1.試合は帯別、男女別に以下の10階級の体重別で行われる。
階級 | 男子 | 女子
&ジュベニウ
| ガ ロ級 | 〜54.9kg | 〜45.9kg
| プルーマ級 | 55.0kg〜60.9kg | 46.0kg〜50.9kg
| ペ ナ級 | 61.0kg〜66.9kg | 51.0kg〜55.9kg
| レーヴィ級 | 67.0kg〜72.9kg | 56.0kg〜60.9kg
| メジオ級 | 73.0kg〜78.9kg | 61.0kg〜65.9kg
| メイオペサード級 | 79.0kg〜84.9kg | 66.0kg〜70.9kg
| ぺサード級 | 85.0kg〜90.9kg | 71.0kg〜75.9kg
| スペルペサード級 | 91.0kg〜96.9kg | 76.0kg〜80.9kg
| ペサディシモ級 | 97.0kg〜 | 81.0kg〜
| アブソルート級 | 無差別 | 61.0kg〜 |
15〜17歳 | JUVENIL | ジュベニウ
| 18〜29歳 | ADULTO | アドゥルト
| 30〜35歳 | MASTER | マスター
| 36〜45歳 | SENIOR | シニア
| 46歳以上 | SUPER-SENIOR | スペル・シニア |
- ジュベニウの選手がアドゥルトに出場することは可能だが、逆は不可。マスター以上の選手は自分のクラスより下のクラス(ジュベニウを除く)への出場は可能。逆は不可。
- クラス分けは、選手の生まれた年、いわゆる数え歳で決る。
- ジュベニウの体重階級は女子に準ずる。
2.衣(道衣)および試合用具に関して
- 試合用衣は白色とする。袖口は腕を通した時、7cm以上残るもの(指が4本以上入ることが一般的な基準)。袖の長さは選手が袖口を4つの指で掴めるもの。裾の長さは足首から5cm以下のもの。男性選手は上衣の中にTシャツや他の衣類を着てはならない。逆に、女性選手はTシャツや水着を着る必要がある。
- 試合前、レフェリーのチェックで服装のOKが出なかった場合、又試合中衣が破れた場合、服装を正すのに1分与えられる。それが不可能な場合には失格負けとなる。ズボンが破れた場合には、破れたものの上から新しいものをはくことになる。
- イヤーガードの使用はOKだが、できれば布製のものを使用すること。指輪、ブレスレット、ペンダントなどのアクセサリーを外さなければならない。膝、肘などのサポーターおよびテーピングはレフェリーのチェックの上、使用してもよい。
3.試合時間は次の通りである。
白帯=5分 青帯=6分 紫帯=7分 茶帯=8分 黒帯=10分
4.勝敗は次のように決する。
- 一本(ルールで許されている締め技、関節技によるギブアップ)
- ポイント差およびアドバンテージ差による判定勝ち
- ポイントおよびアドバンテージが同数の場合は、レフェリーの判断で勝敗を決する(レフェリー判定)
5.ポイントシステムは次の通りである。
【2ポイントの技】
- テイクダウン
- 投げ技、又は捨て身技で相手を倒す。寝技に持ち込むことが評価されるため、柔道のようにきれいな投げでなくともOK。横に倒れようと、うつぶせに倒れようと、一方が意思を持って寝技に持ち込んだ場合は、2ポイントとなる。
また、投げによって膝をついたり、投げられてすぐ立ったりしても2ポイントとなる。
また、テイクダウンは立った状態からのものしか、ポイントにならない。立ヒザの状態から相手を転倒させてもポイントにはならない。どちらかが立っていれば膝つきの背負い投げはポイントとなる。
- スイープ(=リバーサル)
- 寝技で、自分のガード、又はハーフ・ガードから体勢を変え、自分が上になって相手が下になり、その体勢を3秒以上保つと2ポイント。この時、自分の足の間から、いわゆるガードから相手を返さないとポイントにはならない(横四方で抑えられた状態から、上下を入れ替えてもポイントにはならない)。
その時のガードの状態はオープンでも、ハーフ・ガードでもOK。
どんな方法でもいいから上になり、その状態を3秒以上キープすることが必要。
- ニー・イン・ザ・ベリー
- 相手の腹部、又は胸に片膝をつけ、相手の頭に近い方の膝をマットから離し、3秒以上その体勢を保つ。
【3ポイントの技】
- パス・ガード
- 相手のガード、又はハーフ・ガードから抜けて、相手を3秒以上抑え込む。胸をつけて抑えた時に相手が横を向いていても、その状態で動きを封じられればパス・ガードと認められる。一度パス・ガードして抑え込んだ後、相手に足をからまれた場合、その足を抜けば再びパス・ガードで3ポイントが追加される。
【4ポイントの技】
- フロント・マウント
- 仰向けになった相手の腹、又は胸に馬乗りになり、片膝または両膝をマットにつけて、その体勢を3秒以上保つ。この時、自分の頭が相手の腕でロックされていたら、それを解くまでマウントとは認められない。
また、片方の膝が床に着いていれば、片膝が立っていてもマウントとする。
マウントをとって3秒間キープする前に腕十字などに移行した場合、4ポイントは与えられない。とにかくマウントの状態で3秒間キープすることが必要。
