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コレクティヴ・ソウル / ブレンダー collective soul / blender(2000年)

east west japan●AMCY-7192(CD日本盤)

Produced by: Ed Roland & Anthony J. Resta

 エド・ローランド(vo.key.g & プロデュース)を中心とするアメリカの5人組バンドの5作目。彼等の魅力は、なんといってもエドの多彩な音楽性と味のあるボーカル、それに伴うバンド自体の勢いのある演奏だろう。アレンジも新鮮だ。更にこの本作での目玉は、EJがゲスト参加(vo.p)した「パーフェクト・ディ- Perfect Day」だろう。また、エド自身はアジアの美しい文化に強い関心を持っており、この「ブレンダー」では、アルバム・ジャケットに「魂」の漢字文字が描かれ、「Over Tokyo」なるタイトルの曲まで収録されている。(この日本的な表現方法については、あくまでもアジア全体としてとらえた場合の象徴的な存在として位置づけているようだ。)

 エド「エルトンとは5年来の知り合いで、彼とはいい友情関係にあって、音楽的にもいい影響を受けているんだ。バンドをやるようになってからも彼は一番のヒーローだったし、君達に僕のアルバムにも参加してもらいたいね。と言ってくれるし、俺達も同じですよ。って話していたんだ。それが実現したって事で、彼がスタジオに来てプレイして歌ってくれたんだ。」

 「パーフェクト・ディ- Perfect Day」は、エドが敬愛するEJとのデュエット・ナンバーで、間奏ではEJの軽快なピアノ・ソロまで飛び出すブリティッシュ色の濃いポップなコラボレート曲となった。


J-FRIENDS I WILL GET THERE(2000年)-EJ(key)参加-

avex●AKCF-20000(CDシングル)

Produced by: フィル・ラモーン

カップリング:Can You Feel This Christmas?、(他2曲.同曲のインストゥルメンタル)

 阪神・淡路大震災のチャリティー活動の為に結成されたスペシャル・ユニット「J-FRIENDS」(TOKIO、KinKi Kids、V6の計13人)。彼等のシングルに超豪華ミュージシャンが参加している。EJ(キーボード)、デビッド・フォスター(ピアノ)、スティーブ・ルカサー(ギター)、マーカス・ミラー(ベース)、オマー・ハキム(ドラム)、シーラE.(パーカッション)。作曲は、ヒットメイカーのダイアン・ウォーレンが手がけている。

 さすがにこれだけの顔ぶれが揃うと、楽曲もそれなりの仕上がりにはなっている。しかし、細部に耳を澄ますとゲスト参加者らしいプレイを聴き取ることはなかなかできない。EJのキーボードに至っては一体何処に?という感じだ。せっかく勇気を出して購入したジャニーズ系のCDだが、これではなんとも寂しい限りである。


エル・ドラド 黄金の都 THE ROAD TO EL DORADO(2001年)ビデオ参加へ


EARL SCRUGGS AND FRIENDS(2001年)-EJ(vo.p)参加-

MCA●088 170 189-2(CD米国盤)

Produced by: Randy Scruggs

 Earl Scruggs : 1924年1月6日、ノース・キャロライナ州フリント・ヒルに生まれる。13歳の時よりバンジョーを弾き始め、後に独自のスリー・フィンガー・スタイルを完成させる。1945年にはBill Monroe & his Bluegrass Boysのオーディションに合格し、彼と彼のバンジョー奏法はブルーグラス・バンジョーのパイオニアとして名声を得ることになる。Bill Monroeのバンドを去った後、1948年にLester Flattと結成したFoggy Mountain Boysは、50〜60年代を通して全米規模で活躍し、最も成功したブルーグラス・バンドとなる。Foggy Mountain Boys解散後は息子達とEark Scruggs Reviewを結成し、ロック畑に進出した。彼の奏法が、全てのブルーグラス・バンジョー奏法のルーツである。

 本作はEarlのバンジョーを中心に、多彩なゲスト・ミュージシャンを迎えた賑やかな作品となった。主な参加メンバーは、EJ、スティング、メリッサ・エスリッジ、ジョニー・キャシュ、ドン・ヘンリー、レオン・ラッセル、マイケル・オマーティアン等。EJバンドでお馴染みのJohn Jorgenson(g)も数曲にて参加している。

