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女神との出逢い No.29

誠和企画さん


 つい最近まで、自分がパソコンで絵を描いたりすることはないだろうと思っていました。パソコンの存在を知ったのはもう20年ぐらい前だと思います。その頃私はCMの仕事をしておりました。企画・演出の仕事で、アニメーションが大好きでした。また、一方でロゴやマークを作ることも好きで、知人の会社やクライアントの仕事に打ち込んだ思い出があります。
 鉛筆、消しゴム、烏口、定規、溝引き、面相筆等。コンパスはいつまでたっても思いどおりに動いてくれません。楕円が難敵でした。ペンジュラムをどうにかコントロールする方法はないものか?今思えばなつかしいことばかりです。そんな折、今で言うCGを熱く語っていた男を思い出します。彼はCMを捨て、その世界にのめり込んでいった頃だと思います。一度彼の部屋に誘われて行ったとき、初めてマッキントッシュを見せてもらったことがあります。私が彼に聞いていたことの100分の1もその機械(ソフト)は披露してくれませんでした。きっと彼は、10年後か20年後を語っていたのでしょう。
 そんなわけで、暫くはパソコンを信じることができませんでした。
 今から17〜8年前になりますが、私の仕事もCMからグラフィックに転向しました。前歴のせいか、私は最後まで仕上げることが苦手で、あるところから先はプロにおまかせというスタイルで、写植の級数指定はおろか、台紙を作ることもカッターを使うことも不得手でした。だから仕上げはほとんど他人まかせという仕事のやり方でした。
 世の中には、素晴らしい名人がいるものです。15年ぐらい前になるかと思いますが、名人中の名人という人物にめぐり合うことになります。その人こそこのHPの久保さんです。
 彼のすばらしさを語るには少々のスペースでは無理です。彼の仕事ぶりを見たことがある人なら100人中100にんが間違いなく絶賛するプロ中のプロです。MACを使う前の久保さんはカッターの名人、ロットリングの名人、スピード、持久力、きめ細かさ、バランス感覚、感性の豊かさ、どれをとっても彼以上の人は存在しないと確信してます。
 その彼がMACを使いだしたのはいつ頃でしょうか?おそらく10年位ではないかと思います。私が初めて久保さんの所でMACとイラストレーターを見せていただいた時、20年前のあのマッキントッシュとMACが同じものだとは、とても思いませんでした。それは久保さんの鮮やかな使いこなしに負うところが多分にあるとは思いますが、驚きでした。イラストレーターのバージョンもきっと初期のものだったと思います。それでも素晴らしく反面自分にはとても手に負える代物ではないと感じました。本来の自分が仕上げまでこなすことがやはり苦手であったこともあります。
 そんな私に久保さんは根気よく手ほどきをしてくれましたが、私は文字通り悪戦苦闘です。もちろん納期のある仕事は、とても取り組む気にもなれませんでした。
 私はもう結構な年齢なのですが、ある日クライアントでもあるさらに年輩のデザイナー(?)氏にパソコンを始めたいので教えてもらえないかと相談され、意を決して私も一緒に始めることにしました。マシンもソフトも一新し遅ればせながら本腰を入れて取り組むことにしました。奥が深いというか、なかなか手が届かない毎日ではあります。イラストレーターもバージョン8.0です。以前からやっている方は5.5のほうがショートカットキーをマスターしていて使いやすいとか言いますが、私には8.0がスタートみたいなもので違いが解るほどではありません。そんな私も去年はイラストレーターで会社の近くのMAPを作って暑中見舞いを出しました。友人の会社からそれを見て年賀状用のMAPの仕事を依頼され暮れには無事納品できました。嬉しい初仕事でした。
 日常の仕事は相変わらず名人久保さんにおまかせです。もっと勉強して残り少ない人生を名人久保さんに一歩でも近づきたいと思っています。
 ふと思うことがあります。むかし楕円が描けなかった。いま簡単に楕円が描ける。まだまだこうなったらいいなあ、とか、どうしてこれはできないのか、とか思うことがあります。改良の早さを見ていると10年先は想像がつきません。はたして、生きているかもわかりません。いつの日かイラストレーターが道具をこえて自分の意志で動き出し一人歩きする時代が来るのかもしれません。頭脳をもった道具にその時人間はどう対処するのでしょう。?



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