Episode Guide

5-14:大火事の波紋
(Injustice for All,1994/12/14,1995/7/15,1997/11/23)

【ドナ、レイ】
おばさんの農場でクリスマス・ツリーを売る手伝いをするレイ。しかし、クリスマスが大嫌いなレイの機嫌は最悪...ツリーを買おうとするお客さんへの接客態度も散々だった。
夜になってもレイの機嫌は直らず、ドナは怒って帰ろうとした。レイは、自分が機嫌が悪いのは母親のせいなんだ...とワケを話し出した。普段はとてもいい母親でお酒も飲まないが、毎年この時期になると街をうろついてトラブルを起こすという。ドナは「今年は大丈夫よ!」とレイを元気づけるが、既に今年もその状態となっていて、今朝はレイが家中のお酒を流しに捨てたら、レイの母親が怒りだして喧嘩となったらしい。どうしてか...それは20年前のクリスマス、レイの父親が母親を階段の上から突き落とし、そのまま家を飛びだしてしまったからだった。母親は階段から落ちたショックで流産...それ以来、12月になると飲み始めるというワケだった。それを聞いたドナは、お母さんの悲しい日が、自分の誕生日でもあるのがショックだと言い、レイは「君の誕生日なら、自分はクリスマスが好きになるかもしれない。」と答えた。

【ブランドン、エミリー、ケリー、ディラン】
[病院]ケリーもアリソンも一命は取り留めたが、ケリーは右耳から首...さらに右肩へ火傷を負い、アリソンにいたっては皮膚の移植手術を負わねばならなかった。お見舞いにやってきたブランドンは、エミリーが既にL.A.に居ないと思い込んでいるケリーに対して、実はまだL.A.に滞在している事が言えなかった。

ケリーは退院出来ることになったが、自分は一生病院生活になるかもしれない!と、退院したくない!と悲観的になっていた。そこへ、アリソンの意識が戻ったと彼女のGFが知らせに来て、二人は一緒にアリソンの病室へ向かった。アリソンは全身を包帯に覆われていた。すき間から見る顔の皮膚も赤くただれていて、ケリーは何と言って励ましたら良いのか言葉を失っていた。アリソンは「生きてるわ...それだけで十分でしょう」とケリーに言い、ケリーは「アリソンが居なければ自分は駄目だったろう」と言った。しかし、アリソン曰く、ケリーを救ってくれたのは神様...神様に感謝を!とのことだった。

[ビーチアパート]アリソンに励まされてか、ケリーはビーチアパートへ戻ってきた。ジャッキーは、今晩ケリーを看護するクレアとデビッドに事細かく手順を説明し、ケリーもジャッキーに関しては息が詰まりそうな思いをしていた。そこへ、ケリー宛にスティーブの弁護士ハックマン氏から電話が入った。ジャッキーは「彼は示談で済まそうとしているが、こちら側の弁護士から傷は完治するまで応じるなと指示されている!」と、ケリーに電話には出るなと命令し、ケリーは「退院できたし、告訴するつもりもない。一日も早く忘れたい!」と怒鳴った。
ジャッキーは、この先どんな後遺症が出てくるかを心配していた...エリソン・エージェンシーから電話があって、ケリーが元気になり次第契約をしたいと言ってきたのだという。しかし、ケリーは、モデルは無理だしやりたくない。何もかもが元どおりになると言われるのはウンザリだった。

[ベル・エイジH]ブランドンは、ベル・エイジ・ホテル(614号室)に滞在しているエミリーに会うため、アンドレアに誘われた"ハンナにとって初めてのハヌカ祭のパーティ"を途中で抜け出してやって来た。ブランドンはエミリーと会うのはかなり気が咎めていたが、それなら明日にでもラホイヤへ発つというエミリーに、エミリーと一緒に居られて嬉しいので行って欲しくないと言う。エミリーは、自分がまだL.A.にいることをブランドンがケリーに言えずにいるのは、ケリーが大変な目に遇っていて言える状況ではないからだと知ると、「タイミングが肝心だという事を擦れないで」と忠告した。

[ビーチアパート]ブランドンは病院の予約をしているケリーを送ろうと、ビーチアパートへやって来た。しかし、ケリーは病院へは行きたくないと怒鳴り、何かブランドンの話しに話題を変えようと言いだした。ブランドンは、よろしく言っておいて!というエミリーの伝言をケリーに伝えたが、それが火事の前の出来事だと信じるケリーを見ていたら、嘘を突き通すことが出来なくなり、実はエミリーはまだL.A.に滞在していると白状してしまった。「ただ会っていただけだから気にしないで」と軽く言い飛ばすブランドンだが、ケリーはどうして今ごろ言いだすのかと尋ねた。ケリーが知りたがっていたから話したというブランドンだが、ケリーは「エミリーに会いたいなら会いに行けば?一人にして」と言ってしまい、ブランドンもケリーが自分にどうして欲しいのか分からなかった。しかし、それはケリーにも分からなかった。

