Episode Guide

5-12:レッツ・ゴー・"ストーンズ"
(Rock of Ages,1994/11/23,1995/7/1,1997/11/9)

【ブランドン/憲法見直し委員会】
ジムは、仕事のクライアントに「The Rolling Stones-Voodoo Loung Tour 1994
(関連リンク集)」の宣伝担当者がいるからと、ツアー用のTシャツとキャップを土産に持ち帰った...ローズボウルで彼らのツアーがあるのだ。ブランドンは、ジムにチケットはないのか?と尋ね、ジムはどうせ売り切れだろうが聞いてみようと約束した。

ブランドンは、金曜に開かれるCRB(憲法見直し委員会=今後もブランドンが学生議長を続けられるかどうか、審問委員会で検討)が憂うつでたまらなかった(事の発端はこちら)。そんな気分を晴らせるのは、ストーンズのコンサートしかなかった。ジムがクライアントから、最前列のVIP席のチケットと、バックステージ・パスをもらってくれたのだ。それをシンディから受け取ったブランドンは、もう一枚でクレアを誘って欲しいと頼み、ブランドンもそうすることにした。
ところが、ブランドンは「判事の1人の都合が悪くなり、金曜の予定だったCRBが今夜6時に変更された」と、アレックスから聞かされ、その上「もし生き残りたければ判決が出る前に辞職しろ!次の選挙で自分の党が当選したら、幹部にしてやってもいい」と言われて、ブランドンは「辞職する気は全くない!法廷で戦おう」と、アレックスに宣戦布告した。

ブランドンはジェシーに弁護を依頼したが、ジェシーも急な展開には多少戸惑っていた。会場には、「ターナー牧師の一件以来、ブランドンを高く評価している」と言うジャニスも来ていたが、法的正義を貫くために異議申し立て側に付いていた。ジェシーは、「3人の判事は思慮深い人物だが油断せぬ事。2名を味方にすれば勝ちだから!」とアドバイスするが、前評判とは逆の印象を与える判事に不安を覚えた。 アーロン・ダーシン・バウム氏は、弁護士だがCUでも憲法を教えていて、それをかなり鼻にかけているらしい。マルシア・ラムスダン女史も弁護士で、主に男女の差別問題に扱って活躍している...とは、アンドレアによる人物調査。

ジャニスによる申し立て、「ジョッシュ・リッチランドが死んでしまった今となっては議長は存在せず、憲法を見ても副議長がそのまま格上げされるとは記されてありません。ですから、副議長であるはずのブランドン・ウォルシュが議長の座に居座る事は違法なのです。よって、再び議長選挙を行うべきだと主張したいのです。」が述べらて、次にブランドン側の反対弁論が行なわれることになった。ブランドンは勝ち目なしと思っていたが、15分の休憩中、「ターナー牧師の一件以後も議会を招集していた」とブランドンから聞いたジェシーは、ある事を思い付いた。CRBが再開され、ジェシーによる「我々は、この件に関しての起訴手続の取り消しを申し立てます。我が大学の学生議会における規約にはハッキリと明記されている事実が存在するからです...議会はその議長によって招集されると。そして、本年度の議会が既に何度も招集されたのは周知の事実ですし、しかもブランドン・ウォルシュがその進行を勤めました。毎週行なわれた集会の為に、この部屋の使用手続きをしていたのもブランドン・ウォルシュです。よって、彼が議長であることは合法的だと主張します。」という反対弁論が行なわれた。ジャニスは「実際に議会が開かれたのは、ほんの数回だ」と異議申し立てをし、ラムスダン女史も異議を聞くべきだと主張するが、もう一人の判事の判定を聞いたダーシン・バウム氏は、「学生議会の規約では議長継承権の明白な提示がされておらず、改めて新議長を選出するという必要性は認められない。よって、2対1で弁護人の申し立てを受理する」との判決が下した。

ブランドンはジャニス、アレックスとにこやかに握手を交わし、アレックスも「(これまでの事を)悪く思うなよ」とブランドンに声をかけた。裁判を終えたブランドンは、試験勉強があって行けないというバレリーの代わりに、アンドレアを連れてボーズボウルへ向かった。

