町田謙介はブルースの森の道先案内人。過去にも未来にも。しかも、無料で連れてってくれるのさ。そして、深い深い森の奥に入ったら、「まあ飲もうや」ってポケットから やし酒いっぱい出してくれるんだ。巨大なバオバブの木の下でね。サイコーだよ。
(長見順/マダムギター)

仕事上、夜明けまで起きていることが多い。僕が謙介さんの曲をガツンと聴きたくなるのはこの時間だ。昼でも夜でもなく、夜明けが凄くピッタリくる・・・僕の場合は、謙介さんの声が。
(佃典彦/劇作家  TV「スシ王子!」等)

町田くんのブルースは世界中で町田くんしかできないブルースなんだよ!
(しりあがり寿/漫画家 「弥次喜多in DEEP」等)

マチケンの声はハスキーでいかにもブルージー、かつソウルフル。だけどその音楽はいかにもなブルースじゃない。現在進行形の、ぼくらが今もっとも必要としているビートと言葉のエッセンスなんだ。 
(今野英明/exロッキング・タイム)

マチケンさんとボクは古くからの仲でマンガにも登場してもらったりしてるのですが、今度のCDは通俗的な言い方だけどとてもカッコイイ!今一番アブラがのってます。マチケンさんは 今 旬ですバイ!! 
(うえやま とち/漫画家 「クッキング・パパ」等)

ブルースはすでに閉じられた保守的な音楽である。いくら通り一遍の「ブルース的な」表現をしたところで、何が生まれる 訳でもないだろう。ブルースを噛み砕き、咀嚼して、消化した上で何を未来にクリエイトし ていくか?町田氏のトライアルはそこにある。保守的なブルース・ファンに褒められてるくらいではショウガない。ブルースなんて勝手に解すれば良いのだ。ボクは町田氏を支持する。
(ドン・マツオ/ズボンズ)

『未来のブルース』と来た。どの辺が未来なのだろう。音作りか? 人選か? 違うな。過去から現在まで生き続けてきたブルースの持つ声の力、想いを伝える力が町田の中にはある。それこそ未来まで残るものだ、ということなんだろうと思う今日この頃。
(吾妻光良/スィンギィング・バッパーズ)

次回作では、ぜひとも私を雇って欲しいもんです。今回の音源聴いてて何箇所も「うずっ!」とした。 きっと、私の良い使い道が、あると思います。
(加藤 Yotchan 義明/ex村八分)

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 マチケン本人による全曲解説
1.FUTURE BLUES
1930年に弾き語りブルースマンWillie Brown が録音した「FUTURE BLUES」にインスパイアされて作った曲。「FUTURE」というSF的な響きのわりに中身は現実的で暗い。江口弘史のウッドベース、関根真理のドラムの音が図らずもG・LOVEっぽく仕上った。
2.CANNED HEAT BLUES
これも1928 年録音のTommy Johnson の曲にインスパイアされた曲。CANNED HEAT とは密造酒のような安物の酒の事。酒を飲んで悪酔いする様を生き物のように表現してみた。リゾネイトギターのChihana との一発録り。何の加工もしてません(できません)。
3.マグノリア
「マグノリア」とはアメリカ南部に咲く白い花。かわいい女の子を花に見立てたカリブっぽい曲。イメージは南国の若者の求愛の唄に地元のオバチャンたちが茶々を入れてるーというのどかな設定。女性コーラスがゴスペル風というより素朴な賛美歌風。
4.RAVE ON
どんちゃん騒ぎしよう、という意味の「RAVE ON」だが、曲自体はとても静かなバラード。誰も見向きもされずに孤独に生きてきた男に愛する女性が現れ、心に灯が灯るという内容。Chihana のボトルネック、YANCY のハモンドオルガンがとてもリリカル。
5.LET’S HIT THE STREET TO SHAKE’EM ON DOWN
ストレートなブルース賛歌。ブルースがいかにタフな音楽なのかを表現したかった。僕のダミ声のと、シータθ、関根真理、SHINOBU ら女性三声のさわやかなコーラスとの対比が面白い。
6.カナカナ
残暑の夜のシチュエーションでの静かで儚い歌。かすかに聴こえるパーカッションの刻み音は、!eir! の足の太ももを直接ブラシで叩いたのを録音したもの。
7.PI PO PA
井上陽水の隠れた名曲(90 年「ハンサムボーイ」に収録されている)のカバー。パンデイロ奏者の加藤泰一が以前ギターアレンジしたものを、今回のメンバーでさらにアレンジしたブラジリアンテイストのサウンド。ナポレオン山岸がサスペンス映画のサントラのような妖し気なギターを弾いている。
8.流木ボクシング
ヒヤリングでは何を唄ってるのか聴き取れない題名「流木ボクシング」。どうがんばっても無理な状況下で、何とか踏ん張ってあきらめない男の歌。豪快なブルース・ロックです。
9.楽しかった事
「浄化」の歌。人との別れは、心の痛みを伴う。それが時と共に少しずつ癒されてゆく様を唄った曲。バックのスチールドラムのような音は「ハングー」というスイス工芸職人がつくった楽器。
10.THAT'S ALL I NEED
Magic Samの名曲のカバー。元々ブルースにしてはポップな曲だったが、さらにカリビアン〜アフリカンな曲調にアレンジ。名もないB 級ラテンのケバいジャケットのLP にでも入っていそうな曲に仕上った。
11.夕風
冒頭に多摩川沿いで録ったフィールド録音のSE(遠くでカラスの鳴き声も聞こえる)が入っているのに気が付きましたか?
回想シーンと現在が交差する曲。何かの拍子にふっと記憶がよみがえる事がある。それは音や景色ではなく、肌が感じる風だったりする。辰巳光英のエフェクトを駆使したトランペットの音色が白眉。最後にまたフィールド録音のSE がかぶさり、ゆっくりと消えていく。
 
