ほのぼのぐーさんの詩25


沖縄の友人

  ーH・Aに捧げる

10数年ぶりに再会した旧友は 見事に社長をしてしまっていた

体重90キロ 黒いおおきなゴム毬のような体躯で

やあ! と真っ黒い顔に白い歯をみせて出迎えてくれた

つもるはなしが富士山みたいに二人の間にそびえたっていたけれども

そこはさすがに旧友同士なんだろうか ぼくも

やあ! と照れた笑いで まずは握手をしたもんだ

那覇の国際通りにあるハーバービューホテルの1階ラウンジ

なんだか懐かしそうに 世界がきらきらきらきら

若いおなご連れのこっちの事情もすばやく読みとっての以心伝心Eメール

オヤジの跡を継いで、東京・本土でのせっかくの功成り名遂げての物書きの道捨

て去って

おもろぞうしの國にまい戻ってのビジネス稼業成功させて

泰然自若 すっかり沖縄経済人となり いっぱし代表取締役で会社もさらに大き

くさせた

「えらいよなあ」

ひきかえてのわが身のはぐれぶりも

「まあみごとよのう」

お互いほめごろしあっての再会談義

時間はせわしく流れるけれども ラウンジのここ一カ所だけ あたかも

谷川の流れに逆らう巌のごとく 逆流し 逆巻き 夢ぽろりんとしわぶきとなり

て時に烈しく飛び散って

それでも物理時間はおおよそ1時間半ほどだった

借りばかりのわが身の情けなさもさりながら

流れすぎた時間の大きさ その隔たりの生物学的断絶はいかんともしがたく

50になった奴の後ろ姿 振り返りつつ 自身のすがたもまた同じくだろうなな

んぞとつらつらに思い嗤って そのとき

さあっと一陣の風がはしって その背 見送った

1998年夏のOKINAWA まだ台風2号がくる直前だった

 沖縄に帰った旧友と久しぶりに再会して。夏になると何故か沖縄のことが頭に浮かぶようになったのは、若い頃に沖縄にかかわる◯◯運動に関わっていたため。敗戦→沖縄→経済復興という70年◯◯世代というのか、全◯◯世代(好きじゃない言い方ですが)と勝手に呼ばれる世代に属する落ちこぼれであるわたしの青春の「なごり雪」かな。

 今回の詩で、なぜかおいら戦友に会ったぐーさんを想像してしまったんでげす。そんなはずは無いのになぜか…。今まで戦い抜いてきた人だからでげしょうか。そろそろ、終戦記念日でげすね。そんな、日のことも夏期休暇で忘れてしまう人がほとんどなんでげしょう。
 今回のぐーさんのコメントの一部を◯◯とさせていただいたでげす。この中にあてはまる言葉を入れてメールして下さいでげす。回答者の中から抽選で1名の方に素晴らしい景品をお送りするでげす。
 当然だけど、ぐーさんは回答しちゃダメでげす。(笑)

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