●最初にPhotoshopで以下の画像を用意した。
画像1
サイズ/12×8cm 解像度/350dpi モード/CMYK
画像2
サイズ/29×19cm 解像度/144dpi モード/CMYK
(画像2は、画像1を縦横のpixel数は変えないで解像度のみ変更)
画像3
サイズ/58×39cm 解像度/72dpi モード/CMYK
(画像3は、画像1を縦横のpixel数は変えないで解像度のみ変更)
画像4
サイズ/12×7cm 解像度/350dpi モード/CMYK
(画像4は、画像1を縦10cmを7cmに変更)
画像5
サイズ/10×8cm 解像度/350dpi モード/CMYK
(画像5は、画像1を横12cmを10cmに変更)
画像6
サイズ/8×8cm 解像度/350dpi モード/CMYK
(画像5は、画像1を縦横8cm×8cmの正方形に変更)
●Illustrator5.5で新規ファイルを開いて、「画像1」を配置し、保存する。
次に「画像1」を選択してファイルメニューから「配置」を選び、「画像2」を選択して「置き換え」を実行する。
結果
「画像1」を「画像2」に置き換えると配置画像は、解像度に関係なくPhotoshopでのサイズ29×19cmで表示される。
●今度はIllustrator8.0で新規ファイルを開いて、上記と同じ実験を行う。
結果
「画像1(12×8cm)」を「画像2(29×19cm)」に置き換えた場合、表示されるサイズは「画像1」12×8cmの大きさで置き換わるのです。
「画像1(12×8cm)」を「画像3(58×39cm)」に置き換えた場合、これも「画像1」12×8cmの大きさで置き換わるのです。
●ファイル名を「画像1」と「画像2」を置き換えて配置したIllustratorファイルを開いたらどうなるだろう。結果は「画像2(29×19cm)」の大きさで表示される。
この方法は、カンプ(プレゼン)提出や校正の場合に、アタリ画像で作業していて、下版(入稿)の時、実画像(350dpi)へと差し替える場合に使用している。カンプ用の画像名を実画像にコピー&ペーストして、カンプ用画像はゴミ箱に退避して置く。画像名を全部取り替えて、Illustratorファイルを開けば、大きさは変化しているが、マスクや回転(角度)はそのまま生きているので、後は拡大縮小と位置合わせの調整だけで済んでしまう。1点づつ配置して、マスクし直し、取り変えていくより作業を早くすることができる。
●更にIllustrator8.0を起動したまま、配置されたファイルに修正を加えたらどうなるだろうか。Illustrator上に配置された画像を「option+command+Wクリック」でPhotoshopを起動させ「画像1(12×8cm)350dpi」を解像度のみを144dpiに変え、「画像2(29×19cm)」と同じ状態にしてみた。Illustrator8.0に戻る時に、「リンクパレット内のファイルが削除または修正されました。リンクファイルを更新しますか?」という警告ダイアログがでるので「はい」を選択。
結果
画像は修正されたが、Illustrator上の表示サイズは12×8cmのままである。しかし、配置されたIllustratorファイルを閉じて、再度開くと配置画像の表示サイズは29×19cmに変化しているのです。
●今度は「画像1」を「画像4」「画像5」「画像6」に次々に置き換えてみた。
Illustrator8.0で「画像1」を「画像4」に置き換えた場合
リンクパレット内の数字/111.61×112.61%
情報パレット内の数字/W112.61×H90.222mm
Illustrator8.0で「画像1」を「画像5」に置き換えた場合
リンクパレット内の数字/103.835×103.835%
情報パレット内の数字/W124.636×H72.717mm
Illustrator8.0で「画像1」を「画像6」に置き換えた場合
リンクパレット内の数字/127.469×127.469%
情報パレット内の数字/W101.941×H102.126mm
Illustrator5.5で「画像1」を「画像4」に置き換えた場合
情報パレット内の数字/W120.0331×H70.0314mm
ほぼ100%表示
Illustrator5.5で「画像1」を「画像5」に置き換えた場合
情報パレット内の数字/W100.0034×H80.1189mm
ほぼ100%表示
Illustrator5.5で「画像1」を「画像6」に置き換えた場合
情報パレット内の数字/W79.9737×H80.1189mm
ほぼ100%表示
この実験からIllustrator8.0で配置画像の置き換えは、縦横比率が同じものは同サイズ(解像度やpixel数に関係なく)で表示(置き換え)するが、縦横比率の違うものは、Illustrator8.0が計算して(どういう計算か解らないが)置き換える画像に近いサイズ(%)に表示する。
Illustrator5.5の場合は、Photoshopでの画像サイズ(pixel数に関係なく)で表示される。