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 こんにゃく食べたい

「こんにゃく」は、こんにゃく芋に含まれるグルコマンナンにアルカリ凝固剤を加えて固めたもの。 板こんにゃくには白と黒があるが、黒は海草(あらめ)の粉を混ぜ込んだもの。 他に大きな玉こんにゃく、色とりどりの小玉こんにゃく、生玉から作られる歯ごたえのよいさしみこんにゃく、糸こんにゃくがある。 さしみこんにゃく以外は、3分位下茹でして石灰臭を除いてから調理するのが基本。 色々な本から、こんにゃくの調理法を集めてみた。表現は変えてあるところもあるが、参考のために出典も示した。


   なまで。 さしみこんにゃくや、下ゆでしたものを、そのまま食べるもの。あえものにして、 つけあわせるたれの変化で味の違いを愉しむもの。

   白魚  結びこんにゃくの練りみそかけ こんにゃくのちり酢あえ 

    糸こんにゃくのたらこあえ 

   いためて。 炒めることで、表面が焼けただれて、触感もよく、調味料の味も沁みやすくなるのである。 胡麻油で炒めて、醤油で炒りつけ、七味唐辛子をかけて食べる基本形。

   こんにゃくの煎りだし  炒めこんにゃくの薬味ちらし 

     豚肉とこんにゃくの炒め物 こんにゃく炒め 

   にて。 煮る。おでんをはじめ鍋類に多く用いられる。

   たぬき汁(精進料理)  こんにゃくの煮つけ こんにゃくの胡麻和え 

     こんにゃく紅梅煮 

   いためてにて。 いためたものをにる。というバリエーションがあるが、味を含ませることに主眼があり、炒り煮と境界はあいまい。

   ちくわとこんにゃくの炒め煮  鶏肉とこんにゃくの辛子味噌炒め 

     糸こんにゃくの唐辛子いため 焼きこんにゃくのゆずみそ 

   あげて。 ころもをつけて揚げたりする。

   こんにゃくの衣かつぎ  小鳥もどき 

   あぶる。 あぶったりもする。

   こんにゃくの山椒焼き こんにゃく三色田楽 


   なまで。

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 白魚

こんにゃくが、白魚に見えるからそうよんだのである。細く切って、”細づくり”にして、そのひと切れずつに葛の粉をまぶすのである。 熱湯を通しただけのものを、何の料理にしてもよい。 酢のものにすれば、けっこうな具となる。それを海苔の粉を、あるいは海苔を細くはさみで切ってあしらってもよい。 まぜもののない純酢につけて浮かせるのもいい。それこそ白魚だ。。

水上勉『精進百撰』(岩波書店)






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 結びこんにゃくの練りみそかけ

材料4人前 こんにやく1枚、なす2個 練りミソ(みそ大さじ5,みりん大さじ3,砂糖大さじ1と1/2) 油、粉さんしょう

こんにゃくは5センチ厚に切り、中央に縦に3センチほどの切れ目をいれ、片端を切れ目にくぐらせて結び、 手綱こんにゃくにする。水にいれて3分ほど茹でて、灰汁抜きをする。 なすは1センチ厚に輪切りにして水に4,5分放ちあくぬきして水分をふき取る。 フライパンに油おおさじ2を熱し、茄子の両面を焼き、中まで火を通す。 小鍋に練りミソの材料を合わせて、弱火にかけて、ぽってりするまで練りあげる。 器に盛り合わせ、練りみそをかけ、粉さんしょうを振る。

『完本 料理大百科』(主婦と生活社)






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 こんにゃくのちり酢あえ

材料4人前 こんにゃく1枚 オクラ4本 大根1/3 レモン汁大さじ2 醤油 七味唐辛子

こんにゃくは2,3分下ゆでして、向こうが透けるくらいに薄切りにして水気をきる。 おくらは沸騰した湯に30秒ほどゆでさまして薄い輪切りにする。 大根は皮をむいてすり下ろし、ざるにおいて自然に水気をぬく。 おろし大根にレモン汁、しょうゆ大さじ2,七味唐辛子小さじ1弱を混ぜ、ちり酢をつくり、 こんにゃく、おくらを入れて混ぜ、器に盛る。 さしみこんにゃくの場合茹でなくてもよい。レモン汁の代わりにユズやかぼすでも。

『完本 料理大百科』(主婦と生活社)






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 糸こんにゃくのたらこあえ

材料糸こんにゃく1袋、たらこ1/2腹、酒、みりん、しょうゆ、木の芽各適宜。

糸コンニャクは水洗いし、食べやすく切って熱湯にくぐらせ、ざるに取って水気をきる。 たらこは薄皮に切れ目を入れ、皮を除く。 鍋に糸こんにゃくとたらこを入れて酒、みりんとごく少量のしょうゆを加えて火にかけ、 汁けがなくなるまで炒りまぜる。器に盛って木の芽をのせて。 たらこの塩けにより、しょうゆは加減する。

