Episode Guide

5-13:ある夜の危険な出来事
(Up in Flames,1994/11/30,1995/7/8,1997/11/16)

【ブランドン、エミリー】
ブランドン宛てに国際指名通話がかかってきた。エミリー・バレンタインからで、明日の便でアメリカへ戻り、L.A.で4時間ほどトランジットがあるので、ぜひブランドンに会いたいという。その電話を取り次いだのは、ウォルシュ家を訪れていたケリーだった。
ブランドンがエミリーに会いに行くことになり、ケリーは機嫌を損ねてしまった。エミリーとブランドンは高校生の頃に付き会っていたが、別れてからもブランドンに執着していたエミリーは、ウォルシュ家に火を放ち、放火騒ぎを起こした事があった。また、去年の感謝祭に、ブランドンがエミリーのいるサンフランシスコを訪ねたこともあり、ケリーは今でもブランドンがエミリーに未練があるのではないかと心配していた。ブランドンは、サンフランシスコではエミリーと深い関係になったが、今は全く未練はないと断言し、二人は仲直りのキスをした。

しかし、風の音で眠れない...と、ブランドンはテラスへやって来て、去年エミリーと別れる時にした約束事を思い出していた。ブランドンを追ってやって来たケリーも、去年の暮れにL.A.を襲った熱波の夜、ディランが言った言葉を思い出していた。そして、お互いに色々な事があったわね!と言うと、二人は再びベッドへ戻った。

翌日、出かける仕度をしていると、ハンナを預けにアンドレアがやって来た。ブランドンは、エミリーに未練はないと思っていたが、電話で声を聞いたらグッと来て頭から離れない...と告白。しかし、思うたびにケリーを愛しているので胸が痛むという。ブランドンは、エミリーに恋はしていないし、たった4時間で何が起きるものか!と、自分に言い聞かせるようにアンドレアに言った。

ブランドンに再び会えて感激のエミリーは、海洋生物学の学位を取るまでには、あと3年はクストー大学で研究を続けなければならない。今回は、スクリプツ研究所のセミナーを受ける為に帰国したとのこと。
ブランドンは、スティーブのパーティへ行かないかとエミリーを誘ったが、エミリーは自分が荒れてた頃を思い出したくないと、その誘いを拒絶した。ブランドンは「もう3年も前の事は忘れるべきだ」と言うが、エミリーは「忘れられない」と答え、ついブランドンに愛していると言ってしまった。謝るエミリーに、ブランドンはピーチピットにコーヒーを飲みに行こうと誘った。

ピーチピットにやって来たエミリーは、4時間のトランジットがあるというのは嘘で、目的地へ行くのは来週でいいので、このままL.A.に泊まってもいいと言いだした。嘘を付いたのは、ブランドンが尻込みをするかもしれないし、気持ちを確かめたかったからだと言う。ブランドンは、今はケリーと付きあっていると打ち明け、自分はフランスへ行ってしまったエミリーから電話も手紙も送られてこなくて、どうしたら良かったのだ?と尋ねた。エミリーは、離れ離れは辛いので、連絡をしない方がお互いを忘れられると思ったからだと答えた。ブランドンは、連絡が来ないのは忘れられているからだと思い込んでいたと打ち明けた。

ドライブをするブランドンとエミリー。エミリーは、サンフランシスコへ行ったら元に戻れるか?と言うが、ブランドンは、一年前にサンフランシスコに来るよう誘ってくれていれば...と答えた。
ブランドンは、ケリーの身に何が起きているか知ることもなく、エミリーをホテルの部屋まで送りに来た。別れ際、二人は「まだサヨナラしたくない」とお互いに言って、ブランドンはエミリーを抱いてキスをした。

【ケリー、ディラン】
ディランの面会にやって来たケリー。

ケ:
雑誌の表紙になるかもしれない。きっと、くだらないと思っているだろう。
デ:
俺が思ったのは、君は成長したということだ。以前は、俺が愛したのは君の美しさだけだと信じ込んでいただろう?
ケ:
そういう意味では成長したかもね。
デ:
君が美人でなくとも恋していた。
ブランドンは元気か?上手くいっているか?ここでは考える時間が沢山あるし、やっと俺が悪かったと気付いた...だから君を失った。
ケ:
ごめんなさい。
デ:
いいや、二人で不幸でいるよりも、どちらか一人が幸せな方がいい。
ケ:
あなた不幸なの?
デ:
だったけど、今はただ恐いだけだ。
【スティーブ、バレリー】
スティーブはグリフィンと組んで、ハンコック・パークの売家を借りて、「スティーブ・サンダースとどんちゃん騒ぎ」パーティを開くことになった。ナットさんは、隣(ピーチピットのクラブ)を使えばいいのに...と言うが、工事が完成するのは3週間後だった。
バレリーは、パーティのちらしをブランドンの車で見つけて、自分も手伝いをしたいとスティーブに申し出るが、スティーブは「人手は足りている」と冷たい態度(事の経過はこちら)。しかし、パーティの為だと割りきって、スティーブはちらし配りをバレリーに頼むことにした。

