僕はもともとコンピューターなんてさわったことがなかったので、イラストレーションの専門学校で初めてIllustrator5.0をさわったときも「こんなものがあるのか」程度にしか思いませんでした。その後、今の会社に就職しIllustrator5.0を使うようになったのですが、必要だから覚えるといった感覚でしかありませんでした。版下写植どころか印刷の知識も無かったくらいですから印刷物はIllustratorを使って作るのが当り前なんだと思っていました。もちろんコンピューターの知識もなくMacとWindowsの違いも分からないくらいでした。
最初は先輩デザイナーに教わったとおりに操作し作業を進めていました。しかし、ある程度さわっているうちにこうした方が早い、こんなことができるんだ、なんてことがいろいろ発見でき、このころからIllustratorはおもしろいと思うようになりました。
ベジェ曲線も自由自在に操れるようになると、仕事以外でイラストを描くのにもIllustratorを使うようになりました。こうなってくると、仕事の合間にも自分の好きなイラストを描くようになり、ああでもないこうでもないと試行錯誤し始め、仕事とか関係なしにIllustratorを使いこなそうと思うようになりました。おかげで最初は使いにくいというか使い方が分からなかったブレンドツールもなんとか使えるようになりました。
7.0へバージョンアップされ、DTPに関してのバージョンアップは5.5で終わったんだな、なんて勝手に思ってしまいましが、配置した画像が鮮明に表示されるようになりずいぶん作業時間の短縮できました。写真やロゴをトレースするとき、Photoshopでパスを取り・・・なんて面倒なことをしなくても最初からIllustrator上で作業できるようになったからです。グラデーションが扱いやすくなったのも非常によかったです。もちろん趣味で描いてたイラストも7.0のバージョンアップでずいぶん作業性が向上しました。
そして8.0。配置した写真が管理できるリンクウィンドウなどDTPに関してもずいぶん使いやすくなってますね。リンクウィンドウのおかげでもともと嫌いだったQuarkXPressを使うことがなくなりました。(ページものは別ですけど)そして何よりイラストを描くときに多用するブレンドツールが進化していることが有難い限りです。
最初は必要だから仕方なしに使っていたIllustratorですが、今ではDTPの枠を超えて、表現の道具のひとつとなっています。今後もIllustratorの可能性を追及していこうと思っています。