Illustratorのコピー&ペースト、カット&ペースト、コピー・カット&前面へペースト・背面へペーストは毎日何回と繰り返されるコマンドではないだろうか。コピー&ペースト、カット&ペーストはIllustratorに限らず、Mac(パソコン)の世界では必須のコマンドである。Illustratorと初めて出逢い、最初に戸惑うのが前面へペースト、背面へペーストだろう。オブジェクトを選択し、「command+C」でコピーなどと言われても何処にコピーされるのか全然理解出来ないし、クリップボードに一時的に蓄えられるなんて理解に苦しむ。でもこのコピー&ペーストが理解できる頃になると人はIllustratorに恋心を抱き始めるのである。
Illustratorで作品を仕上げていくには、このコマンドの積み重ねで、如何にこのコマンドを上手に使うかで作品の出来映えが左右されてしまうのではないか。それほど大切なのが「command+C」「command+V」である。Illustratorで「command+C」「command+V」を実行するとペーストされたオブジェクトは開かれたウインドの中央にペーストされる。ウインドがどんな状態であれ、中央に確実にペーストされるのです。そして「command+C」「command+F」または「command+C」「command+B」はコピーされたオブジェクトの存在する上下に寸分と変わらず重なるのである。これを上手に利用する事がIllustratorと仲良くするコツではないかと思う。
下に示した図は、左図がコピーするオブジェクトで、右図がペーストされた結果の図を示しています。(以下全ての図とも同様)
図1
上図(図1)は、全て選択し、「command+C」「command+V」を実行した場合。結果は同じオブジェクトがペーストされる。
図2
上図(図2)は、左の2点のアンカーポイントを選択して「command+C」「command+V」を実行した場合。結果は右のケイが欠けたオブジェクトがペーストされる。
図3
上図(図3)は、左のケイを白矢印でクリックして「command+C」「command+V」を実行した場合。結果は左のケイのみがペーストされる。
図4
上図(図4)は、左下の1点のアンカーポイントのみを選択して「command+C」「command+V」を実行した場合。結果はL字型のオブジェクトがペーストされる。
図5
上図(図5)は、右上1点のアンカーポイント以外を選択して「command+C」「command+V」を実行した場合。結果は全て選択した時と同じオブジェクトがペーストされる。