はっきり言って、この機能はベクター画像の「掟破り」の機能。Illustratorで「こんなことができて許されるのか」状態です。元のオブジェクトのの形状を変えないで、あらゆるeffect(効果)を加えることができる。
便利だが要注意
例えば、長方形のオブジェクトに何種類もの効果を加える。プレビューで見ると複雑な作品に見えるのだが、アウトライン(旧呼び名:アートワーク)で確認すると、ひとつの四角いオブジェクトしか見えない。
こうなると、現場に入稿されたIllustrator9.0のデータを「ちょっと修正」というわけにはいかない。作った本人しか解らないデータが増えると思います。
下のスクリーンは、「Illustrator」の文字をタイプして効果メニューを上から順番に実行したもの。効果はデフォルトを単純に1回だけの適用のみ。このスクリーンでは見え難い思いますので、SVGとSWFに書き出してあります。SVGの方は、拡大が出来ますので、そちらだと「ぼかし」などはハッキリ確認できるとでしょう。SVGが正常に表示されない方は、アドビのサイト「SVG Zoneついに公開!」でSVGプラグインのインストール方法、プラグインの機能チェックをご覧ください。

効果メニューを上から順番に実行したもの
SVG SWF

アウトライン(アートワークの新しい呼び方)

効果を適用したものをPDF保存し、Acrobat Reader 4.0で開いたもの
注目すべきところはフォント情報
適当なテキストをタイプし、フォントをOCFで指定する。「効果メニュー/パス/オブジェクトのアウトライン・パスのアウトライン」コマンドを実行する。実行したら「オブジェクトのアウトライン」「パスのアウトライン」の2つのファイルをPDF保存する。この2つのファイルを使用したOCFフォントがインストールされてない環境へ持って行く。Acrobat Reader 4.0を使い、2つのファイルを開いてみると、指定したOCFフォントで表示されている。「フォント情報」で確認すると、フォントは「なし」となっいる。Illustrator 8.0で開けば、文字はアウトライン化されている。Illustrator 9.0で開くと編集可能なテキスト状態のままになっている。もう、どうなっているのか解らない。