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Making of - one night only - the greatest hits(2000年)
Mercury(写真:英国版プロモ・ビデオ-約20分)
〜ワン・ナイト・オンリーはその名を音楽史に永遠に刻む作品となるだろう〜
豪華ゲストを迎えて、音楽活動の集大成ともいえる2000年10月ニューヨーク・マジソン・スクエア・ガーデン公演の模様を収録したライヴ盤「one night only」(2000年)。これはそのリリースに合わせて作成されたプロモーション用ビデオである。内容は、前半部にEJのこれまでの足跡を過去のライヴ映像とビデオ・クリップ等を交えて簡単に紹介し、後半部で本題となるメイキング・シーンを収録している。
2001年には、完全版DVD「ワン・ナイト・オンリー 〜 グレイテスト・ヒッツ・ライヴ」が発売され、更に2003年にリパッケージ版もリリースされたが、これらには残念ながら本メイキング映像は未収録である。「Making of - ONO -」には興味深いコメントもあるので、ここに僅かながらも掲載してみたいと思う。
まずは本ライヴ「one night only -the greatest hits-」について、EJはこう語っている。
EJ「思い描いたのは、グッバイ・イエロー・ブリック・ロードのサイド1の世界だ。僕一人では役不足なため、当時の仲間にバック・コーラスを頼んだ。楽曲もアルバム通りのオリジナル・アレンジメントに近づかせようと試みた。原曲の本質から離れないようにするには、ボーカルとドラマーのナイジェル・オルソンは欠かせない。そこでナイジェルに戻ってもらった。原曲のサウンドとハーモニーの再現に必要な人間はすべて揃ったというわけだ。」
今回のレコーディング・プロデューサーのフィル・ラモーンは語る。フィル「エルトンは特別だ。音楽を創るたびにその輝きを増す。甘んじる事なく発展し続け、自分にも厳しい人物だ。」
続いて、主なゲスト達とのリハーサル風景やインタヴューがあるが、いくつか印象的なコメントを抜粋する。
ゲストとして、EJが真っ先に誘ったのがビリー・ジョエルだった。選曲の「グッバイ・イエロー・ブリック・ロード」については、ビリーの大好きな曲ということで即決だった。ビリー「エルトンは生粋のピアノ・プレイヤーさ。ピアノのために曲を書く。僕も同じだ。だから本能的に彼を理解できるし、ステージでの呼吸もばっちりだよ。」
メアリー・J、ブライジ「エルトンは私達のスタイルの元祖よ。服装からサングラス、影響されたわ。」
ブライアン・アダムス「信じられない気持ちだよ。イエロー・ブリック・ロード・ツアーを観に行った14歳の自分を思うとね。その僕がこうしてエルトンのショウに参加できるなんて、光栄の極みさ。本当に感激だ。」
アナスタシア「指名された時は冗談かと思っちゃった。考えてみてよ。この服装だって、このサングラスだって、エルトンをお手本にしてきたわ。私は彼の超大ファン、神様なの。」
このメイキングは全編で正味20分程度と決して長くはないが、膨大なヒット曲を網羅した歴史的ライヴ「one night only -the greatest hits-」の舞台裏の一端が、ほんの少し垣間見れただけでも、ファンとしては嬉しいことだ。それだけに今後DVDの特典映像として製品化される事を願いたい。