[更生施設]ブランドンが出ていった後、ケリーは更生施設にいるディランに電話をかけた。「自分はどうしたらいいか?」と相談されたディランは、「状況が変わるのをじっと待つのが一番だ!」とアドバイス。二人が電話している最中、ブランドンが面会にやって来た。ケリーは相談した事は内緒にして欲しいと頼んだが、ディランは聞かれたら話すだろうと答えた。
ブランドンは、ケリーにどう接していいのか分からない...とディランに相談した。ディランは「ケリーがエミリーとブランドンの事でショックを受けていた」とブランドンに言い、ブランドンは「君に話したか...」と呟いた。ブランドンは「浮気はしていない!」と、エミリーとの関係を否定するが、ディラン曰く「強い否定ほど疑惑を招く」といい、ブランドンも納得した。

[ベル・エイジH]再びホテルへやって来たブランドン。

エ:
時間が発てば、ケリーもきっと分かってくれるって
ブ:
自分の心が揺れ動いた事にケリーは気付いている
エ:
私が消えれば許してくれるわ
ブ:
この僕はどうなる?君にずっと居て欲しいと思う僕は、最低野郎かな?
エ:
聞く相手が違うわ...本当に居て欲しい?
ブ:
もし、半年後や半年前に聞かれていれば、答えはもっと別のモノになっていたかもしれないけど...今は・・・
エ:
運命を変える事はできないわ。
ブ:
タイミングが肝心で事かい?
エ:
そう...ケリーに悪いわ。こんな時だもの。
ブ:
でも君が好きなんだ
エ:
えぇ、私もよ。
二人はキスをした。エミリーは「感情に流されないで」とブランドンに言って、ブランドンは「ふと、このまま何もかも忘れて感情に流されたら...と思ったんだ」と呟いた。

[ビーチアパート]ラホイヤへ発つ前、エミリーがケリーを訪ねた。

エ:
昔の彼女が現れたケリーの気持ちは良くわかる
ケ:
ただの昔の彼女ではないわ...まだ好きなんでしょ?
エ:
ある事がなければ、そう思いたい。ブランドンはあなたに同情心しか持っていないと思っているんでしょう? それは違う...あなたを愛しているからよ。そう言っていた。嘘でこんな事は言えない。
ケ:
あなたは会わない間に、ずいぶん変わったみたいね。
エ:
私が来たことは内緒よ!押し付けるつもりはないけど...言わないで(^-^;;

アンドレアのハヌカ祭のパーティの帰り、ブランドンはバラの花束を持ってケリーの部屋へやってきた。ケリーは「愛しているわ」と言ってキスをし、きっと時が癒してくれたのだろうと告げた。ブランドンは、ケリーが眠るまでずっと側にいた。

【アンドレア】
ジェシーの法廷弁護実習が始まった。
奥さんに死なれて他に身よりのないペドローザ氏は、自分の子供の世話を隣人に頼んで働きに出た。しかし、その隣人は無責任にも帰宅してしまい、残された子供2人が夜中に外へ散歩へ出てしまったのだ。児童福祉法では、ペドロード氏が幼児虐待をしたと見なし、子供たちを施設に引き取ってしまったのだ。ジェシー曰く、「児童福祉法では幼児虐待に関する規定を事細かく決めているのだ。」という。それを聞いたアンドレアは、「事情を無視してどんな罰を押し付けようとしているのか!それはソーシャルワーカーが言い逃れをする為だ!子供を育てるのは父親であるこの人よ」と感情的に反論。ジェシーは、子供たちにとって何が最良かが問題で、いまの生活状況を判事に説明すれば幼児虐待に問われなくても済むはずだと、ペドロード氏の弁護を引き受けることにした。

【スティーブ】
サンダース家の弁護士によると、火事で大怪我したケリー&アリソンと和解しても、市当局は火災鎮火の為にかかった費用を回収するため、スティーブとグリフィンを"治安妨害罪"で告訴する方針であるという。しかし、グリフィン曰く、父テッドの根回しによって裁判所への出頭命令は免れそうだった。

スティーブは器物破損・不法進入・破壊行為の罪に問われていた。バレリーは、それならスティーブのアリバイが証明できれば有利になるのでは...と、スティーブの望み通りの証言をしてもいいと言い出した。それを聞いたブランドンも「バレリーらしい」と答えるが、スティーブは今度ばかりは逃げられないと言う。

