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ピンボールの魔術師 Pinball Wizard(1976年)トミー関係へ
恋のデュエット Don't Go Breaking My Heart(1976年)
ROCKET●IVR 20051(写真左:7インチ日本盤)、ROCKET●1C 006-97 939(写真右:7インチ・ドイツ盤)
カップリング:Snow Queen
EJにとってロケット・レーベル移籍後、初の第1弾シングルである。EJは、アメリカでは既に何度かシングル・チャートで首位となっているが、本国イギリスに於いてはなかなかトップの座を獲得できなかった。しかし、このキキ・ディーとの「恋のデュエット」によってメデタク、全英米でナンバー・ワンとなったのである。EJの数あるデュエットの中でも最も優れたポップ・ソングの1つである。(私はこのシングルを擦り切れるほど聴いたものだ)この作者はAnn OrsonとCarte Blancheであるが、これはEJとバーニーの変名である。1993年にこの曲は、パートナーをル・ポールに代えてダンス・ナンバーとなって新録音されている。
キキは一時期モータウン・レコードに在籍していたが、EJのマネージャーであるジョン・リードによって2人は引き合わされたのだった。当時のキキはEJの恋人と噂されており、ジャケットの宣伝文句も「ぴったり息の合った愛の二重唱(デュエット)」。このシングルを購入した時にはハート型ステッカー(写真右)のプレゼントもあり、ここでも仲良くツー・ショットでした。
●カップリング● EJ&Bernie,Johnstone,Dee,Nutter作の「スノー・クイーン-Snow Queen」。「恋のデュエット」とはガラリと違う、EJとキキのしっとりとしたデュエットが聴けるアコースティック・ナンバー。両面共オリジナル・アルバム未収録であるが、「恋のデュエット」はアルバム「ロック・オブ・ザ・ウェスティーズ」のCDリマスター盤のボーナス・トラックとして、また1977年と1990年のベスト盤にも収録されている。「スノー・クイーン」もお気に入りだが、いまだに未CD化のままである。
悲しみのバラード Sorry Seems To Be The Hardest Word(1976年)
ROCKET●IVR 20130(写真左:日本盤)、ROCKET●ROKN 517(写真右:英国盤)
カップリング:Shoulder Holster
アルバム「蒼い肖像-Blue Moves」より先行第一弾シングル。1974年から76年にかけて立て続けにトップテン・ヒットを放った(うち5曲の全米ナンバー・ワンを含む)後の待望のシングルは、意外にもヒット性とはかけ離れたアルバム中で最も地味なバラード・ナンバーとなった。それでも全米第6位の大ヒットとなる。
ジャケットは、日・英盤共に同一デザインで、それぞれ裏表ジャケが逆のかたちとなり、英国盤の裏ジャケが日本盤の表ジャケと同一のもので、日本盤の裏ジャケが、英国盤の表ジャケと同一となる。
●カップリング● 同アルバムより「ショルダー・ホルスター-Shoulder Holster」を収録している。
CRAZY WATER(1976年)
ROCKET●1C 006-98717(写真:ドイツ盤)
カップリング:Chameleon
アルバム「蒼い肖像-Blue Moves」からのシングル・カット。同アルバムのなかでも一番ポップ性のあるご機嫌なナンバーで、キャプテン&テニールによるコーラス・ハーモニー(アレンジがキャプテン-ダリル・ドラゴン、トニー・テニールがコーラス参加)とオーケストラ(ポール・バックマスターがアレンジと指揮)の絡みが絶妙で素晴しい。全英27位(米国&日本発売はなし)。
●カップリング● バラード曲が多い「蒼い肖像」より珠玉の逸品「カメレオン-Chameleon」を収録。透明感溢れるEJのボーカルとコーラス(アレンジとコーラスにブルース・ジョンストン、トニー・テニールもコーラスで参加)と共にメロディーの美しさが際立つナンバーである。米国と日本では、この「カメレオン」がシングル「Bite Your Lip」のカップリング曲となった。
BITE YOUR LIP(Get Up And Dance!) 恋のダンス・パーティー(1977年)-12&7インチ盤-
ROCKET●IVR 20202(写真左:7インチ日本盤)、ROCKET●2C 006-99242(写真右:7インチ・フランス盤)、ROCKET●GUAD 1(写真下:12インチ・デモ英国盤)
カップリング:Chameleon / CHICAGO
このシングル・カットは、アルバム「蒼い肖像-Blue Moves」のラストを飾る軽快なロックン・ロール・ナンバーである。「Bite Your Lip」には、アルバム・バージョンとショート・バージョン(曲の後半部分をフェード・アウトでカットしてある)があり、7インチ・フランス盤がアルバム・バージョン、7インチ日本盤がショート・バージョンになっている。1976年に出た12インチ・デモンストレーション(DISCO SAMPLER)英国盤は、Tom Moultonのリミックス(オリジナルと大きな変化はない)によるアルバム・バージョンとショート・バージョンの2曲がそれぞれAB面に収録されている。
●カップリング● カップリング曲は国によって異なり、米国と日本では「カメレオン-Chameleon」を収録。英国とフランスでは、キキ・ディーの作品「CHICAGO」(Conrad / Goodman 作)を収録している。
僕の小さなわがまま EGO(1978年)
