【スティーブ】
スティーブは、愛車のコルベットで、社交クラブの親睦会が開かれるパーム・スプリングスへ向った。そこでは、すでにスティーブの父・ラッシュが到着してゴルフを楽しんでいた。スティーブは、ラッシュからアルファ・オメガの「ロビン(父バディはフロリダの大学カパ・エプシロンのメンバー)」を紹介すると言われて、機嫌を損ねた。
翌朝、スティーブはラッシュ、ロビンとその父の4人でテニスをした。ロビンはスティーブにコーチして欲しいと言い、ラッシュもそうするよう勧めた。ラッシュが朝食を食べに行こうと提案したところへ、ブランドンとバレリーがやってきた。ロビンを押し付けるラッシュに嫌気がさしていたスティーブは、ブランドンを部屋に案内するので・・・と、食事の誘いを断った。
部屋へ向う途中、スティーブはブランドンに「おやじは自分の損得勘定で女の子を紹介するんだ」と愚痴をこぼした。例えば、母親とデートしたくて、その娘を自分に押し付けたりなど。ブランドンは「今回は違うかも」と言うが、スティーブ曰く「親父にはクリーンな動機はない」だった。
スティーブが水中バレー・ボールを楽しんでいると、酔っ払ったブランドンが飛び込んできた。ブランドンとはしゃぐスティーブの姿を見たロビンは、一緒にいたバレリーにスティーブの事を訊ね、バレリーは「気があるならアタックすべし」とアドバイス。ロビンはゲームに参加するが、ブランドンの合図でいつの間にか騎馬戦となってしまった。散々はしゃいだスティーブは、「やっぱりロビンを気に入らない」とブランドンに言い、さらに騎馬戦でバレリーを肩車しなかった理由をブランドンに訊ねた。ブランドンは「本来ならバレリーを妹のように思うべきだが、自分はバレリーの誘惑に負けそうだ」と告白した。二人は「いまは退散すべし!」と言い、タイミングよくマンツが「ビールが無くなった」と報告しに来たので、二人はスティーブの車で外出することにした。
スティーブは、スーパーの駐車場で一台の車を発見した。それは、ホテルへ向う途中に見かけた美人が乗っていた車だった。素晴らしいナイス・バディなその美女は、スティーブ曰く「スーパー・モデルに違いない」。一緒にいたブランドンは、モデルと聞いて興味を失ってしまったが、スティーブは彼女にすっかり夢中。
ディナーの後、スティーブはロビンから、自分たちの父親が仕事の契約をまとめようとしていると聞いて驚いた。
【ブランドン】
学生議会の選挙に落選し、両親は香港へ転勤、その上ケリーに捨てられたブランドン。スティーブは「残るは男の友情」だからと、部外者であるブランドンもパーム・スプリングスへ呼ぶことにした。
パーム・スプリングスのスティーブから電話を受けたブランドンは、ジムとシンディを空港まで見送らねばならないし、家を売却するために不動産屋「SUN HILLS REALTORS」が来ているので行けないと断ったが、スティーブは、気が変わったら来るように言って電話を切った。
玄関の外では、ジムが車に荷物を積み込んでいた。見送りに来たケリーは、「ビバリーヒルズの郵便番号を忘れないように!」と、「90210」と入ったヤシの木の飾りをジムとシンディに贈った。シンディが気を利かせて、ブランドンとケリーは二人きりになった。ケリーは、ブランドンがパーム・スプリングスへ行くような気分でないと言うと、「自分が同棲・プロポーズを断ったからといっても、ブランドンを愛してないわけではない」と告げた。そこへバレリーがやって来た。バレリーは、ケリーの前で「ピーチピットでの夕食の前に、ディランの家へ寄ってくる」と言って、ケリーの方をちらりと見た。そして、ブランドンがその場を去ると、バレリーは「一度に二人の男をノックアウトしたのだから、今度からターミネーターと呼ぼう」と言った。
ジムとシンディは、L.A.を発つ前に、最後の夕食をピーチピットでとることに決めていた。ナットさんもしんみり。ジム、シンディ、ブランドンは今後の事、バレリーの事を話しあった。シンディによると、バレリーの母アビーとも相談した結果、バレリーには新しいアパートを探してもらう事になるが、見つかるまではウォルシュ家に置いてあげるようブランドンに言った。家が売れるのは何ヶ月も先らしい。また、バレリーがマリファナをやらないよう、ジムはブランドンにお目付け役を命じた。そこへバレリーもやって来た。4人はお別れを言い合い(空港までは一緒に行くのに)、ナットさんも加わった。
