元気でいますか? どうしていますか?

遠い昔、お互いの所属していたそれぞれの部活で、
交換し合った合宿の御土産は、もうどこかへ行ってしまったけれど、
いつか二人でカンニングし合ったテストの楽しかった事は、
ずっと覚えていました。

最初に僕の事を好きになってくれたのはあなたの方で、
僕はその時、片思いだったけれど、他に魅かれていた娘がいたので、
それとなくあなたの気持を知りながらも、
どうしたものかと、困ってしまったものでした。
だから、友達以上の存在にならない様、
いつも片方の足を後ろにひいていたのです。
けれど、あなたを見ているうちに、
あなたの笑顔や仕草を見ているうちに、
今度は僕の方があなたを好きになりました。
けれど、その頃あなたは、
今度はあなたの方が僕から離れていったのでした。
それは、僕がどんなにあなたの事を好きになろうと、
一度離れてしまったあなたの気持を
取り戻す事は出来なかったのです。

だから僕とあなたは殆どずっと、
すれ違ったまま卒業していったのでした。

遠い遠い昔の話ですね。
いつだかの同窓会で、出席もしてくれないあなたの事を
僕はあの頃、あなたの事が好きだったと、
昔の級友に告げました。
その時に、あなたがお見合いで結婚したという話を聞いて、
「お見合いをする位なら、
どうしてもっと真剣にあなたに気持を伝えなかったか」と、
なんだかとても悔しい気持がしたのは、
まだあなたの事が好きなのでしょうか。

でもそれもほんの一時の事。
今はただただ懐かしいあなたと、
懐かしいあの頃の話をしてみたいのです。

僕のこんな気持は、
テネシー・ウイリアムズの「ガラスの動物園」に過ぎないでしょうか?
でも、きっと僕達は、ぶつかれば砕け散ってしまう様な、
そんなガラスの動物達に囲まれながら今を生きているのです。

懐かしいあなたへ。