写植の外注費を減らすことと版下で色指定をする限界感じてデジタル化を決意、92年にIllustratorを購入し女神と出逢う。(女神が白黒だったため意識して見たことはなかったが)
一緒にパッケージされたデモンストレーションビデオを見て、写植機とは違い(較べる方がおかしい)その自由度の高さにあらためて驚き、時代は変わっていくのかなと感じたのを想い出す。
分かり易いソフトのおかげで、マニュアルをあまり読まずに見よう見まねで操作が出来た。幸いIllustratorでのトレースの仕事が入り、時間に追われながらも本気でベジェ曲線を憶えられたが(?)、何せパソコン初心者なのでシステムのトラブル等に悩まされて、手でやった方が早いなどと言われながら、悪戦苦闘してMacに向かう日々であった。
当初は非PSプリンタだったので、DTPをするためにVer 1.9.6とか3.2では、写真を含めてまともなカラープリントが出来ない。また文字を回転すると文字が欠けてプリントされる。文字のアウトラインがとれない、プレビューモードで作業が出来ない等、非PSプリンタには向かないソフトでしたので、FreeHand 3.1J をメインに、サブとしてIllustratorを使ってました。カラーカンプではTIFFの写真を貼り、最終的にはEPSにしてQuarkなりPageMakerに貼ってフイルム出力。非PS派の私はFreeHandを心棒としてた。
IllustratorがVer 5になり非PSプリンタでもカラープリントが出来、またEPS画像もきれいにプリントするコツを得、更にVer 5.5ではモリサワフォントのツメ機能が備わり格段に使いやすくなった。一方、FreeHandはというとVer 5になりマルチページの扱いが可能になったものの、日本語の文章組の操作がし難く、また縦中横の機能がないなどIllustratorとはかなり水をあけられた感じの印象になってしまった。周囲がIllustrator一色になりデータの互換性の関係からも、メインをIllustratorに乗り換えて現在に至っている。
パレット操作でshiftキーを押して数値を一気に変えたり、コマンドキーで初期設定値に戻したり、色の濃淡をshiftキーを押しながら変えたりなど、細かい事だがそういう操作が気に入っている。そのうちメインがInDesignに変わるかもしれないが、私のMacには女神が永遠に残り進化していくだろう。