Illustratorの数ある機能の中に、ユニークで、しかも強烈な機能がある。それは「command+L」平均化機能だ。これは使い方次第ではIllustratorでの作業で強力な武器となる。最初に下のような線分をランダムに作成して是非試していただきたい。
図1
上の「図1」は数本の線分をランダムに作成して並べたもの。
図2
上の「図2」は線分の上のポイントのみを選択し、シュートカット「command+L」で
ダイアログボックスを出し、「水平軸のみ」をチェック。
図3
上の「図3」は「図2」実行後の結果。
図4
上の「図4」は線分ではなくオブジェクト(長方形)でのシュミレーション。
図5
上の「図5」は長方形の上の部分を全て選択し、シュートカット「command+L」で
ダイアログボックスを出し、「水平軸のみ」をチェック。
図6
上の「図6」「図5」実行後の結果。
図7
「図7」は「図6」で出来たオブジェクトのさらに底辺部分を選択し、
「command+L」実行後の結果。
今度は、実際にどんな場合に
「command+L」平均化を適用するのかを考えてみる。下の「図8」はロゴの制作で使用した平均化コマンドなので、ロゴの制作(
文字をベジエ曲線化)のページを見てから、このページを見て欲しい。
図8
「図8」は「E」の文字でガイドライン(点線)の部分が垂直に揃っていないので、
その部分のみを選択したもの。
図9
「図9」は「図8」での平均化コマンド「command+L」実行後の結果で垂直はピッタリと揃う。
(注:書体によっては上下を変化させているものもある)
図10
「図10」は矢印の部分が揃っていない場合に平均化を行う。
図11
「図11」は矢印の部分が揃っていない場合に平均化を行う。
図12
「図12」は「E」の文字の平均化が終了し、今度は「I」の文字の平均化を行う。
(注:書体によっては上うの部分の幅が下の部分の幅より短いものもある)
図13
「図13」は、縦の部分の平均化が全て終了したので、今度は水平部分のデコボコを水平にピッタリと揃えるため、上の部分全てを選択したもの。(選択には、マーキー囲み選択の方が簡単)
図14
「図14」は、「図13」で最も上の部分が水平に揃ったので、今度は「赤い矢印」の示している上から2番目の水平のガタツキを揃える。これもマーキー囲み選択で選択して平均化する。次々実行していき、最後の底辺まで平均化して仕上げていく。