 本収録曲中の目玉はなんといっても、1曲目の「Country Comfort」(EJ&バーニー作でオリジナルはTumbleweed Connectionに収録)だろう。作者であるEJが自ら参加し、味わい深いボーカルとピアノを聴かせてくれる本バージョンは、EJの数あるゲスト作品中でも群を抜く良い仕上がりになっている。これは大収穫といえるもので、EJのオリジナル・バージョンよりも私は数段気に入ってしまった。熟練した技と技が和やかなムードのなかで溶け込んでいく様は聴いていて気持ちがいい。やはり近年のEJにはこうしたアコースティック・サウンドがとても似合うように感じる。

 他には、メリッサ・エスリッジ(vo.g)の力強いボーカルが印象的な「The Angels」(メリッサ・エスリッジ作)。疾走感溢れるインスト・ナンバー「Foggy Mountain Breakdown」(Earl Scruggs作)。とにかくEarlの華麗なバンジョーは素晴しいの一言に尽きる。まさにブルーグラス最大の魅力といえる、一体となったアコースティックのアンサンブルがここでは充分に楽しめる。


ザ・コンサート・フォー・ニューヨーク・シティ The Concert For New York City(2001年)-EJ(vo.p)参加-

SONY●SICP 69〜70(CD日本盤)

Produced by: Don Devito 他

 これはポール・マッカートニーの提唱により米国同時多発テロ(9/11)で犠牲になった消防士等を救済するため、2001年10月20日、ニューヨーク・マジソン・スクエア・ガーデンに多くのミュージシャンが集まり、約6時間に渡って行なわれたチャリティ・コンサートの模様である。本作にはそこから主な曲をセレクトしてCD2枚組に収録されている。

 主な出演アーティスト(CD収録)は、ポール・マッカートニー、EJ、ビリー・ジョエル、デビッド・ボウイ、エリック・クラプトン、ミック・ジャガー&キース・リチャーズ、ザ・フー、ボン・ ジョヴィ、ジェイムス・テイラー、ジョン・メレンキャンプ、グー・グー・ドールズ、メリッサ・エスリッジ、バックストリート・ボーイズ、デスティニーズ・チャイルド等。音楽界の新旧アーティストが総出という感じで、これほど大勢のアーティストが集まるのは、「ライブ・エイド」(1985年、アフリカ飢餓救済)以来だろう。それぞれの熱演ぶりから、大きな音楽のエネルギーが感じられる。

 EJはこの日、ピアノ・ソロで「I Want Love 」と、「Mona Lisas and Mad Hatters」そしてビリー・ジョエルとの競演で「Your Song」の計3曲を切々と演奏しているが、本作には「Mona Lisas 〜」のみ1曲しか収録されていない。バンド演奏とは一味違った「I Want Love 」のピアノ弾き語りはなかなか味わい深いので未収録なのは残念だが、「Mona Lisas 〜」での胸に染み渡るような名演だけでも聴き応えは充分である。

 この歴史的ビッグ・イベントの模様は当日、米国テレビ局VH1とラジオ局ウエストウッド・ワンでも生中継された。今回、これらの収益金(本CDの収益の一部も)や寄付金はすべて、テロの被害者を救済する「ロビン・フッド基金」に寄付される。


Bob The Builder the Album(2001年)-EJ(p.key)参加-

BBC●WMSF 6047-2(CD英国盤)

Produced by: Grant Mitchell

 イギリスの人気子供向けTVアニメ番組「Bob The Builder」は、建築業者の主人公ボブと仲間たちが繰り広げる微笑ましい物語だ。日本でもテレビ東京系の番組「のりものスタジオ」で、「ボブとはたらくブーブーズ」というタイトルで紹介されている。この人気番組「Bob The Builder」のクリスマス特番にEJが出演し、Lenny Lazenbyというキャラクターの声の吹き替えを担当した。この番組中でEJは主人公のBobと一緒に「クロコダイル・ロック」を共演することになった。これはLenny Lazenbyの声を担当していたクリス・エヴァンスの声が出なくなり、代役でエルトンが歌うことになったからである。