講談社編・向田和子監修『向田邦子の手料理』(講談社)




   いためて。

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 こんにゃくの煎りだし

フライパンを熱くしておいて、胡麻油をたらし、うすく切ったこんにゃくを両面、水気を失って焦げ目がつく程度に焼くのである。 醤油をまわしかけて皿にもりつけ、生姜のおろしたのを添える。大根おろしに醤油をかけたのに、つけてたべてもよろしい。

水上勉『精進百撰』(岩波書店)






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 炒めこんにゃくの薬味ちらし

材料四人前 こんにゃく1と1/2 ザーサイ1/2個 ねぎ10センチ しょうが1かけ あさつき三本 白半ずりごま大さじ3 胡麻油 酒 しょうゆ

こんにゃくは下ゆでして、2ミリ程度の薄切りに。 ザーサイは粗いみじん切りに、ねぎと生姜はみじん切りに。 鍋に胡麻油大さじ2を熱して、こんにゃくを少し焦げる程度に強火で炒める 酒大さじ1,醤油小さじ1,ザーサイ、ねぎ、しょうがを加えてさらに炒める。 器に盛り、あさつきと白半ずりごまを振りかける

『完本 料理大百科』(主婦と生活社)






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 豚肉とこんにゃくの炒め物

材料 こんにゃく一丁 豚バラ肉300グラム薄切り。 調味料(酒、みりん各大さじ2,醤油大さじ四杯、唐辛子(種をとって輪切り))

こんにゃくは一度茹でて、手でちぎる。それをから煎りしておく。 豚バラ肉を食べやすい大きさに切り、こんにゃくと一緒にフライパンでよく炒める。 こんにゃくがちじこまる位になれば、調味料で調味する。

首藤夏世『台所賛歌』(白地社)






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 こんにゃく炒め

こんにゃくを、細切り短冊にして、中へ包丁キズを入れ、端をくぐらせて、立湧状にして、 フライパンで胡麻油を熱しておいて、七味唐辛子をふりかけながら炒めるのである。 この際、みりん、砂糖で味つけするが、煮汁は、からからになるほど、焦がし気味にする。

水上勉『精進百撰』(岩波書店)




   にて。

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 たぬき汁(精進料理)

コンニャクを適当にむしり、空鍋で炒めて水分を抜き、タヌキ肉の代用とする。 これを牛蒡、大根とともにごま油で炒めてみそ汁に仕立て、刻みネギをいれ、粉サンショウを振りかけて食べる。

永山久夫『酒の肴雑学百科』(河出文庫)






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 こんにゃくの煮つけ

こんにゃくは一度茹でて、四角いそぎ切りにして、だし汁で甘辛く煮て、仕上げに削った鰹節をふきんで揉んで 細かくしてまぶす。

首藤夏世『台所賛歌』(白地社)






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こんにゃくの胡麻和え

こんにゃくを下茹でして、アクをぬいておき、昆布だしに醤油、酒、塩で味をつけ、 こんにゃくに味がしみるまでコトコト煮るのである。胡麻を香ばしく煎り、擂り鉢でよくすって、 醤油、みりん、砂糖で味をととのえ、さきのこんにゃくを和える。木の芽を添えるといい。 こんにゃくを短冊に切り、包丁でまん中に切れ目を入れ、片方を入れてうらに出せば、見た目も楽しい。 ただの短冊でなくなるからである。。

水上勉『精進百撰』(岩波書店)






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 こんにゃく紅梅煮

材料4人前 こんにゃく1丁、人参1/2、梅干し4個、練り芥子大さじ1、 煮汁(だし汁300CC 酒50CC みりん35CC 砂糖大さじ2 薄口醤油30CC 濃口醤油30CC)、塩適量

梅干しは水に漬け一晩おいて塩気を抜く。 こんにゃくは表面に細かく格子状の切れ目を入れて、2センチ角、1センチ厚の角切りに。 塩もみをして、約3分茹で、ざるにあげて冷やす。 人参は5,6センチの乱切りに。約3分塩茹でして水に落とし、水気をきる。
煮汁のだし汁と調味料を合わせ、一煮立ちさせてから、こんにゃく、人参を加え、 梅干しの水気を切って果肉をちぎって入れ、落としぶたをして弱火で15分煮る。 さまして味をなじませる。 温めて器に盛り、練りからしを落とす。

畑耕一郎『日本料理のコツ 酒の肴』(新潮文庫)




   いためにて。

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 ちくわとこんにゃくの炒め煮

材料 ちくわ、こんにゃく、調味料(砂糖、醤油、酒、七味唐辛子)、胡麻油。

こんにゃくはちぎり、下茹でする。ちくわは輪切りに。 胡麻油でこんにゃくを強火で炒め、ちくわを炒め合わせ、調味料で調味して、 こっくりと炒りつける。上がり際に七味唐辛子を振りかける。