[裁判所]裁判所へやってきたスティーブは、中でスレちがったジェシーに励まされて法廷へ向かった。スティーブは、「治安妨害罪に異議申し立てをしなければ検察側は他の訴因を取り下げ、100時間の奉仕活動だけで済む」と弁護士から説明を受け、ケリーがわざわざ電話をかけて来て、権利放棄書を提出した事も知らされた(アリソンも同意)。
裁判官の「治安妨害罪に異議申し立てはするか?」との質問に、スティーブとグリフィンは「しない」と答えた。裁判官はその答えを踏まえて、二人に「100時間の奉仕活動、1000ドルの罰金、2年間の保護観察処分」を言い渡した。しかしそれだけではなかった。スティーブにとっては大打撃な言い渡し、それは「今後一切、ダンスパーティをビジネスとして企画・主催することを禁じる」というものだった。営利目的のパーティ、クラブ経営という行為は2年間は出来ないという。ピーチピットのクラブ化を企画・資金を調達していたスティーブは、自分を騙したな!と、ラッシュに怒りをぶつけた。さらに、パーティを開いた家の鍵をスティーブがグリフィンに盗むようけしかけた...という事になっている知り、スティーブは怒りを倍増させた。なぜなら、家の使用料としてスティーブはグリフィンにお金を支払っており、家の使用許可は取ってあると、グリフィンから聞いていたからだった(家はグリフィンの父の会社の持ち物だった)。スティーブは、クラブ経営を一生の仕事にしようと思っていた矢先の処分に、ただただ怒りまくるのであった。

自分には関係なしというグリフィンが、酔っぱらないがら寮へ戻ってきた。スティーブは、グリフィンが家の鍵を盗んだ事や、30アンペアのヒューズを15アンペアのヒューズに差し込んだ事を証明してくれる証人もいると告げるが、グリフィンは他人事のように、裁判所の内部の人間の計らいで、自分たちは何もしなくてもいいのだ!と、処分についてスティーブに言った。それを聞いたスティーブは、グリフィンの体を壁に押し付けて、自分が外出から戻って来る前に寮から出ていくよう命令した。

[アンドレア宅]ハヌカ祭のパーティへやって来たスティーブは、今回の件をジェシーに相談した。ジェシ−は、自分が担当した裁判の話しをするので、スティーブの場合と比較してみるよう勧めた。
「妻に先立たれた父親が、わずかな収入で暮らしていた。ある晩、無責任な子守のせいで、二人の幼い子供は警察に保護されてしまった。その結果、適切な環境ではないとソーシャルワーカーが判断した為、判事は子供を3カ月施設に入れることにした。父親は、このまま一生子供たちに会えないと思ったんだ。」と言い、「だったら、そうじゃないと言ってやればっ」というスティーブに対して怒鳴りながら、ジェシーは続けて「そうしたいがそれはもう手遅れ。彼はもうL.A.を去ってしまったんだ!施設から子供たちを引き取ってメキシコへ戻って行ったよ!」と言った。それを聞いたスティーブが「世の中間違っている」と言うと、ジェシーはそれは問題発言だと指摘し、「一部の人間にとってはいい社会。現に、グリフィンとその父親は満足しているだろう。ハメられたのはその通りだろうが、もしも君がリッチな白人でなければ今ごろは刑務所へ入れられていただろう。だから、二度とこの世の中が間違っているだなんて言わないでくれ!」と、スティーブに言った。

スティーブはエドワードをピーチピットに呼び出した。エドワードはパーティ当日に食事を担当し、その調理代金を立て替えていたのだ。しかし、請求に行った時はスティーブは自分の裁判の事でイラついており、エドワードに酷いことを言ってしまったのだ。スティーブはその事もエドワードに謝罪し、自分の気持ちを支払い額にプラスして渡した。何も知らずに受け取ったエドワードは、多すぎると驚くが、スティーブの気持ちを素直に受けることにした。

【ディラン】
更生施設を退院したディランを、ナットさん、バレリー、シンディが「サプラ〜イズ」と出迎えた。バレリーは、ディランが不在中の手紙を種別ごとに分けておいたとディランに渡した。その中に見知らぬ人からの手紙を見つけたディランは、早速その手紙の封を開けた。差出人は ミシガンに住む女性で、出張の際に下り立った空港のトイレで拾ったメモを同封するという手紙が添えられていた。そのメモは、エリカがブラジルへ発つ直前に、トイレの中で書いてドアに張り付けたものだった
(ことの経過はこちら)


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