 EJがピアノとキーボードでも参加している「クロコダイル・ロック」は、Bobの声を吹き替え担当したニール・モリッシー(俳優)とEJのヴォーカル(但し、ここでのEJのヴォーカル・パートは73年のオリジナル・トラックをそのまま使用しているようだ)と共に、裏返ったサビのコーラス、ドンチャン騒ぎのような陽気なサウンドにて、まるでおもちゃ箱をひっくり返したような楽しい仕上がりになった。

 アルバム全体は軽快なダンス音楽が中心となるが、歌や演奏は子供受けするようなコミカルな感じでありながら、楽曲の作り自体は意外といいようだ。2000年のクリスマス時期にリリースされた「Bob The Builder」のクリスマス・シングルが全英チャート第1位、本作に収録の「CAN WE FIX IT ?」がオーストラリアのビデオ・チャート第1位に輝くなど、子供向けアニメ・ソングとはいえ、なかなか聴かせるポップ作品になっている。


グッド・ロッキン・トゥナイト〜サン・レコード・トリビュート GOOD ROCKIN' TONIGHT - THE LEGACY OF SUN RECORDS(2001年)-EJ(vo.p)参加-

SIRE●WPCR 11170(CD日本盤)

Produced by: Ahmet Ertegun

 1952年、メンフィスにて創立されたインディー・レーベル、サン・レコード。このレーベルからは、エルビス・プレスリー、ロイ・オービソン、ジェリー・リー・ルイス、カール・パーキンスら多くのロックンローラーが生み出された。また、サン・レコードは音楽界に於いても重要な役割を担い、ロックン・ロールの基盤作りに大きく貢献した。今回、サン・レコードの50周年を記念して、これらの楽曲を豪華参加ミュージシャン自身の選曲で新録バージョンにて収録された。

1.ザッツ・オール・ライト/ポール・マッカートニー
2.ミステリー・トレイン/ジェフ・ベック&クリッシー・ハインド
3.バケツに穴があいたなら/ジミー・ペイジ&ロバート・プラント
4.ブルー・スウェード・シューズ/ジョニー・アリディ
5.ホール・ロッタ・シェイキン・ゴーイン・オン/エルトン・ジョン
6.ブルー・ムーン・オブ・ケンタッキー/トム・ペティ
7.シッティン・オン・ザ・トップ・オブ・ザ・ワールド /ヴァン・モリソン&カール・パーキンス
8.冷たくしないで/ブライアン・フェリー
9.レッド・キャディラック・アンド・ア・ブラック・マスタッシュ/ボブ・ディラン
10.雨に歩けば/エリック・クラプトン&インプレッションズ
11.ロンリー・ウィークエンド/マッチボックス・トゥエンティー
12.フー・ウィル・ザ・ネクスト・フール・ビー?/シェリル・クロウ
13.イット・ウドゥント・ビー・ザ・セイム・ウィズアウト・ユー/クリス・アイザック
14.アイ・ウォーク・ザ・ライン/ライヴ
15.ドリンキン・ワイン/ザ・ハウリング・ディアブロス,キッド・ロック
16.ユー・ウィン・アゲイン/マンディ・バーネット,ザ・ジョーダネアーズ
更に日本盤には、ブライアン・メイ、マーク・ノップラーらによる計3曲のボーナス・トラックが収録された。
 

 EJは、ジェリー・リー・ルイスのヒット曲「Whole Lotta Shakin' Going On」をここで取り上げている。過去にEJは、この曲をライヴ・レパートリーとして演奏し、そのライヴ・テイクは存在していたが、スタジオ録音としては今回が初の登場となった。近年、EJはバラードを中心としたスタンダード・ナンバーをカヴァーし、豊かな歌唱力を披露したが、やはりこうしたノリのあるロックン・ロール曲がプレイされるのは嬉しい。EJのピアノとボーカルが見事に弾けまくり、ロックンローラーとしての魅力がこの僅かな3分間に凝縮されているようだ。

