳炎で、耳鼻咽喉科で耳を検査することで異常を見つけることが出来ます。内耳の疾患では殆どにおいて疼痛が出ることはありませんが、メニエール病などでは耳の圧迫感や膨張感といった感覚が起きることがあります。
耳以外が原因の耳痛(耳への放散痛、関連痛性耳痛、続発性耳痛)
:耳が悪くなくても、耳が痛いと感じることがあります
扁桃炎、扁桃周囲膿瘍、扁桃手術後、上咽頭炎(鼻咽腔炎)、咽頭炎、咽頭癌、下咽頭癌、喉頭癌、頚部リンパ節炎、虫歯、歯周病、顎関節症、耳下腺炎、耳下腺癌、唾石症、副鼻腔炎、三叉神経痛、舌咽神経痛、茎状突起過長症、側頭動脈炎、心筋梗塞、頸椎症候群、逆流性食道炎、亜急性甲状腺炎など、耳以外の他の様々な部位から耳痛が起こります。これは周辺組織の炎症が三叉神経、顔面神経、頚神経、迷走神経、舌咽神経を介して耳の痛みとして現れるためです。耳の検査では正常であり、関連痛の源になりうる場所がたくさんあるために、続発性耳痛の診断は困難であることが少なくありません。50歳以上で、喫煙歴があり、アルコール摂取の多い、特に男性では悪性腫瘍(癌)の発生を疑う必要があります。
耳とその周囲の構造
自由が丘耳鼻咽喉科 笠井クリニック
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