マレーシアからの便り13


まーくんさん、お元気ですか。6月6日のまーくんの日記に、面白い名前の話題が取り上げられていましたね。
偶然にもマレーシアからの便りに載せようとしていたことだったので、さっそくお送りします。

 今回はマレーシアの名前についてでげす。


マレーシアからの便り(13)

マレーシアに来て、中国人やマレーシア人が他人を呼び合う場合、我々日本人に向かっても名前を呼び捨てにしていたので、随分と失礼なやつらだなあと思っていました。

いきなり、 石橋! とくるわけです。ところが、どうやらそれは誤解でした。それは、さまざまな名前の方式のあるマレーシアでは、区別が容易な日本人の名前は、簡単に呼び捨てにするらしいのです。

【マレー人とインド人の名前】

マレーシア人の場合、驚いたことに名前はひとつだけ、つまり名字がありません。

強いて言えば、親の名前を付けるそうです。例えば、

Amina bin Yumina

という人の名前は、Yumina の息子の Amina ということになります。

ここで、bin は男を示します(女性の場合は、binti)。

そうなると、まーくんという人に生まれた男の子に、みーくんと命名した場合、正式な名前は、まーくんの息子のみーくん、となるわけです。その息子の名前は、みーくんの息子のむーくん、以下同様にして5台目の男の子の名前は、めーくんの息子のもーくん。

となって、2代以前の先祖の名前はさっぱりわかりません。

だから、マレーシアでは、相手を呼ぶときに、誰に対してもひとつの名前を呼び捨てにするだけなんだそうです。ちなみに、この名前の方式は、なんとインド人も同様だそうです。(ただし、bin、binti のスペルが異なりますが)

【中国人の名前】

これに対して、中国人の名前は、日本と同じで、名字と名前があり、さらにはミドルネームもたいていあります。日本人にはどれが名字で名前なのか分かりません。しかも、ご存知のように中国人の名前には、チャン、チョン、リー、ロー、コン、コー、チュー、ユーという名前が非常に多いので(ジャッキーチェン、ブルースリー、アグネスチャン等)、区別するために、アルファベットの頭文字をならべてフルネームで呼んでいます。

例えば、ユーさんにも(発音は日本人には同じに聞こえても)、YEOWさんとYEWさんがいるため、YEWさんの方は、フルネームの頭文字を添えてC. K. YEWさんと呼んでいます。

【入国審査で】

このように、さまざまな方式の名前が存在するため、マレーシア入国カードの名前記入欄には、名字に下線を付けるよう指定されているのだと納得しました。

ところで、さきほどのマレー人の家系図ですが、実に簡単です。

初代まーくん

二代目:みーくん bin まーくん

三代目:むーくん bin みーくん

四台目:めーくん bin むーくん

五代目:もーくん bin めーくん


 なんか、おかしいでげすネ。おいらの子供がもーくんだったらウッシッシでげすヨ。でも、名前一つでわかるでげすから、名字なんていらないでげすよネ。ちなみに、おいらはまーくんでげす。(笑)


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