 他にもポール・マッカートニー、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジ、ロバート・プラント等、ロックの伝統を受け継ぐアーティスト達による演奏も聴き応えがある。ロックン・ロール界に大きな影響を与えたサン・レコード、これをきっかけに各楽曲を一聴してみるのもいいかもしれない。


あの頃ペニー・レインと Almost Famous(2001年)EJトピックスへ


LULU / together(2002年)-EJ(vo.key)参加-

Mercury●063 021-2(CD英国盤)

Executive Producer: Elton John

 「いつも心に太陽を」(1967年全米第1位)等のヒットで知られる英国のベテラン・シンガー、ルルによる豪華ゲストを迎えたデュエット・アルバム。参加者は、EJ、ポール・マッカートニー、スティング、ローナン・キーティング、クリフ・リチャード、ジョー・コッカー、ウエストライフ、ボビー・ウーマック等と超凄い顔触ればかり。収録された楽曲もバラエティー豊かで、その幅広い選曲をベテランならではの味でまとめている。EJとルルのデュエットは、アルバム「アイーダ - AIDA」(99年)収録の「The Messenger」以来、2度目となる。

 本作のトップを飾るのは、そのEJとの「Teardrops - ティアードロップス」。この曲はEJの同企画アルバム「デュエット・ソングス - Duets」(93年)のオープニングに収録されたK.D.ラングとのデュエット曲。これはアルバム中でも私のお気に入りナンバーだっただけに、今回はどんなアレンジで料理されるのか楽しみだったが、ルル・バージョンのバック・トラックは残念ながら93年当時のモノをそのまま使用。ボーカル・トラックのみが新録されている。折角ならば全新録音で聴きたかったが、9年経った今も変わらぬEJの張りのある歌声が聴かれただけでも嬉しいところだ。ルルとの息もピッタリで、これは本作のベスト・トラックといえるだろう。この曲は、英国限定盤「SONGS FROM THE WEST COAST - Special Edition」のボーナスCDにも収録された。

 他に注目曲は、ポール・マッカートニーとの「Inside Thing」(Let 'Em In)。ポールの名曲をヒップホップ調にアレンジして、なかなかユニークだ。更に中盤以降からの次々と繰り出されるバラード群も聴き応え充分だ。ルルの熟練された深みと奥行きのあるボーカルが、豪華なゲスト陣に負けないほど、中身も同様に贅沢なポップ・ボーカル作品に仕上げている。本作ではEJがエグゼクティブ・プロデューサーを務めている。


Best of The Muppet Show(2002年)ビデオ参加へ


Blue / One Love(2002年)-EJ(vo)参加-

Virgin●CDSIN11(CD英国盤)

Executive Producer: Hugh Goldsmith

 EJがBlueと競演。Blueといったら昔からのEJファンなら、即座に70年代にEJプロデュースのバンドBlueを思い出すだろう。しかし、それとは全く異なるグループで、英国や欧州・アジア各国で大注目のリー、ダンカン、アントニー、サイモンの4人によるアイドル的存在の実力派ヴォーカル・グループである。 ファースト・アルバムは発売後6週間でダブル・プラチナとなり、全英1位に輝いた。本作はそんな彼等のセカンド・アルバムである。英国先行シングル「One Love」は、全英チャート初登場4位を記録。アルバム全体の印象は、バックストリート・ボーイズよりもR&B色を濃くした感じで、ボーカル・ハーモニーもしなやかで心地よく聴ける。

 彼等はEJの大ヒット曲「Sorry Seems To Be The Hardest Word」(EJ&バーニー作でオリジナルはBlue Movesに収録)をカヴァーしているが、原曲に近いメロディーライン重視のボーカルとコーラスに、今風R&Bのアレンジを加味し、なかなか聴かせるトラックに仕上げている。EJ自身もボーカルでゲスト参加し、曲の後半に登場して、自身の持ち歌の時より力強くソウルフルに歌い上げている。ここでもボーカリストとして器用な一面を覗かせる。この曲はシングル・カットもされ、全英初登場1位となった。

