デュエッツ 戻り トップへ


デュエット・ソングス Duets(1993年)-アルバム-

ROCKET●518 478-1(LP英国盤)、ROCKET●PHCR-1230(CD日本盤)

Produced by: Various

 本作はタイトルからもわかる通り、超豪華ゲストを迎えての全曲デュエット・アルバムである。EJの呼びかけで参加パートナーも、リトル・リチャード、ドン・ヘンリー、クリス・レア、グラディス・ナイト、ポール・ヤング、ボニー・レイット、レナード・コーエン、ジョージ・マイケル等、彼の広い交友関係によって、様々な音楽ジャンルのそうそうたる顔触れが集まった。

 フィリー・サウンドに乗って軽快に歌われるK.D.ラングとの「ティアードロップス」。テンプテーションの曲をドン・ヘンリーと共によりファンキーに歌う「シェイキー・グラウンド」。12年ぶりのキキ・ディーとの共演「トゥルー・ラヴ-true love」(第1弾シングル)。本作を作るきっかけとなったクリス・レアとの曲「if you were me」。EJの信頼も厚いニック・カーショウとのポップ・ナンバー「old friend」。たくましい美女?のル・ポールを迎えてダンス・ナンバーにリアレンジされた再録の「恋のデュエット-Don't Go Breaking My Heart」(シングル・カット)。マーヴィン・ゲイとタミー・テレルの名曲をオリジナルに忠実にカヴァーしたマルセラ・デトロイトとの「リアル・シング-ain't nothing like the real thing」(シングル・カット)等。全16曲、まだまだ挙げればきりがないほど贅沢なメニューだ。

 本作は各曲ごとに別々のプロデューサーとバック・ミュージシャンを起用している。その中にはEJファミリーの名はない。カヴァー曲も多く、EJの自作曲も僅か5曲と従来の作品群とは趣も異なる。EJもボーカルのみで収録となったが、これだけの個性豊かなゲスト陣の中でも自らが埋没することなく、自身のリーダー・アルバムとして成立してしまうところが見事だ。長年音楽シーンのトップの座を走り続けるEJの実力と才能の結果と自負の現れだろう。

 このアルバムからのシングル・カット曲すべての収益金は、もちろんエイズ関連のチャリティーに寄付されている。


Duets for One(1993年)-プロモCD-EJコレクションへ


THE DUETS COLLECTION / SPECIAL EDITION CD SINGLES BOX(1993年)-16枚組プロモCDボックス-EJコレクションへ


エルトン・ジョン & キキ・ディー / トゥルー・ラヴ true love(1993年)-シングル-

ROCKET●EJSCD 32(CD英国盤:写真左)ROCKET●PHCR-8041(CD日本盤:写真中央)、ROCKET●---(プロモCDフランス盤:写真右)

カップリング:the show must go on 他

 超豪華ゲスト参加アルバム「Duets」からの第1弾シングルで、コール・ポーターの名曲のカヴァーである。このシングル盤には、特製紙ジャケットのスペシャル・リミテッド・エディション2CDセット(写真左・英国盤)がある。この紙ジャケにはCD2枚分が収納可能で、CDパート1.が既に入っており、別売のCDパート2.も保管できるようになっている。

 カップリング 双方のカップリング曲は、これまでのEJのデュエット・ソングばかりが集められている。国内盤(写真中央)は、このCDセットのパート.2と同じ選曲である。

2CDセット / パート.1

2CDセット / パート.2

1. true love
2. the show must go on
1992年ロンドン・ウェンヴリーでのライヴ
3. runaway train
共演:エリック・クラプトン

1. true love
2. wrap her up
共演:ジョージ・マイケル
3. that's what fiends are for
〜愛のハーモニー〜
共演:ディオンヌ・ワーウィック、
グラディス・ナイト、スティーヴィー・ワンダー、
4. act of war
〜エルトンのケンカ大作戦〜
共演:ミリー・ジャクソン

 また、プロモ用ピクチャーCD(写真右・フランス盤)では「true love」1曲のみの収録となり、これはリミックスはされていない。


ELTON JOHN & RUPAUL / Don't Go Breaking My Heart(1993年)-シングル-

ROCKET●EJS 33(7インチ英国盤:写真左)ROCKET●EJCD 33(CD英国盤:写真左と同一ジャケ・デザイン)ROCKET●EJDJX 33(プロモCD英国盤:写真右)

カップリング:Donner Pour Donner 他

 御存知1976年にキキ・ディーとの共演で全米と全英で共にNo.1となった大ヒット曲の再録である。今度は新しい恋のパートナー?にル・ポール(EJ遊び心タップリの起用だ!)を迎えてのハイパー・ビートのダンス・ナンバーとなって帰ってきた。

