全身のリンパ組織の中でも頚部リンパ節とワルダイエル扁桃輪(特に口蓋扁桃)は悪性リンパ腫の好発部位となっています。悪性リンパ腫は初期の段階では症状として痛みが殆ど無く、単純な扁桃肥大や扁桃炎、頚部リンパ節炎と間違われることがあります。片側性の扁桃肥大や治りにくい潰瘍がある場合には悪性腫瘍を疑って検査をする必要があります。
右口蓋扁桃の悪性リンパ腫
左口蓋扁桃の悪性リンパ腫
扁桃の良性腫瘍
左口蓋扁桃の乳頭腫(口蓋扁桃には比較的よく出来る良性腫瘍)
→ 右口蓋扁桃の乳頭腫(良性腫瘍)をレーザーにより切除
右扁桃腫瘍⇒病理検査で扁桃肥大
中咽頭癌
口を開いて見える奥の方の部分を中咽頭と言います。中咽頭の最も中心的な組織が扁桃です。中咽頭の両側に存在する口蓋扁桃は、その大きさや形態に個人差が極めて大きく、単純な肥大や炎症性の腫脹、乳頭腫などの良性腫瘍や貯留嚢胞といった様々な病変が見られます。扁桃炎が起きると通常は両側の扁桃が赤く腫れて痛みが出ます。中咽頭の癌というとその半分以上は口蓋扁桃に発生し、大抵は左右どちらかの患側が腫れてきます。しかも初期には軽い違和感くらいで痛みが出ることが無い(咽喉頭異常感症)ので、気づかれない内に病状が進行していることがあります。
中咽頭の解剖学的位置関係
自由が丘耳鼻咽喉科 笠井クリニック
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