 EJは後にBlueのメンバー全員に金のチェーンをプレゼントした。サイモン「EJがわざわざそれぞれの名前を入れた金のチェーンを買ってプレゼントしてくれたんだ。僕達は皆凄く気に入ってるんだけど、なくしたくないから付けられないんだよ。」EJの大ファンであるメンバー達はそのイミテーションを作って、普段はそれを身につけることにした様である。


Blue featuring Elton John / Sorry Seems To Be The Hardest Word(2002年)-EJ(vo)参加-

Virgin●SINDX 43(写真左:CD1シングル英国盤)、Virgin●SINCD 43(写真右:CD2シングル英国盤)

カップリング:Sorry Seems To Be The Hardest Word(リミックス)他

 英国アイドル・グループ、Blueのアルバム「One Love」からの第2弾シングル。EJ大ヒット曲のカヴァーで、EJ自身もボーカル参加してR&Bバラードに仕上げている。シングル盤はカップリング曲違いの2種あり、それぞれ「Sorry Seems To Be 〜」のラジオ・エディット・バージョンとエンハンスド仕様による異なったビデオ映像を収録。また、CD1は完全限定のポスト・カード4枚が付き、CD2にはメンバー達の写真ギャラリーを収録している。

 カップリング カップリング曲は、2種シングルそれぞれにアルバム未収録の異なった曲を1曲づつ収め、更にCD2にはアルバム・メドレー、CD1のみに「Sorry Seems To Be 〜」のリミックス(Ruffin Ready Soul Mix)を収録。このリミックスはダンス・ミックスではなく、よりディープ・ソウルな仕上がりになっている。

 ビデオ映像は、CD1がスタジオ・レコーディング風景、CD2にはビデオ・クリップを収録。EJがここでも参加し、ラフな姿のスタジオ録音シーンとビデオ・クリップでの白黒を基調としたシックな色合いのセット&衣裳の対比が楽しめる。


The Very Best of MTV Unplugged 2(2003年)-EJ(vo.p)参加-

UNIVERSAL●5050466-2383-2-0(CDドイツ盤)


 毎回、様々なアーティストが登場しアコースティック演奏を披露するTV番組「MTVアンプラグド」は、後にブライアン・アダムス、エリック・クラプトン、ロッド・スチュワート等がアルバム化された。更に未発表音源を含むベストセレクトの企画アルバムも発売されたが、本作はその企画物第2弾となるものだ。今回は16曲中8曲がクランベリーズ、シェリル・クロウ、フィル・コリンズ等の未発表音源を収録。

 本作収録曲中で最も聴衆の歓声が高かったEJのピアノ弾き語り「Don't let the sun go down on me」。バンド編成時よりややスローテンポなゴスペル調の歌い回しが聴き所となるが、やはりこうしたさり気ないプレイの中にEJの音楽的懐の深さを感じさせる。この1曲だけではなく、是非残りの曲もアルバム化して欲しいものだ。

[参考] MTVアンプラグド - EJ出演のオンエア日 '90年8/5
Recorded: '90年5/17 at Chelsea Studios - NYC
Featuring: Elton John - vocals, piano
Set List: / Sad Songs / Sacrifice / Tiny Dancer / Daniel / Don't Let the Sun Go Down on Me / Bennie and the Jets / Candle in the Wind - 以上7曲

 他には、スティングの「Every breath you take」、REMの「Imitation of life」、クラプトンの「Layla」、ロッドの「Have I told you lately (that I love you)」等、聴き慣れた楽曲もシンプルな演奏形態によって、全く違った持ち味を発見できてなかなか楽しめる。深夜に一人でじっくり聴き込んでみたいアルバムだ。


カントリー・ベアーズ Country Bears(2003年)ビデオ参加へ


モナリザ・スマイル MONA LISA SMILE(2003年)-EJ参加&楽曲書き下ろし-

EPIC●EICP 320(CD日本盤)

Produced by: Trevor Horn

 全米で12月に公開されたジュリア・ロバーツ主演の青春映画「モナリザ・スマイル」のサントラ盤。アメリカ音楽史に残るスタンダード・ナンバーを、SEAL、セリーヌ・ディオン、バーブラ・ストライサンド、ケリー・ローランド(ディスティニー・チャイルド)、リサ・スタンスフィールド、マンディー・ムーア等、様々なジャンルの豪華アーティスト達がカヴァーしている。殆ど新録となるが、そのなかでEJの「ハート・オブ・エブリ・ガール」とレイチェル・ポートマンの「組曲」のみ、本作のために書き下ろしたオリジナル新作である。日本での劇場公開は2004年5月の予定。