 カップリング 7インチ盤は、France Gallの「Donner Pour Donner」(1980年)で、CDシングルにはこの曲にプラスして、アルバム「Duets」からタミー・ウィネットの「A Woman's Needs」を追加収録。

 1994年には12インチ・プロモ盤(写真右)が出ており、「Don't Go Breaking My Heart」のプロモ・オンリー・リミックスが収録されている。

PROMO盤 side.A

PROMO盤 side.B

Don't Go Breaking My Heart

1. Moroder - 12" mix

Don't Go Breaking My Heart

1. Serious Rope - 12" mix
2. Serious Rope - Instrumental Version
3. Serious Rope - Dirty Dub mix

 Moroderのミックスは、オリジナルよりも更にリズムが増強され全面に出されており、一方のSerious Ropeのミックスは、よりタイトでシンプルなリミックスが施されている。通常、ダンス系の曲はリミックスも多いが、このル・ポールとの「Don't Go Breaking〜」も、他にもいくつかのミックス・バージョンが存在している。


MARCELLA DETROIT & ELTON JOHN / ain't nothing like the real thing(1994年)-シングル-

LONDON●LON 350(7インチ英国盤:写真左)LONDON●LONCD 350(CD-1英国盤:写真左と同一ジャケ・デザイン)LONDON●LONCP 350(CD-2英国盤:写真右)

カップリング:Break The Chain 他

 1968年にマーヴィン・ゲイとタミ−・テレルのデュエットによって全米大ヒットした曲のカヴァー。この名曲を原曲に近いアレンジで、EJとマルセラ・デトロイトは見事に歌いこなし復活させた。プロデュースは、クリス・トーマス。このCDシングル盤には、リミテッド・エディション2CDセット(写真左がPart 1 / 写真右がPart 2)がある。このPart 2のジャケットにはCD2枚分が収納可能で、CDパート2.が既に入っており、別売のCDパート1.も保管できるようになっている。

2CDセット / パート.1

2CDセット / パート.2
Ain't Nothing Like The Real Thing
Break The Chain
I Feel Free
Ain't Nothing Like The Real Thing
(Kenny Dope Extended Mix)
Ain't Nothing Like The Real Thing
(Troopa Mood Mix)
I Feel Free (Full Cream Mix)
I Feel Free (Cry Out Loud Mix)

 カップリング CDパート1.に収録の「Ain't Nothing Like The Real Thing」は、EJのアルバム「Duets」と、マルセラのアルバム「Jewel」にそれぞれ収録されている。「Break The Chain」(M. Detroit作)と「I Feel Free」(Jack Bruce & Pete Brown 作)は共にマルセラ・デトロイトの作品。7インチ盤には「Break The Chain」のみを収録。

 CDパート2.には「Ain't Nothing Like The Real Thing」の2つのリミックスが収録されているが、2バージョンとも歌詞がなければ同曲とわからないほど、原曲とかけ離れて増強されたリズムと妖しげなムード漂うミックスが施されている。


MARVIN GAYE & TAMMI TERRELL / YOU'RE ALL I NEED(1968年)-アルバム-

MOTOWN●POCT-1906(CD日本盤)

Produced by: Harvey Fuqua & Johnny Bristol 他

 マーヴィン・ゲイとタミー・テレルは、1967〜69年までに3枚のデュエット・アルバムを残しているが、これはその2枚目にあたる。EJがアルバム「Duets」(1993年)にてマルセラ・デトロイトと共にカヴァーした「ain't〜the real thing」(アシュフォード&シンプソン作)のオリジナル曲がここに収録されている。本作からの「ain't nothing like the real thing」はシングル・カットされ、全米8位、R&Bチャート1位の大ヒットをした。1974年にはアレサ・フランクリンもこの曲をカヴァーしてヒットさせている。この名盤「YOU'RE ALL I NEED」はマーヴィンとタミーの人気を決定づけた作品であるが、嬉しいことに1994年に国内でも初CD化されている。

 マーヴィンとタミーはモータウン史上、最も成功したデュエットといわれていたが、残念なことに1970年3月にタミーは24歳の若さで病にて他界している。マーヴィンはタミーの死に大変ショックを受け、しばらくの間、一切の音楽活動を停止している。そしてその悲しみを乗り越えて生み出されたのが、不朽の名作「ホワッツ・ゴーイン・オン」(1971年)だった。


デュエッツ 戻り トップへ