ナポレオン山岸(Eギター)
「ファントム・ギフト」でプロデビュー。「スターリン」のゲストメンバー、「遠藤ミチロウ&コマンタレブー」を経て現在インストバンド「ナポレオン」で活動中。僕とは古〜くからの付き合い。腐れ縁ってやつです(笑)絵を描くようにギターを奏でる人。
江口弘史(ベース)
18歳で渡米、シカゴで多くのミュージシャンと共演し、メイヴィス・ステイプルグループなどに参加。日本人離れしたとんでもなく大きなノリを出せるベーシスト。COOLさと、迸る情熱を合わせ持つナイスガイ。
関根真理(パーカッション、ドラム)
「渋さ知らズ」「うずまき兄弟」などのパーカッショニスト。今回のレコーディングではドラムにも挑戦。ソリッドなgroove をだしてくれた。パーカスの他にコーラスも担当。柔らかく交わりやすく澄んだ声を出す。周りをふわっと明るくさせるムードメイカー。
Chihana(リゾネイトギター)
目をつぶって聴いていると老練なギタリストかと思う程枯れた味わいをだす女性リゾネイトギタープレーヤー。酸いも甘いも知り尽くしてる年齢かと思いきや、最近やっと公然とお酒が飲める歳になった若い女の子。先が思いやられる、もとい、これからが楽しみ(笑)
YANCY(キーボード)
「KOTEZ&YANCY」の他、数々のライブ、レコーディングのサポートする今や売れっ子キーボード奏者。あまーいGood-lookingで女性ファンが多いが、ニューオリンズ仕込みの演奏は粘っこく、それでいてどこか飄々としている。ローズピアノ、ハモンドオルガンのコレクターでもある。
辰巳光英(トランペット)
「Earth Wind & Fighter」「渋さ知らズ」などで活躍するトランペッター。エフェクトを駆使してスペーシィなサウンドを出す事を得意とする。今回もトリッキーな音から情緒的な音まで色々やってくれました。男前の風貌の割にはお茶目なコテコテ関西人。
!eir!(パーカッション)
「この曲パーカス要らないんじゃない?」が口癖の変てこなパーカッショニスト。その言葉通り最低限の音しか出さない、削ぎ落し志向の人。飲み、だべり、愚痴こぼし友達。とてもだらしない関係(笑)
シータθ(コーラス)
07年、アルバム「Beginning」でプロデビュー。この人の声ほど澄んだ声を聴いた事がない。せせらぎのような声。僕の泥水のようなダミ声とは対極。でも一緒にハモると不思議な音空間が生まれる。今回のレコーディングではコーラスチーフをやってもらいました。
SHINOBU(コーラス)
元KUWATA BANDの河内淳一等、多数著名人のコーラスを行なう。黒っぽいファンクナンバーから、甘いバラードまで幅広くこなせるボーカリスト。姉御肌なのか彼女を慕うミュージシャンは多い。
小林謙也(プロデュース)
元「ロッキング・タイム」のギタリスト。それ以前には僕と「痛快野郎」というバンドも組んでいた。僕の前のアルバム「FIRST GAMBIT」「Candyman」のプロデューサーでもある。僕以上に僕の音楽を知り尽くしている人。
安達隆之(プロデュース)
元「E-ZEE BAND」のバンマス。今回のレコーディングで初めて知会ったが、意気投合。随分お世話になりました。ビンテージ録音にこだわりを持つ職人気質の人。でもどこかおもちゃ箱をひっくり返して遊んでる少年のような顔を覗かせる。
撮影 後藤渉