【スティーブ】
スティーブが、深夜クラブの店名を「Voodoo Loung」にしようと言い出した。資金援助をする父ラッシュの知り合いが、クローデッド・ウェルズ(ストーンズの事務所を取り仕切る女性)との昼食会をセッティングしてくれているし、名前の使用許可も簡単に貰えるだろうとのこと。しかし、ラッシュからの条件に、この件に関してはディランに口出しをさせない事!というのがあった。ナットさんはビートルズ・ファンなので気が進まなかったが、一緒にディランのお見舞いに行って相談しようと提案した。相談を受けたディランも、今は投資活動どころではない...と、見舞いに行ったナットさん達に話した。

スティーブは、取材の為に同じくコンサート会場へ行くというケリーをリムジンに乗せて、ローズ・ボウルまでやって来た。セブンティーン・マガジンの表紙を飾ることになったケリーは、Voodoo Loung TourのVIPルームでストーンズと一緒にいる所を撮影することになっていた。ケリーは先に中へ入り、スティーブも自分の名前を告げて会場へ入ろうとするが、招待客リスト(コンピュータ)の中に、「スティーブ・サンダース」の名前はなかった。焦るスティーブはクローデッド・ウェルズの招待客だと主張するが、その名前で検索しても、やはりスティーブの名前は出てこなかった。特別チケットを買うよう言われたスティーブは窓口へ急いだ。ところが、少し前にぶつかってきたヒッピーに財布をすられてしまったらしく、お金もIDカードも失ってしまい、チケットを買って中へ入ることも出来なくなってしまった。

コンサート開始直前、途方に暮れるスティーブは、金網の中で「パンフレットいかがですか?」と売り子をしているドナを発見。何とか中へ入れてくれぇ〜と叫ぶスティーブから事情(中で商談するハズだった)を聞いたドナは、レイに何とかならないか?と相談。スティーブは、アイスクリーム販売員の仕事を少しだけすると、ドナとレイに礼を言って、クローデッド・ウェルズの待つVIPルームへと急いだ。
しかし、IDカードを所持していない為、自分が「スティーブ・サンダース」であることが証明できないスティーブ。部屋の入口で大声出してモメていると、その声を聞き付けたケリーが、スティーブ本人だと証明して一件落着。無事にクローデッド・ウェルズにも会えて、スティーブは彼女と一緒にコンサートを楽しんだ。

【デビッド、クレア】
  周囲が「ストーンズ!!!」と騒いでいる中、クレアとデビッドはビーチアパートに置かれたパソコンを「DELPHI INTERNET」に接続した。そして、Voodoo Loung Tourについて会話しているチャットに入室した。

ケニー
:サンディエゴのショーは素晴らしかった。ミックは神様だし、キースはイカすし、ストーンズは最高。
クレア
:ケニーへ、あんたみたく流行ばっかり追いかけているイカれた連中は、本当の音楽ってものを知らない哀れな人種。もっと利口になりなさい。
ケニー
:キースとミックファンのみんなへ。馬鹿クレアの言うことなんて無視しろ。明らかに俺たちをおちょくって楽しんでいる。
デビッドも調子に乗って「今夜のチケットを貰ったんだけど、家でパソコン叩いてる方が楽しいので僕は行かない!」という返事を出した。 ストーンズをけなすクレアだったが、メルがツアーのチケットを持っていると知ると、「見に行って、実際に馬鹿連中をこの目で見てみたいじゃん!」と言って、結局はデビッドと一緒にローズボウルへやって来た。メルとはメインゲートで待ち合わせしていたが、会場に来ていたケリーが「約束の時間に来るかしら?」とデビッドに言っているのを聞いて、クレアは、"メルは時間にルーズなのか?"と心配し出した。その予感は的中!コンサートが始まってもメルは姿を見せず、電話連絡も取れない状態だった。デビッドが「外で聞くのもイイもんだ」と、ふて腐れるクレアをなだめていると、二人にチケットを安く買わないか?という男が声をかけてきた。クレアとデビッドはチケットを入手して、やっと本物のストーンズのコンサートを楽しむこと出来た。

