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2000/10/1 2ヶ月目にして思ったこと |
今は道場に行くのがすごく楽しいです。みんなとても優しく、フレンドリーで、ア
リアンシの仲間の一人として扱ってくれます。英語が少し話せるようになりました。
ポルトガル語も単語だけですが少し覚えました。やりがいのある練習相手がたくさん
います。日常的に黒帯や茶帯とスパーがガンガン出来るこの感動。自分が強くなるこ
とだけに集中出来ます。分からない事は聞けばすぐに教えてもらえる。こんなに恵ま
れた環境は日本ではあり得ません。極端な話、こちらに居れば初日で習えたような事
も、僕は日本でそれを知るのに1年くらい平気で研究していましたから(笑)。
でも短期間で自分がここまで来れたのは、日本という逆境の中で練習し続けたから こそ、という自負もあります。当時は決して多くない技の一つ一つを、一生懸命大切 に打ち込んだものです。全ての答えが最初から与えられていたような環境では、凡才 の自分が強くなれたとは到底思えません。毎日毎日、気が遠くなるほど考えて、練習 して、失敗して、また考えて。そうやって作り上げてきた自分のスキルは、誰にもマ ネ出来ない尊い物であると確信しています。 ブラジルへ行く前に、和道さんから2,3アドバイスを頂きました。 「まずは慣れることだよ。最初はやられるよ。スタイルが全く違うから。それに慣 れるのにすごく時間がかかる。多分3ヶ月くらいはかかる。でもその後はドンドン強 くなれるから大丈夫」 この話は本当にそうでした。最初は確かにやられまくりました。しかしこちらに来 て2ヶ月を超えた今、僕は自分の柔術をほとんどブラジルのスタイルに同化させる事 が出来ました。すると今度はこちらの技が面白いようにかかりだすのです。今では茶 帯全員含めても僕より強い選手はそういませんし、黒帯から一本取る事も可能です。 言葉ではうまく説明出来ない世界なのですが、確かに何かが変わりました。ブラジリ アン柔術の真髄に肌で触れることが出来る毎日が、そう感じさせてくれます。 ムンディアルを見て、中井さんの試合を見て、僕は愕然としました。僕や桑原君で は、今まで全く中井さんの練習相手になってなかった事に気付かされたからです。僕 達が紫帯になってからは、中井さんと充実した練習をしているつもりでいました。し かしそれは勘違いで、単に僕達にとって良い練習になっていただけでした(苦笑)。 中井さんがエジソン・ジニアスに強烈な連続攻撃を喰らっているのを見て、「普段か ら俺達がああいう攻防の真似事でも出来ていれば」とすごく思いました。 ブラジルから帰った後は、少しはマシな練習相手になれているといいなぁと思って います。 僕vsストリッチ(アーツの本当の名前) |
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