京都・奈良の桜 Part2 です

やはり関東とはひと味違う桜を御紹介します

  靖国神社の桜が開花の標準木として有名なせいか、染井吉野がいつの間にか桜の代表になったせいか、
  マスコミで流される桜も東京中心が多いように感じるのは関西のヒガミでしょうか
 
  京都・奈良にはメジャーなところ以外でも、関東ならばかなりお値打ちモノの桜がたくさんあります
 
  桜は咲いていてこそ存在感があります。
  何回か春を過ごすと次の春はアソコの桜を見に行きたいという楽しみができます
 

(1)奈良 氷室神社のしだれ桜

  ・近鉄奈良駅から登大路の坂を上がり、東大寺に折れる手前、ちょうど国立博物館の正面にあります
   東大寺に気が向いていると、その存在に気がつかない人も多い神社ですが
   ここの桜は、奈良で一番はじめに咲きます
奈良 氷室神社のしだれ桜

(2)奈良 佐保川の桜

  ・地元にしか知られていません。桜越しに見えるのが若草山です
   人が少なく、木が大きすぎないのでマイペースで春を吸い込めます
奈良 佐保川の桜

(3)京都 鴨川の桜

  ・集客力のある桜の名所のひとつです
   空が広く水平感があり過ぎるせいか、雅な京都人はそんなことはしないのか
   ゴザを敷いての、どんちゃん騒ぎ風の花見の宴会は見あたりません
   
   三々五々、それぞれのペースで花を愛でているように見えます
   金を使わずに休みを楽しむ。たんなるケチなのかもしれません
京都 鴨川の桜

(4)八幡 背割り堤の桜

  ・宇治川と木津川の合流点に伸びた堤です。東京ではほとんど知られていません
   どこまで行っても桜です。風情には欠けますが量で勝負なら負けません
八幡 背割り堤の桜

(5)京田辺 速水橋の桜

  ・南山城で随一と言えますが、地元以外には知られていないようです
   でも、屋台も出て、夜になるとぼんぼりに灯がともり、桜祭りは盛り上がります
京田辺 速水橋の桜

(6)柳生 桜

  ・私の好きな桜堤のひとつです。柳生にありますが、土地の名前を知りません
柳生 桜

(7)奈良 平城宮跡

  ・やはり桜は一本桜に限ると言う方はここからです
   
  ・ひとは贅沢なもので、桜は咲けば咲いたで色合いや枝振り云々と言われま
  ・西大寺から奈良に向かう途中の平城宮跡の桜も見事です
   空が広いだけに、お気に入りの桜を見つけるとすがすがしさを感じます
   
  ・手前の奇妙な植え込みは太極殿の柱を模したものでしょうか
   大宮人はこのようなアングルで朝日に匂う桜を眺めたと想うとロマンを感じます
奈良 平城宮跡の桜

(8)西吉野 山桜

  ・やはり桜は山桜に限ると言う方はここからです
   
  ・五條から南へ、紀ノ川を越え十津川に向かう途中、いくつかの峠を越えます
   谷間の道から見上げると尾根筋近くはピンクに染まっているのが見えました
   
  ・花に引かれて、胸を突くような山道をはい上がると桜の園が広がります
   誰が植えたのでしょうか。吉野は奥が深い
西吉野 山桜

(9)桜井 八講桜

  ・奈良の山中には桜の巨木が点在しています
   数少ない名前の付いた桜のひとつです。桜井から談山神社に向かう途中にあります
   
   花が咲く一週間ほどの間は地元自治会が臨時の駐車場と地場の野菜販売所設営する程度で
   周囲にはなにも有りません
   西向きの山陰に有るので、朝日が逆光で射してくるのをじっと待つ間がひとつの楽しみです
桜井 八講桜

(10)天益寺の桜

  ・大宇陀の町役場の裏手に少し入ったところに有りますが
   来る人は少ないようです
   
天益寺の桜

(11)仏隆寺の桜

  ・榛原から車で30分、さらに室生寺に通じる山道を30分
   最近は時期になると臨時バスが出るようです
仏隆寺の桜

(12)大照寺跡の桜

  ・場所はどこだと言われても旨く言い表せません
   榛原から針に向かう途中、旧道添いの小さな集落の裏山に有ります
大照寺跡の桜

(13)和束の桜

  ・ここの場所も旨く言い表せません
   加茂から和束(わずか)の町を過ぎて紫香楽に向かう一車線の道沿いに有ります
   個人のお宅で、私費でライトアップされるそうです。桜への思い入れが感じられます
和束の桜

(14)大宇陀 又兵衛桜

  ・有名な桜で、時期になると観光バスが早朝から詰めかけ、カメラマンの場所取りも熾烈です
   樹の周辺は公園として石垣が組まれており、谷全体が駐車場になっています
   
   桜は見事ですが空間の原風景は失われています。それも花の命なのでしょうか
   ここの桜が散る頃、里は若葉の季節を迎えます
大宇陀 又兵衛桜

○ お口直し

  ・最後に、東京標準で有名な千鳥が縁の桜を御参考まで
   桜の情景の中に、人的パワーを感じます。さあ、明日はお仕事です
千鳥が縁の桜

  
  ・おまえは桜を撮りに関西に行ったのかと言われそうですが
   3年かけて、時間を工面して撮り貯めたものの一部を紹介しました
 
  ・関西の桜を何となく感じ取っていただければ、と思います
  

  
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