ROCKET●IVR 20431(7インチ日本盤)
カップリング:Flinstone Boy
「Blue Moves」リリース以後、EJは突然の音楽上の休養宣言をし、そしてバーニーとのコンビ解消。 その期間EJは、ワトフォードの会長としての仕事や、ロケット・レコード専属のキキ・ディーやブルーのプロデュース業などに専念していた。更に1977年11月には電撃的なコンサート活動中止宣言をする。こうした後にリリースされた待望のシングルが「EGO」である。
まず、ジャケットを見て仰天した。あの最大のトレードマークのメガネがなく、そしてシックなファッション。いったいEJの身に何が起こったのか。この後の音楽活動上の試行錯誤ぶりを暗示するようなメロディー・ラインが、聴く方にも複雑な思いを駆り立てる。
「EGO」(EJ&バーニーの共作)とカップリングの「Flinstone Boy」(EJ作)は、共に「Blue Moves」からのアウトテイクであるが、プロデュースには、次のアルバム「シングル・マン」も手がけることになるEJとクライヴ・フランクスの2人が共同で行なっている。
Funeral for a friend / Love lies Bleeding(1978年)
DJM●DJT 15000(12インチ英国盤)
カップリング:We All Fall In Love Sometimes / Curtains
英国のみでリリースされたもので、最高傑作「Goodbye Yellow Brick Road」からのカットとなる。この年代(77年頃より)からEJのシングル盤も12インチが登場してきた。7インチ盤よりも長い時間収録できるといった利点を生かした選曲がされるようになり、カップリングには「We All Fall In Love Sometimes」「Curtains」の2曲(共に「Captain Fantastic〜」からのカット)という45回転ながら両面合わせて20分を越える収録となった。各曲、特別なリミックスはされていない。
パート・タイム・ラヴ Part Time Love(1978年)
ROCKET●SFL 2351(写真左:7インチ日本盤、英国ジャケットは写真と同一ジャケ・デザイン)、ROCKET●XPRES 1(写真右:7インチ英国盤の裏ジャケット)
カップリング:I Cry At Night
アルバム「シングル・マン」からの第1弾シングル。EJ流にアレンジされたフィリー・ソウル風のサウンドに乗せた新境地を開拓した曲である。EJをメインとするボーカル&ピアノを基調としてバック・メンバーがそれをサポートするという音作りは、これまでのバンド中心指向のサウンドとは一線を画すものだ。この曲は、80年代のEJ音楽(良質のポップ路線 - 決してEJの音楽活動をひとつの枠に括ることはできないが)へと通じる方向性を示し初めたものといえるだろう。なお、この曲のみに参加したデイヴィー・ジョンストン(ギター&コーラス)は、バンド時とは一味違う演奏を聴かせ、彼の器用な一面もみせている。
●カップリング● 「クライ・アット・ナイト-I Cry At Night」(EJ&バーニーの共作)は「シングル・マン」のアウトテイク分であるが、プロデュースは両面ともEJとクライヴ・フランクスが共同で行なっている。この曲は、なぜオリジナル・アルバムに未収録だったのかと思うほどよい曲なので、「シングル・マン」のCDリマスター盤(今回、リマスター化によってボーナス・トラックスとして収録された)はお薦め作品である。
ソング・フォー・ガイ Song For Guy(1978年)
ROCKET●SFL 2384(写真左:7インチ日本盤)、ROCKET●6079 655(写真中央:7インチ・フランス盤)、ROCKET●6079 655(写真右:7インチ・ヨーロッパ盤)
カップリング:Lovesick
「ソング・フォー・ガイ」は、ロケット・レコードのメッセンジャー・ボーイとして働く、ガイ・バーチェットに捧げたもの。ガイは17才の若さでオートバイ事故によりこの世を去ってしまい、EJは彼のために曲を書き、アルバム「シングル・マン」のラストに収録した。イギリスの音楽関係者からのシングル・カットを望む声が高まり、急遽シングル・リリースされた。イギリスではチャートを急上昇し、翌1979年1月にはインストゥルメンタル・ナンバーながらも第3位(メロディー・メイカー)を記録している。曲のラスト部分で聞こえるEJの囁き声は、「人生は別のもの」といっているらしい。なお、この曲は日本では翌1979年にシングル・リリースされたが、このシングル・バージョンはアルバム・バージョンに比べ、5分弱と短くなっている。
●カップリング● 「ラブシック-Lovesick」(EJ&バーニーの共作)は「シングル・マン」のアウトテイク分であるが、プロデュースは両面ともEJとクライヴ・フランクスが共同で行なっている。この曲は、CDリマスター盤「シングル・マン」のボーナス・トラックスとして収録された。
Return To Paradise(1978年)
ROCKET●6079 664(写真:7インチ・ヨーロッパ盤)
カップリング:Big Dipper
ヨーロッパ地域でリリースされたシングル盤。アルバム「シングル・マン」に収録のなかでも、今までにないEJの新生面を開いた曲の一つである。哀しげなボーカルとピアノに乾いたギターとマリンバ、哀愁漂うトランペットが奏でる南国ムード溢れる爽やかなナンバーだ。
●カップリング● 同アルバム「シングル・マン」より「Big Dipper」を収録している。両面とも特別なリミックスはされていない。