『檀太郎・春子の檀流おかず190選』(中央公論社)






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 鶏肉とこんにゃくの辛子味噌炒め

材料 こんにゃく二枚 鶏もも肉三〇〇グラム ねぎ一本 生姜1かけ 唐辛子味噌小さじ1 片栗粉大さじ1

こんにゃくは上下二枚にそいで、両面に斜めに包丁を入れ、1センチ角の拍子木に切り、さっと茹でる 鶏肉はこんにゃくと同じ大きさに切り、醤油、酒各小さじ1で下味をつける。 鍋に油大さじ4を熱し鶏肉を炒め、表面に焼き色がついたら、ネギ、生姜、唐辛子味噌を加え、スープ、こんにゃくを加える。 醤油大さじ3,砂糖小さじ1,酒大さじ1を加え、煮立ったらアクをとり、弱火で10分ほど煮て、1/3ほどに 煮詰まったところで、水溶き片栗粉を入れる。つや出しに油大さじ1を入れる。

首藤夏世『台所賛歌』(白地社)






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 糸こんにゃくの唐辛子いため

材料4人前 糸こんにゃく大1袋 赤唐辛子本 胡麻油 酒 醤油 青じそ10枚

糸こんにゃくは3分茹でてアク抜きして食べやすい長さに切る。 赤唐辛子は水の中で揉んで種をとり、3,4つに切る。。 胡麻油を大さじ2熱して、赤唐辛子と糸こんにゃくを強火で炒める。 音をたててはじけるまでよく炒める。 酒、醤油各大さじ3を加え汁けがなくなるまで炒め煮る。 青じそを器にしいて、盛る。青じそに包んでいただくとおいしい。

『完本 料理大百科』(主婦と生活社)






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 焼きこんにゃくのゆずみそ

材料こんにゃく一枚 塩適量、サラダ油大さじ2,ゆずみそ(白みそ、酒各大さじ3, 砂糖大さじ2,ゆずの皮せん切り少々)

こんにゃくは塩をたっぷりふり、よくもみ込んで洗い、両面に細かく包丁目を入れて薄いそぎ切りにし、熱したサラダ油で焼き目がつくまで焼く。 白みそ、酒、砂糖を合わせて鍋に加え、汁けがなくなるまで中火でいり煮し、火からおろしてゆずの皮のせん切りを散らす。 こんにゃくは塩もみして余分な水分を出すのがポイント。

講談社編・向田和子監修『向田邦子の手料理』(講談社)




   あげて。

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 こんにゃくの衣かつぎ

こんにゃくをゆでてアクぬきしたあと、平べったく切って、うどん粉をかけたのを胡麻油で揚げたのである。 平べったい皿にもりつけると、とりあわせもよろしい。

水上勉『精進百撰』(岩波書店)






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 小鳥もどき

こんにゃくを湯で煮てから、好きなように指でちぎって、胡麻油で揚げたもの。 肝要なのは揚げかげんだが、揚げ色がよくついたのがいい。正体がもともとくにゃくにゃの代物だし、水気が多いのだから、 揚げるのも油がはじめるので、まるで闘いだが、二つ三つもりつけて、芹の根でも同じ油で炒めたのを添えてみるのである。 小茶碗ものにするなら、精進ものの茶碗蒸しによい。すこぶるよい。汁の実にもよい。 私はいちどこの揚げものを、豆腐をつぶしてフライパンでころりととじてみたが、とても、おいしかった。 卵とじなどというものはもちろん足もとにも及ばない。精進の絶妙が味わえた。 まことに、こんにゃくも精進しだいである。

水上勉『精進百撰』(岩波書店)




   あぶる。

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  こんにゃくの山椒焼き

こんにゃくを下ゆでして、さめたのを5ミリぐらいの厚さにそぐように切る。 それを弱火であぶって、たれをつける。たれは砂糖醤油でもよし、山椒をすりこんだ味噌を酒でのばしてもよろしい。たれを塗っては焼き、二、三回くり返すのがいい。

水上勉『精進百撰』(岩波書店)






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 こんにゃく三色田楽

材料四人分 こんにゃく二丁、柚子一個 鶏卵1個,木の芽1箱 酒 砂糖 みりん 白味噌 赤味噌

こんにゃくは軽く湯にとおしてあくをぬき、切り分けて櫛にさす。

赤味噌 砂糖 酒 みりんを合わせた「合わせ味噌」。 すりおろした木の芽と白味噌を合わせた「木の芽味噌」。 摺ったユズの皮、白味噌、酒、卵黄を合わせた「柚子味噌」。 三種の味噌をこんにゃくに塗り、さっとあぶる。

『男の料理 酒肴に凝る』(小学館)