ブランドンとバレリーが空港から戻ると、香港から引っ越してくる事になったチュウ夫妻が、不動産屋と一緒に部屋の見学に来ていた。一行が出ていった後、ブランドンは「休み中この状態には耐えられそうにない」と言って、パーム・スプリングスへ行くことを決めた。バレリーは、ブランドンが一人で行きたくなければ、自分もブランドンのゲストとして一緒にパーム・スプリングスへ行くと提案し、ブランドンはそれに賛成。二人は、バレリーの車でパーム・スプリングスへ行くことになった。
ブランドンは「本来ならバレリーを妹のように思うべきだが、自分はバレリーの誘惑に負けそうだ」とスティーブに告白した。
二人は、品切れになったビールを調達するために街へ。「バレリーとはどうするのか?」と訊ねられたブランドンは、「少しハメを外してもいいかなって思ってる」と答えた。
その夜のディナーの席で、上院議員のソニー・ボンシュがなかなか姿を現さないことに対し、酔ったブランドンが彼をこき下ろしていた。ラッシュはブランドンに退場を命じ、スティーブがブランドンを外へ連れ出した。一人になったブランドンは、ジャグジーでバレリーに出会った。一緒に入ろうと誘われたブランドンは、水着に着替えるために部屋へ戻った。
水着とバスローブを着たブランドンが、部屋を出ようとすると、鏡の中から「一体どうしちゃったの」というシンディの声が聞こえてきた。不思議に思ったブランドンが鏡を覗くと、そこにはジムとシンディの姿があった。それは、ブランドンの幻想だった。
【ドナ、レイ】
ドナは、レイからの連絡を避けていた。その頃、レイは自分の部屋でギターを弾きながら歌っていた。レイは、部屋の入口でレイの歌を聞いていた母・ルーアンに、両親がいつも喧嘩をしていた事を考えていたと言った。また、ルーアン曰く、レイも父から暴力を振るわれていた。
ルーアンがドナと何があったのかと訊ねると、レイは、ドナに余計な事を言ってしまい、自分の気持ちを歌にしたと答えた。気持ちは伝わるか・・・ルーアン曰く「ドナはロマンチストだからねぇ」とのこと。
スピーチを考えていたドナは、部屋の外からレイの歌声が聞こえてきて外へ出た。
おれはいったい歌い終わったレイに、ドナは「自分たちは十分怒鳴りあった」と言って近寄った。レイは、ドナに「あの時はキレちゃってた。でもどんなにドナが大切か気付いた。許してもらえるなら何だってする」と言った。ドナは、自分のゲストとして一緒にパーム・スプリングスへ行き、日光浴を楽しんだり、スピーチする自分を見守って欲しいと言った。
どうしたらいいんだ
うまくいかない
なぜ 大切な人を
傷つけてしまうんだ
こんなに愛してるの
あんなことをした
自分が許せない
あの日の自分が
信じられない
ドナ 許してもらえるなら
何だってする
君を失いたくない
もう一度
チャンスをくれ
君は おれに
喜びをくれた
できることなら
やり直したい
君は おれに
喜びをくれた
翌日、二人はレイのピック・アップでパーム・スプリングスへやって来た。レイは「こういう所は落ち着かないから、一旦戻ってあとで迎えに来る」と言い出すが、ドナは「リラックスして」と言って、レイの手を引いて中へ入っていった。
スティーブが、レイをスティーブの部屋に泊めてくれることになっていた。ドナがそう話していると、そこへフェリースがやって来た。フェリースはレイにイヤミを言うが、レイはそれを上手く交わして、ドナも「やるじゃない!」と微笑んだ。
プールサイドでは、プール・パーティが開かれていた。マンツはアルコール・タンクを背負って、「歩くバーテン」として活躍していた。ドナは露出度満点のビキニを着て、スティーブ達と水中バレー・ボールを楽しんでいた。そこへ酔っ払ってハイ状態のブランドンが飛び込み、ゲームはいつの間にか騎馬戦に早変わり。ブランドンは水中に潜ってドナを肩車、さらにスティーブがそれを肩車して、ドナも「きゃ〜」と悲鳴を上げながら楽しんでいた。その光景を眺めていたレイは、「楽しんでる?」と声をかけてきたフェリースと、ドナの過激な服装のことで意見があい、フェリースも「あなたの言うことなら聞くかも」と言って去った。
レイは、ドナにプールから上がるよう命じた。
その夜のディナーの席で、フェリースはレイに「あなたが来てくれて本当に嬉しいわ」と言った。そして、ドナに服装について注意してくれたことに礼を言った。