Are You Ready For Love(1979年)
ROCKET●6079 678(写真左:7インチ・ヨーロッパ盤)
ROCKET●9198 229(写真右:12インチ・フランス盤)
-12インチ・フランス盤- Side-A. Are You Ready For Love
Side-B. Three Way Love Affair / Mama Can't Buy You Love
1977年のトム・ベルとのセッションからのシングル化である。この「Are You Ready For Love」は、8分以上と長時間のため、7インチ盤ではA面に「Are You Ready 〜 Part-1」、B面に「Are You Ready 〜 Part-2」と前後半を切って分けて収録されている。12インチ盤に収録の3曲は英国盤とフランス盤は同一曲順であるが、米国盤「The Thom Bell Sessions」はAB面が入れ替わっている。これら7インチ&12インチ盤に収録のバージョンは、それぞれ全て同一テイクとなるものである。
2003年、12インチ・ピンク・ビニール盤仕様で再発された。特集「Are You Ready For Love」はこちらへ
The Thom Bell Sessions(1979年)
MCA●13921(写真:12インチ米国盤)
Side-A. Mama Can't Buy You Love / Three Way Love Affair
Side-B. Are You Ready For Love
1975年にフィリー・サウンドを取り入れ全米1位の大ヒットとなった「Philadelphia Freedom」から後、1977年にはプロデューサーにトム・ベルを迎えてセッションをするが、その期待の音源もお蔵入りとなった。そのセッションから2年後にシングル(ミニ・アルバム)化されたのがこの作品。トム・ベルによるフィリー・ソウル色が強く出たEJ作品中でも異色の出来である。この3曲は、7インチ&12インチ・シングル「Are You Ready For Love」と同一テイクであるが、後にシングル「The Last Song」(1992年)のカップリングとしても収録されている。
1989年には残りの収録分を含む全6曲がミニ・アルバム「The Complete Thom Bell Sessions」としてようやく日の目を見てリリースされた。特集「Are You Ready For Love」はこちらへ
キャント・バイ・ユー・ラブ Mama Can't Buy You Love(1979年)
ROCKET●SFL 2415(7インチ日本盤)
カップリング:Three Way Love Affair
1977年のトム・ベルとのセッション音源としては、このシングル盤が日本での初登場作品となった。洗練されたフィリー・サウンドに乗せたこの曲は、私の大好きなナンバーである。バックには、M.F.S.B.のメンバー達や、コーラスでスピナーズも参加している。こうした積極的なソウル・ティスト溢れる音作りが、後にまさかのディスコ・サウンドへの挑戦へと移行していくことは、この時点では知るよしもなかった。
●カップリング● 「恋愛事件-Three Way Love Affair」。
恋に捧げて・・・ Victim Of Love (1979年)
ROCKET●SFL 2451(7インチ日本盤)
カップリング:Strangers
トム・ベルとのセッションに続いて今回は、ディスコの女王ドナ・サマーを手掛けるピート・ベロッティと組んで製作したアルバム「Victim Of Love」からのシングル・カット。フィリー・サウンドの次はミュンヘン・ディスコとは..まさに驚きだが、EJナンバー中でも異色の曲ながらも自分のものにしてしまうEJの懐の深さを感じさせる意欲作である。アルバム・タイトル・ナンバーとなるこの曲は、私も当時好んでよく聴いたものだ。
●カップリング● 「ストレンジャーズ-Strangers」。ディスコ・サウンドも良いが、こうしたEJらしいメロディアスな曲のほうが何故かホッと安心して聴ける。アルバム未発表だったが、CDリマスター盤「シングル・マン」のボーナス・トラックスとして収録された。この曲は元々イーグルスのために書いたものだが採用されず、後にメンバーの1人、ランディ・マイズナーによって取り上げられた。
Johnny B. Goode / Thunder In The Night(1979年)
ROCKET●XPRES 24(写真:7インチ英国盤)
ROCKET●XPRES 2412(12インチ英国盤 / 写真と同一ジャケ・デザイン)
カップリング:両A面扱い
アルバム「Victim Of Love」からの第2弾シングルで、これは両A面扱いとなるもので、7インチと12インチでは若干ミックスも異なっている。
7インチ盤は、「Johnny B. Goode」「Thunder In The Night」共にシングル用にラスト部分が(アルバム収録分より)多少短かめにフェード・アウトされている。
12インチ盤のほうは、両面共にアルバム収録分よりもロング・ヴァージョンになっている。特に、「Johnny B. Goode」では間奏のギター・ソロが長めで全面に出されており、「Thunder In The Night」では、後半からのサビの部分が繰り返しタップリ聴けるようになっている。こうしたタイプの曲はロング・ヴァージョンにし易いようで、12インチ・シングルという枠にもピッタリとハマル曲だといえる。
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