マレーシアからの便り33


 まーくんさん、お元気ですか。マレーシア特派員石橋です。
 11月というと、日本では秋も深まり、とてもいい季節ですね。そして秋はバザーの季節でもあります。チャリティーのバザーというものは日本でもだいぶ一般的になっていますが、外国では頻繁に開催されているようです。
 そこで今回はペナンの日本人会主催バザーについての話題をご紹介します。


マレーシアからの便り(33)

 世界各国には、日本企業の現地進出に伴い多くの日本人が滞在しています。各国では、日本人会が組織され、季節の催し物が開催されており、夏には盆踊、秋にはバザーが開かれています。さる11月1日には、ペナン日本人会主催の第6回バザーがペナン繁華街中心地のホテルで開催されました。私も縁あって、企業寄付の品物売り場のお手伝いをしましたので、ご紹介します。

【品物】

 日本企業からの寄付の品(家庭用品、ステレオコンポセット、ラジカセ、カセットプレーヤー、CDプレーヤー、旅行鞄)、日本人会婦人の手作り品、不要品、衣料品などが準備されました。この日の売り上げは、ペナン福祉会へ寄付されることとなります。

【ガードマン】

 ホテルを会場としているため、どさくさに紛れて物が紛失する可能性大のため、もしもの盗難事件に備えて会場の各入口には、日本人婦人会のご主人たちがガードマンとして警戒する体制がしかれました。

【日本茶】

 売り場会場の一角では、日本茶やお菓子が振る舞われ日本の伝統的な文化の雰囲気が地元の方々に披露されていました。特に中国人にはお茶の伝統が共通するため、好評だったようです。

【入場】

 地元優先という趣旨のため、午前10時30分の開場は、地元の方の優先入場時間、15分後に日本人の方が入場することになっていました。その数は数百人、開場と同時に売り場に殺到する地元中国人、マレーシア人とインド人で売り場は戦場のような大騒動です。かつての日本のデパートでの特売売り場の光景と同じでした。特に企業からの寄付品の売り場には、市価の半額以下の超特価を目当ての中国人のお客さんが初めから指名買いで高額品を購入します。売り場の前は人の山、一つの品物を何人ものお客さんが購入希望をされるためこちらも SoldOutの連呼です。

 このバザーは、地元の方々に回を重ねるごとに浸透しているらしく、まさに短期決戦でお目当ての品物が売り切れてしまいました。

 さて、15分遅れで入場してきた日本人には、人気のない品物しか残されていませんでした。

【売り上げ】

 ただ、残念なことには売り上げ金の集計結果によると事前に見積もった金額よりも低く、どうやら料金を支払わないで品物をどさくさにまぎれて持ちかえった方がいたらしいです。売り場に立つ私たちも事前に言われて、売り上げ金入れの箱には十分注意していたのですが、あの混乱ではどうしようもありません。

【Asian Dance】

 買い物時間は1時間程で終了、その後は特設ステージ上でマレーシア民族衣装をまとった日本人婦人会の舞踊クラブの方たちの民族ダンス(インド、マレーシア等)が披露されました。
 テレビなどの映像でタイやマレーシアの民族衣装は見たことがありましたが、実際に赤や緑の生地に金の飾りのついた衣装と金扇子状の髪飾り、そしてはでな化粧を身近で見ると、日本人のご婦人方とは思えないくらい魅惑的です。(失礼)

 この日のために練習してきたご婦人たちの華麗な民族 Dance は、しなやかな手の振り、腰のひねり、ステップとなかなか異国情緒にあふれており、地元の方々の大きな拍手喝采を受けていました。ご本人たちもご主人たちのカメラのフラッシュを浴びて緊張の晴れ舞台だったようです。

 この半日のバザーは地元マレーシアの方々に日本人を受け入れてくれる素地のプラスになったでしょうか。
 なお、このようなバザーですが、日本人が3万人以上滞在するタイの首都バンコクでは、ペナンの数倍の規模でさらに盛大に開催されるとのことです。

ところで、民族 Dance 舞台直前、自分たちの華やかな衣装に思わず出た日本人会ご婦人たちの会話、

『こんなきらびやかな衣装と付けまつげでは、おかまバーよね。』

『そうね。』

『でも、あっちの方がきれいよね。』



 


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