翌日、ドナとレイは乗馬の約束をしていた。1時間ほど馬を走らせると、レイは、10年前に自分がパーム・スプリングスへ来た時と景色がかなり変わったと呟いた。以前は、ただの砂漠でガラガラ・ヘビがうようよしていたらしい。
ドナが「もう戻らねば」と言い出すと、レイは「まだ帰らない。自分はのこのことパーム・スプリングスまでやって来たし、フェリースにも愛想を振りまいた。酔っ払いのガキどもと一緒の部屋に泊まったのも、ドナがそう望んだから。なのに、自分にこれ以上の時間をくれないのか!!!!」と怒り、さらに、前日のドナの水着に対する不満も言い出した。ドナは、「あれはレイに見せたくて買ったし、一緒に選んだケリーに聞けば分かる...いつもレイに気に入ってもらえるものを選んでる!」と弁解した。そして、もし服装が気に入らないのなら直す...でも、フェリースが司会をするパネル・ディスカッションに出なければならないので帰りたいと頼んだ。しかし、レイは「本気で自分を愛しているなら、何よりも優先してもいいのでは?それに、あんな姿を他人に見せるとはっ」と答えた。
【ケリー】
クレアとデビッドは、社交クラブの親睦会には乗り気でなかった。クレアの中学は全寮制だったため、大勢の女の子が一ヶ所に集まると、殺し合いになると思ってしまうらしい。
ケリーは、親睦会へは明後日から参加するので、ドナと一緒に行くことは出来ないと断った。ドナとクレアに「何か予定があるのか」と聞かれたケリーは、特に大した用事ではないと答え、それが何かと聞かれると、個人的な事だから言いたくないと言って去った。
翌日、ケリーはアリソンが入院する病院へやって来た。アリソンが退院するのだ。受付の看護婦に「ただの友達です」と話していると、病室からアリソンが出てきた。比較的軽傷だった顔のやけどは目立たないが、アリソン曰く「足を見たらそんな事は言えない」とのこと。ケリーは、アリソンをビーチ・アパートへ招待していた。ルーム・メイトがパーム・スプリングスへ行って不在だと知ったアリソンは、きごちなくならずに済むので安心したと呟いた。
ディナーのデザートは「クレーム・ブリュレ」。二人が楽しそうにしているのを、テラスの窓から見てしまったデビッドとクレアは、「ブランドン先輩が振られたのはアリソンのせい?」「ケリーがレズだなんてあり得ない」と呟いた。そして、早く消えねば・・・と言っていると、ケリーが二人に気づいてしまった。
【ディラン】
バレリーがディランの家へやって来た。ディランは、エリカに会うためにマウイ島(ハワイ)へ行くつもりで荷造りをしていた。泳げなかったエリカは、1年前にディランから泳ぎを教えてもらい(詳細はこちら)、ディラン曰く「今ではサーフィンの達人」とのこと。
ディランは、珍しくバレリーが「ハワイへ連れてって」と言わないと驚いた。バレリーは、こんな時にブランドンを一人でおけないと答え、ディランは「今度はブランドンに鞍替えかぁ」と返事をした。バレリーが「だったら私を世界一周へ誘ってくれる?」と言ってると、そこへチャーリーが来て、ディランに旅行を中止するよう言った。二人が進めていた映画に資金援助してくれそうな人が現れたとのこと。パラグライダーの会社で、ディランが書いたパラグライダーのシーンを見て、ディランをコーチしたいと申し出たとのこと(ディランがパラグライダーに挑戦する事に)。
翌日、予定を変えてL.A.へ残ったディランは、パラグライダーのチェイス・シーンにかかる莫大な費用について心配していたが、チャーリー曰く「映画の全費用を出してくれる味方がいる。夏までに撮影準備に入れる」という。スポンサーとなる男にあらすじをファクスした所、パーム・スプリングスの大邸宅へ来るよう言われたらしい。ディランは、「大金が動く所には必ず下心がある」といって条件が何かをチャーリーに訊ねると、それは「ガール・フレンドを主役として出演させること」だった。
翌日。ディランとチャーリーは、映画の資金を出してくれる男性トム・ローズの屋敷へやって来た。トムは、ボディ・ガードのルーに部屋を案内するよう命じ、二人には思いきり寛ぐように言った。トムをマフィアでは?と警戒するディランだが、チャーリーは「これまで何度も映画に投資をしているから大丈夫、気にするな。プロ中のプロだ」だと答えた。
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