国宝の鬼瓦

国宝の鬼瓦シリーズ

国宝の鬼瓦シリーズは、国宝建造物の屋根を対象にそこにいる鬼瓦を見ていきます。
国宝に指定されている建造物は全国に131ケ所。寺院が97ケ所、神社が25ケ所、城が5ケ所、その他4ケ所となっています。

当日本鬼面瓦保存会の調査によればその中で鬼瓦がいる国宝建造物は寺院で50ケ所、神社で3ケ所、その他で1ケ所。

鬼瓦は撮影する角度によって大きくその顔かたちは変わってきます。
もちろん季節によっても時間帯によってもかなり受ける感じが違います。
皆様も国宝寺院にお参りした時は是非カメラを屋根の上の鬼瓦に向けてみて下さい。


6 国宝 常楽寺本堂・三重塔 の鬼瓦

常楽寺

 常楽寺はJR草津線の石部駅から車で5分のところで、先号で紹介した長寿寺とはJR線をはさんで西側にあり、通称西寺といわれています。

 国宝の本堂は七×六間、一重、入母屋造、向拝三間、檜皮葺で室町時代初期の新和様仏堂の典型といわれています。創建は和銅年間(708〜15)で開基は良弁僧正とも元明天皇とも伝えられ、歴代天皇の帰依厚く勅願所ともなり七堂を具備した大伽藍でありました。
 しかし南北朝時代に伽藍の多くを戦火で焼失してしまいましたが、その後に観慶らによって再建され今日に至っています。

 檜皮葺の屋根は大棟の平瓦と丸瓦でしっかりとまとめられています。その両端の要に鬼瓦がいるのです。阿吽の鬼瓦2体です。角度を少し変えたのものせました。

常楽寺本堂鬼瓦 常楽寺本堂鬼瓦

常楽寺本堂鬼瓦 常楽寺本堂鬼瓦


常楽寺三重塔

 常楽寺の国宝三重塔は三間三重塔婆、本瓦葺で室町期の三重塔の代表的傑作といわれています。


常楽寺三重塔鬼瓦 常楽寺三重塔鬼瓦