スティーブは、本格的なメキシコ料理を出して、フロアではダンスを楽しみ...といろいろな計画を立てていた。それを24時間で準備するのは不可能だとグリフィンは反対するが、バレリーが明晩までにやることのリストを作成し、3人で協力し合えばなんとか出来ると提案。スティーブとグリフィンはそれに従う事にした。しかし、スティーブはバレリーが自分の味方をして、何か魂胆があると思っていた。スティーブは、バレリーが分け前を期待していると思って率直にたずねると、バレリーは「あなたとやり直したいの」と答えて微笑んだ。

【パーティでの大惨事】
9時半、ぞろぞろとお客がやって来た。しかし、どのカップルも女性同士で驚くスティーブは、クレアとデビッドを呼び付けた。デビッドとクレアはスティーブに頼まれて、パーティの告知を「DELPHI INTERNET」に投稿したのだ。デビッドは一旦メッセージの登録先を誤ったが、それを取り消して「カレッジ・パーティ」及び「カレッジ・ファン」に登録したと話した。ところが、「女を愛する女のフォーラム」にも送信していた事が判明。クレアは、たまにはそういうのもイイじゃんと、パーティを楽しむことにした。

パーティ会場は少々古く、電気のヒューズがたびたび飛んでブーイングが起きた。その度、予備のヒューズをセットしてパーティを再開するはめに。裏方で働くメキシコ人のコックは、電気の使い過ぎで危険だとグリフィンに忠告するが、パーティが済むまでの間だと言って、グリフィンは彼の言うことに耳を貸さなかった。

ケリーはブランドンがちっとも来ないからと、先にタクシーを呼んで帰るとクレアに告げ、階上にあるトイレに寄ってから帰ろうとしたが、トイレには行列が出来ていた。ケリーは前に並んでいたアリソン(女性同士のカップルの一人)と一緒に、誰も知らない地下のトイレへ行くことにした。アリソンの相手はアリソンがケリーと一緒にいるのを見て、アリソンを引き留めようとしたが、アリソンは「何もしないわよ!」と言って、地下へと降りていった。
そこは立ち入り禁止、そこは試写室になっていて、壁は防音壁となっていた。

パーティが行なわれている上の階では、再びヒューズが飛んでしまった。マンツは、バレリーに迫られて2階でいい事をしているスティーブに代わって、ヒューズの交換をしようと電気室のドアを開けると、そこは物凄い炎で包まれており、パーティ会場は一気に火の海と化してしまった。レイは残っている者がいないか見てくると言って、ドナを始め全員を先に避難させた。そして、火事に気付いて別室から出てきたスティーブとバレリーを発見して、毛布にパンチを染み込ませたものを渡して救助した。

スティーブはみんなの無事を確認し、ケリーは先に帰ったと聞いて安心した。しかし、アリソンがまだ中にいる!と取り乱すパートナーから、もし自分が見たのがケリーならば、彼女はアリソンと一緒に地下室にいると聞いて驚いた。

その頃、空気がコゲ臭いというケリーの言葉に、アリソンが出入り口のノブを握り締めると、それは物凄い熱で熱くなっていた。ドアの外が火事になっていることは、ドアをすき間から入ってくる煙ででも分かった。驚いた二人はトイレに引き返し、ドアのすき間から煙が入ってこないように、濡れたタオルやセーターを積めた。迫り来る炎の恐怖に混乱するケリーを、アリソンは「自分たちが地下室にいることは、自分の恋人が知っているから助けが必ずやってくる!」と宥めるが、ケリーは「私の彼は来てくれなかった」と泣きじゃくった。
アリソンは、自分は諦めてないが、もしも死ぬなら一人ぼっちじゃなくて良かったと、トイレのすぐ外まで来ている炎と煙に怯えながら言った。そのドアも次第に煙りをあげて黒くなり始め、アリソンは神に祈りの言葉を捧げ始め、ケリーも一緒に祈った。二人の祈りが通じたのか、ドアの外から救助隊員の声が聞こえて、二人は必至に居場所を叫んだ。しかし、炎のドアは容赦なく二人を襲った。

【ドナ、レイ】
ドナは、パーティで演奏するバンドが見つかっていないと知ると、レイに歌うよう頼んだ。レイは、グリフィンが嫌がるだろうと躊躇していたが、ドナは「任せて」と言って張り切った。
パーティの準備に必要なトラックを貸して欲しいと、バレリーから連絡を受けたドナは、レイのトラックをスティーブに貸す代わり、レイをパーティ会場2階のムード・ルームで歌わせて欲しいと頼んだ。ムードを盛り上げたいならレイがピッタリ!と言って、車のキーをちらつかせるドナ...スティーブもその話しに賛成した。

レイの歌は好評で、バレリーもレイをキュートだと思っていた。グリフィンは、なぜ自分たちのパーティでレイを歌わせるんだ!と怒りまくったが(ことの経過はこちら)、スティーブはトラックを借りた交換条件で歌ってもらっていると説明し、ドナを自分から奪った相手なのにと興奮するグリフィンに、ドナとは終わっているのに未練がましい!と忠告した。


前エピソード次エピソード第5シーズン