 ストーリー: 1953年、名門女子大で芸術史を教え始めた新米教授が、大学が単なる花嫁修業の場になっていることに奮起し、生徒達の持つ開かれた未来への可能性を説き、大学上層部への改革を訴えていく姿を爽やかに描いた青春ドラマ。ジュリア・ロバーツ自ら製作も手がけている。共演の生徒達には、キルスティン・ダンスト、ジュリア・スタイルズ、マギー・ギレンホール等。監督は「フォー・ウェディング」のマイク・ニューウェル。

 本サントラのプロデューサーは、意外にもおよそスタンダード・ナンバーとは無縁とも思えるトレヴァー・ホーンが全般に渡り手掛けている。収録曲「ハート・オブ・エブリ・ガール - The Heart Of Every Girl」は、「ソングス・フロム・ザ・ウエスト・コースト」以来約2年振りとなるEJとバー二ーのコンビによる書き下ろしの新曲だが、今回はEJとトレヴァー・ホーン(プロデュース)という異色の組み合わせとなった。仕上がりは、他のスタンダード・ナンバーと並んでも全く遜色のないオーソドックスな作風で、1940〜50年代の香り漂うスウィングしたEJのボーカル&ピアノが聴きものだ。この曲は、全米で第一弾シングルとしてリリースの予定がある。

 また、セリーヌ・ディオンの「魅せられて」、リサ・スタンスフィールドの「I’ve Got The World On A String」等、1950年代という映画の時代背景を考慮した参加アーティスト達による自らの個性を抑制した歌声は、一聴しただけでは誰だかわからないほどだが、その成熟した歌いぶりは注目できるだろう。本サントラは、往年の名曲カヴァー・アルバムとして聴いてもホットな気分に浸れる、そんな作品だ。


Brian Wilson / Gettin' In Over My Head(2004年)-EJ(vo.p)参加-

BRIMEL/RHINO●R2 76471(CD米国盤)

Produced by: Brian Wilson

 ブライアン・ウィルソン(ビーチ・ボーイズのリーダー)のスタジオ録音としては「Imagination」('98年)から約6年振りとなるアルバム「Gettin' In Over My Head」。収録曲の殆どは'80〜90年代の未発表セッション時の楽曲であるが、今回改めて(タイトルと歌詞が新たに書き換えられた曲もある)本作の為に全て新録されている。また、EJ、ポール・マッカートニー、エリック・クラプトンといった豪華ゲストが参加。ビートルズの「Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Band」を手掛けたピーター・ブレイクがジャケット・デザインを担当し、ブライアンの多大なる音楽性を凝縮したアルバムにポップな彩りを添えている。

 本作のオープニング曲となるEJが参加した「How Could We Still Be Dancin'」(B・ウィルソン&J・トーマスの共作)は本作用の書き下ろし曲となるが、ビーチ・ボーイズでお馴染みの絶妙に絡み合うコーラスワークで始まるリズミカルなナンバーだ。ブライアン自身は終始コーラスとサビのボーカルに徹して、EJが全編リード・ボーカルを務め、間奏では軽快なピアノ・ソロまで披露するというEJファンには聴き所満載の楽曲となった。

 EJとブライアンの共演は、'01年3月のニューヨーク・ラジオ・シティ・ホールで行なわれた超豪華オールスターが参加したブライアン・トリビュート・コンサート以来となる。EJはこの時、「ブライアンは作曲のルールを書き変えた男、作曲家やキーボードには革命的だ。敬愛する天才ブライアンと共演出来て光栄だ。」と語る。ブライアンの楽曲を歌うEJの見事なハマり具合からも彼からの影響がうかがえ、2人が同じステージに立つ姿は見てる側にも感慨深かった。再び共演した本作は、まさに一聴の価値あり!といえるだろう。


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