マレーシアからの便り9


またまた登場、マレーシアライターの石橋さんでげす。今回は、マレーシアのちょっともっと危ないマレーシアの話しでげす。


それでは、盗難アジアシリーズ第2弾、今回は、もっと危ないマレーシアの話です。

マレーシアからの便り(9)

【盗難アジア2】

 マレーシアでの犯罪発生率は、日本の2倍です(単位人口あたりの窃盗、強盗、殺人発生件数)
 
スーパーマーケットの閉店する夜10時以降は、暗い路地に入るとかなり危険だそうです。
 
これに対して、麻薬に関しては、マレーシアとシンガポールは非常に厳しい国です。テレビでは、頻繁に麻薬撲滅の放送をしていますし、入国カードにも麻薬持ち込みは極刑と警告されています。最近、シンガポールで17才の女の子が麻薬所持で死刑になったそうです。

 こちらでは、空き巣や強盗防止のため、一戸建の家はもちろん、マンションの一階から最上階まで、ほぼすべての窓には鉄格子が据え付けられており、特に、一戸建の家では塀の上に、ばらせんが仕掛けてあるのが一般的です。

 また、家の前に置いてあるごみ箱には、ごつい鉄の鎖、スーパーマーケットの貴重品売り場(乾電池、ブランデー、香水、鍵)は、ガラスのショーケースに鍵がかけられています。

 また、私の勤める会社でも、昼休みに机の上に置いた充電中の携帯電話が盗まれ、さらには、クリーンルーム前室にかけておいた作業服の胸ポケットから、高級ボールペンがたびたび抜き取られてしまいます。特に、工具(ドライバー、ペンチなど)は高い値段で売りさばくことができるため、鍵をかけた工具箱を目立たずに隠すようにして保管し、さらには鎖で柱につないでいます。それにもかかわらず、鍵をかけた部屋に保管している工具が盗まれてしまいます。伝え聞いたところによると、会社の共同品については、トイレットペーパーまで持って行かれるそうです。いやはや、これには、本当に驚きました。

 そのような状況なので、マレーシアでは、とにかく何にでも鍵がかけられています。ちなみに、私の職場のオフィスへたどり着くまでには、建物の入り口、外履き用の下駄箱、ロッカー、上履き用の下駄箱、計4個の鍵が必要です。さらに、個人机の鍵と本棚の鍵を加えると、合計7個の鍵を開けてようやく仕事が始められます。

 また、大規模な窃盗の例としては、断食明けの休みや、中国の正月休みなど会社や工場がいっせいに長期休暇となる時期に、勤務するガードマンが手引きをして、工場の倉庫からトラックで製品を丸ごと持ち去る事件が珍しくないそうです。特に警備会社から派遣されたガードマンが危ないとか。泥棒に鍵を渡してはいけませんね。

というようなわけで、東南アジアは、本当に盗難アジアです。

 マレーシアはイスラム教国だというのに、まったくけしからんと憤慨したのですが、、、、、東南アジアではイスラム教の敬謙な教育がないと、フィリピンのようにスーパーマーケットの入り口を、マシンガンを持ったガードマンが警備するような危険な国になってしまいます。だから、マレーシアは、東南アジア諸国で、まだましなほうなんです、、、、という地元の人の弁解に、妙に納得してしまいました。

 今のところ、幸いなことに私自身は盗難、強盗、かっぱらいの被害には遭っていません。自宅アパートは13階、鍵を3重にかけて注意してます。

 休日の買い物に外出する時は、色が黒くて痩せていて地元の人よりも貧相な顔、色褪せた単パンとシャツに安物のゴムサンダル、手にはスーパーのビニール袋なので、とても金を持っているようには見えないから?

 ありゃ〜、そんなに危ないんでげすか、って言うより盗人がはびこっているんでげすか。鍵だらけの会社ってのも、働く人にとっては大変でげしょうが、これも慣れているマレーシア人には常識なんでげすかネ。マレーシアに行くときには貴重品は隠さなければいけないでげす。


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