- バック・マウント
- うつ伏せになった相手の背中に馬乗りになり、片膝又は両膝をマットにつけて、その体勢を3秒以上保つ。ただし、相手がカメの体勢をとると無効になる。
- バック
- 相手の背中に回り、両足を相手の腰にからませ、その体勢を3秒以上保つ。この時は必ず両足は組まずにそけい部に置くこと。足を組んでいるとバックとは認められない。三角に胴を締めるのも同様にバックとは認められない。
6.以下の行為は反則負けになる。
- 噛み付き
- 目潰し
- 金的の攻撃
- 打撃全般
- 頭髪を引っ張ること
- 故意であるなしにかかわらず、寝技の攻防中に下になっている相手を持ち上げてマットに叩き落す行為。
- ヒール・ホールドをかけること。膝十字はOK。膝をひねらない足首固めや裏アキレス、バックから胴締めしてきた相手の足首を極める技なども許される。
- 寝技の攻防中、試合場から意識的に出ようとする。
- 他人に不適当な言葉や態度を使った場合。
7.以下の行為は3回行われると2ポイント引かれる。注意行為で計6ポイント引かれると反則負けとなる。
- 相手の袖や裾に指を入れる。親指が入ることのみ許される。自分の袖口に指を入れることは可。
- 拳、指、足の裏を使って直接喉仏などをチョークすること。フット・チョークも禁止。車締めは有効。
- 相手の指をつかむ。
- 押されたまま、体捌きをしないで試合場の外に出る。
- 肘などで相手の顔のツボを押す。故意に腕で鼻を締め上げたりする攻撃は禁止。
- 腎臓ロック。クロス・ガードを取っている選手が、両足で相手の胴を染めつけること。うつ伏せの相手の胴を背後から足で三角にクラッチし、栓抜きの要領で締めることはOK。
- 相手を同じ抑え込みのまま30秒以上抑えこんだまま動かないでいると、押さえ込んでいる者は2ポイント引かれる。インサイド・ガードの中で動かずに抑えて守りに徹している場合は反則とはならないが、レフェリーから「攻撃するように」という注意が与えられる。
- 立ち技の攻防で膠着したまま攻撃しないでいると、レフェリーから「攻撃するように」という注意が両者に与えられる。
- 試合中に自分から道衣を脱ぐこと。
- 両手で相手の帯を続けて3秒以上握り続けること。3秒以下なら可。
- 相手を引き込む場合は、必ず相手の上半身のどこかを掴んでいなくてはならない。掴まずに自ら座ると注意が与えられる。
- 寝技の攻防中、どちらかが嫌って立ち上がった場合、寝ている選手が立たされることはない。むしろ立っている選手には攻撃が義務づけられる。攻められない場合は注意が与えられる。
8.流れの中でポイントを獲得できる技を2つ以上組み合わせることが可能な場合がある。下記などのような場合である。
- 投げ技(2ポイント)から直接ニー・イン・ザ・ベリー(2ポイント)で、合わせて4ポイント。
- スイープ(2ポイント)から直接マウント(4ポイント)、合わせて6ポイント。
- パス・ガード(3ポイント)から直接ニー・イン・ザ・ベリー(2ポイント)、さらにすぐマウント(4ポイント)して合わせて9ポイント。この時はすぐさまマウントに移行し体勢をキープできれば、ニー・イン・ザ・ベリーの体勢で3秒以上抑えこまなくてもよい。
- フロント・マウントまたはバック・マウント(4ポイント)から足を差し込んでバック(4ポイント)を取り、計8ポイント。
9.連続して行われても連続技としてポイントが加算されない場合がある。下記のような場合がそれにあたる。
- ニー・イン・ザ・ベリーから抑え込みに戻って、同じ側から再びニー・イン・ザ・ベリーをかける。同じ技の連続は追加ポイントにならないが、頭または足の方から回って別の方向から攻めれば追加ポイントとなる。
- マウントから一度抑え込みに戻って、再び同じ側からマウントをとる。
- フロント・マウントからバック・マウント、またはバック・マウントからフロント・マウントをとる。
10.アドバンテージ
アドバンテージとは、ポイントに至らない技でありながら、技をかける意志を表すとアドバンテージをもらうことになる。
アドバンテージが重なってもポイントにはならないが、試合が同点で終了するとより多くのアドバンテージを得た者が勝者となる。
パス・ガードを狙って相手の足の上に膝が乗っただけでもアドバンテージが入る場合があるし、サブミッションが極まりそうで極まらなかった場合もアドバンテージが与えられる。
しかし、マウント返し、鉄砲返し(抑え込み返し)など直接1本やポイントに結びつかない技はアドバンテージにならない。
11.その他
- 審判の裁定に対する選手の異議はその場では受け付けない。裁定に異議がある場合は78時間以内に団体の代表者を通して主催者まで提訴することができる。
- 関節技が極まって危ない場合には、タップしなくとも見込み1本がありうる。
- 上の帯の選手が下の帯にエントリーするのは不可だが、下の帯の選手が上の帯にエントリーすることは可能(パレストラ主催大会特別規定)
- セコンドは3名までOK。
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