マレーシアからの便り39


 まーくんさんお元気ですか。
今回も食べ物の話題をお送りします。題して、サイズを気にしちゃいけないよです。


マレーシアからの便り(39)

以前紹介したホットチリ(スモールチリ)、現地では、Chilli Padi チリパディと発音しますがあれだけは辛くて食べられません。しかし辛さにも暑さにも慣れてくるにしたがい、最近はいろいろな野菜をスーパーマーケットで購入して食べるようにしています。すると、日本と違った面白い野菜やシーフードがあることに気が付きました。概してマレーシアの食材は、サイズが大きいのが特徴です。

【Lady's finger】

 オクラのこと、日本のものよりも、表面の毛が少なく、色がうすい(黄緑に近い)のですが、長さは20cmほどもあり、真っ直ぐです。この形状が名前の由来なのは分かりますが、そのサイズからは婦人の指と言うよりは、プロレスラーの指でしょう。味はまさにオクラそのものですが、日本のものよりもネバネバがなく、ぱさぱさしていますので、納豆に入れても味は期待できません。生食ではなく各種煮物や炒め物に使われますが、現地の水っぽいカレーや煮物ではレギュラーの具として大活躍しています。

【ナス】

 形状は、非常に細長く、黒く塗ればまさに長いキュウリとなってしまいますが、その色は、あざやかな赤紫です。上端部のヘタに隠れる部分にわずかに白色がありますが、そこから先端へかけてみごとなグラデーションとなっており、しかも水につけておくと色落ちして、水が紫色になります。味は、日本の黒いナスよりも柔らかい食感で、これもカレーの具として輪切りにされ多用されています。

【キュウリ】

 とにかく太くて真っ直ぐ、直径は6cm、長さは30cmほどもあります。色は日本のものと全く異なり、ほとんど黄色に近い黄緑です。味も日本のキュウリのようなシャキシャキした歯ごたえがなく、とても水ぽくて柔らかく、むしろウリに近い状態です。これは主に輪切りにしてサラダや中華料理の付け合わせ、そして煮物に使用されています。日本のキュウリは、あえてジャパニーズキュウリとして高値で売られていました。

【インゲン】

 地元のインゲンの1種に、Green long beansというのがあって、太さは、日本のインゲンと全く同じですが、長さが40cmもある文字どうり長いインゲンです。
味は、だいたい日本のものと同じでした。ちなみに日本で一般的なインゲンは、 Frenchbeansという名前で売られています。なぜFrenchなのかは分かりませんが。

【ビッグシャコ】

 このネーミングはペネン在住日本人の間で呼ばれているものですが、サイズが日本のものとは大違いで、寿司ネタよりも数倍巨大で、まさにイセエビ状態と言えるでしょう。
料理方法は茹でる、炒める、焼くと何でもござれですが、炭火で網焼きというのが一番ダイナミックでかつ素材を生かしていると思われます。 Simple is the best.まさに、これですね。
 味については、エビのようにうまいとしか表現できませんので、ここで以前カブトガニのタマゴの味を紹介してくれた鉄の胃袋を持つ食通のMさんに、再登場していただきます。

 『このビッグシャコは、形状から想像すると大味でタンパクと思われがちですが、ところがどっこいなかなかオツな味がするのです。足をはがすのにはちょっとしたコツが必要ですが、とにかく大きいので寿司ネタのようにちまちましていないため、とても食べ甲斐があり一匹で大満足できます。苦労して殻と足を取ったあとはいよいよ口に放り込むのですが、ここまで来るのにかなり時間を費やすので、私なんかはすでにパブロフの犬状態です。味は、噛むほどにほんのりとした甘さが口の中に広がり、焼いた時のこうばしさもミックスして酒のつまみにピッタリ、という感じです。また別の味わいを楽しみたければ、これに辛いチリ醤油をつけて食べると、淡泊な潮の香りにピリっとした刺激が加わりまさに絶品ですねぇ。』

 このビッグシャコ、値段もたいしたもので、マレーシアのレストランの食事としては非常に高価です。現地レギュラー(体長15から20cm)が10リンギット(300円)、超特大(体長25cm)になると、30リンギット(900円)です。ちなみに屋台のラーメン一杯の値段は75円です。

 と、ここまで書いてきたら、よだれが出てきましたので、今日はこのへんで、、、




 


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