【ドナ、レイ】
ストーンズの曲をあまり知らないというドナに対し、「彼らは音楽の王様だ!」というレイは、「ミックは生で見に行こう!」とドナを誘い、ローズボウルへやって来た。ストーンズのチケットは既に売り切れ...どうするのか心配するドナが連れて来られたのは、正面入口ではなく、作業員用の入口だった。「これまでにも数々のコンサートをチケットなしで見てきた」というレイは、係員バッチをドナに渡して、「自分たちは今日、会場でパンフレットを売りながらコンサートを見るんだ」と説明した。

レイは、ここで働く従兄弟に会いに行く途中、一生の思い出にと言ってドナをステージ上へ連れて行った。7万人で埋め尽くされる客席を見渡すドナは感激し、レイはギターを手に取って歌いだしたが、途中で関係者に見った二人は逃げた。
熱気こもる会場で、二人はコンサートのパンフレットを売っていたが、コンサートが始まると、持っていたパンフレットを別の従業員に預けて会場の中へと急いだ。

【バレリー】
ディランのお見舞いの為に、施設へやってきたバレリーは、自分も心を入れ替えて禁酒・禁煙・禁薬を始めたと言って、ディランにもガムやキャンディを食べるかと勧め、ブランドンから預かったストーンズのTシャツとキャップを渡した。ディランは早速キャップを被り、「なんとかして今を乗り切らなきゃって感じだな」と経過をバレリーに話した。バレリーはディランに話しておきたいことがあると言って、<ディランが施設を抜け出した夜、自分は一緒にいた事を内緒にしてある>ことと、<アイリスに頼まれて着替えを取りに行った時薬を見つけて、もし警察が証拠を捜しに来ても大丈夫なようにトイレに流した>ということを話した。それを聞いたディランは、自分の問題だしバレリーを巻き込みたくないと言って、さらに「気持ちは嬉しいが、自分がやらかした事は自分でケリをつける。君も自分の人生を歩け...俺ヌキで。」と告げた。バレリーは「そう言われることを予感していた」と返事して、二人はキスをして別れた。

【ジム&シンディ】
コンサートへ行ったブランドンとバレリーが当分戻って来ないのをいいことに、ジムとシンディはリビングでストーンズの曲に合わせて踊り、徐々に洋服を脱いでいった。二人が上半身下着姿でポーズをとり、キスしている所へ、イギリス文学のテスト勉強があるからと、ブランドンが誘うストーンズのコンサートへは行かなかったバレリーが戻って来た。バレリーは一瞬驚いたが、二人の邪魔をしまいとして2階へ上がっていった。

【ディラン】
キャップを被ったディランはグループセラピーにやって来たが、「ここでいい」と、円に加わることなくドアの付近に立ったままだった。部屋には進行役がいて、みんな椅子を円に並べて座っていた。メンバーの一人チャーリーは、ディランの被っているキャップを話題にして絡んでくるばかり。「これは大切な友達からのプレゼントで、これを被っていると自分は一人じゃないと、ファイトが沸いてくるんだ」と、ディラは帽子を取るつもりはないと反発。「自分が一番の修羅場を潜ってきたし、ドラッグに溺れている時に必ず必要なのはロックとセックスなんだっ」と言うチャーリーだが、「自分には何も問題もない...けれど、お宅には大有りなんだ。あんたがロックを聞くのは、いつも薬でラリっている時だったからだ!」と、帽子を見るとムカムカする核心をディランに突かれて逃げ出した。

ベッド・メイキングしているディランの部屋に、やたらと機嫌がよく親切心旺盛なチャーリーがやって来た。ディランは、チャーリーのせいで自分の病気は悪くなる一方だと文句を言うが、チャーリー曰く「人間は打たれれば強くなれる。俺は厳しくしたらお前はやり返して来た...そして俺は反省した。この病院で対等にやり合えるのはお前しかいない。一日も早くココを卒業したいんだ。俺は今年で42歳にもなるんだ、立ち直れるきっかけが欲しいんだ!」と本心を明かした。それを聞いたディランは協力すると言って、帽子を被ってみたいというチャーリーにストーンズのキャップを渡した。


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