さ行

さ行
●さーて!(さて……)
個人的な意見だが、誰かが「さーて!」と言うと、つい「来週のサザエさんは……フネです」と言ってしまわないと気が済まない。同様に「まぁ〜あ」と言われると「ごきげんさん」(谷しげるのネタ)と続けてしまう。また「おでかけですか?」と問われると、心の中では「レレレのレ〜〜!」と叫んでいる。

●三毛作
1年間に同じ土地に三種類の作物を栽培し、収穫すること。オフイス街では、朝はモーニングサービス、昼はランチ、夕方はビールとチンケなつまみを合わせた、ほろ酔いセットなどを出す、
三毛作喫茶店が多いが、いったい、いつ喫茶をしているのが不思議である。

●サンリオ
キャラクターを媒介としてギフト、テーマパークの運営等を行う企業。パティ&ジミー、キキとララ、ハローキティなど、キャラクラーもののステーショナリーに、`70年代の小学生は狂喜乱舞したものだ。でも、ガキどもには少々値が張るので、店主のガッコ周辺では万引きが横行した。リリカルぶりぶりの「いちご新聞」も懐かしい。

●シーモンキー
学名アルテミナサリーナという塩水小えび。昭和46年に「海の怪獣」とかなんとかいうキャッチで売り出された。3つの袋を水に溶いて、こまめに容器を移し替えて育てる。てっきり容器のイラストにあった猿のような生物が生まれると信じていた店主は、ミジンコのような海老しか生まれないので、そのうち飽きて絶滅させてしまった。子供は残酷である。

●ジャポニカ学習帳
ショウワノートが製造する子供用の学習ノート。ダーク・グリーンの表紙で、国語、算数、理科、作文、かきかたノートなどが記憶に残る。最後のページに「人類最古の髪形」などといった百科事典風のコラム付き。

●ジェームス・ボン
元漫才師、若井ぼん・はやとのぼんのレゲエ歌手としての芸名。本場ジャマイカのレゲエ・サンスプラッシュにも出演。彼のシングル盤は、一時アメ村で高価な値段がつけられていたが、現在も地道に活動中とか。相方のはやとは漫談師として道頓堀の浪花座に出演中。店主は幼少の頃、京都西陣のジャスコに営業に来ていた、ぼんのサインをもらったことが少し自慢。

●地獄車
「柔道一直線」で、高松英郎演じる鬼車こと、車周作の禁じ手。相手の内側に入り、相手の力を利用してぐるぐるまわる技。相手を死に追いやる破壊力もさることながら、そこそこ経済力はあるであろうに、とんでもないあばら屋に住み、野菜を作って自給自足していた車周作の私生活がとても不思議であった。

●死して屍、拾う者なし!
隠密同心の心得。「わが命、わがものと思わず。武門の儀あくまで陰にて。己の器量伏し、ご下命いかにしても果たすべし。なお、死して屍、拾う者なし!」。

●ジミー左古田
ロス市警の刑事。フルハム三浦の「一美さん銃撃事件」を立件した辣腕(?)デカ。シベ超・水野晴郎の永遠の憧れである。

●ジャイアント馬場
通路から控室に引き上げるレスラーの周りにファンが群がり、レスラーが怒って大乱闘となり、ケガ人が出る騒ぎがあったときの全日本プロレスの社長としてのコメント「通路はあけるように」がイカしてた。

●ジャミラ
ウルトラマンに出てくる地球人への復讐のためにやってきた棲星怪獣。セーターの後ろの首のところを頭にかぶせると即興で真似ができる。

●じゃんけんぽん
松竹芸能所属の漫才コンビ。袴姿で剣さばきを披露する様は、吉本のチャンバラトリオの芸と相通ずるところがあるが、いかんせん知名度の低さに涙。

●趣味の店
そのたいていが、中高年の女性がちんけな手芸品などを売る店。なぜ手芸品だけが趣味の店なのか? 趣味で作ってるからということか? ならばすべての店が「趣味の店」なのではないのか? 悩みはつきない。

●素人名人会
毎日放送の老舗素人参加番組。必ず、じいさんの詩吟、ばあさんの謡曲、ガキの日本舞踊、落研の落語、歌謡曲がプログラムに組み込まれている。そして「名人賞祈る。静岡のおばあちゃんより」とかいう電報が読み上げられ、スポンサーの製品であるエビオスを参加賞にもらう。飛び入りコーナーがあり、必ずとんでもなく下手な歌を歌う年寄りが登場する。演奏は「ごもくめし」。天童よしみや太平かつみも名人賞受賞者である。

●仁義礼智忠信孝悌

●新日本プロレス
1972年、アントニオ猪木によって設立されたプロレス団体。店主がまだペーペーだった会社員時代、クライアントに新日本プロセスという会社があったが、ここの電話を受けるたびに、受話器のむこうには、猪木や坂口やタイガージェットシンがいるのだと、いつも非常に緊張して応対をしていた。大まぬけである。

●新野新
放送作家。笑福亭鶴瓶とコンビを組んだ「ぬかるみの世界」は関西地方で一世を風靡。おかまっぽいエキセントリックなしゃべりが特徴。よくほかの出演者からからかわれるが「なんでやの鶴瓶ちゃん! そんなことあらへん!」とマジ切れする様子がいい。ラッキーカラーが紫だそうだ。弟子は宇野宇。

●スペースインベーダー
`78年、タイトー社から売り出されたゲーム。55匹の
インベーダーが群れをなして下に降りてくるのをミサイルで打つ。現在のシューティングゲームの走り。名古屋打ちなど、必殺ワザも登場。5円玉にセロテープを巻いて、コインの返却口から打ち込むと5円でゲームができるとあって、大ざっぱな店主も、かなり丁寧にセロテープを巻いたものだ。このバリエーションとして登場したギャラクシアンも名作。

●スライム
昭和53年に流行った緑色のねばねばしたゲル状のおもちゃ。緑色のゴミ箱の形をした入れ物に入っていた。店主は半透明でひんやりした触感がお気に入りで、何度も食べてしまいたい衝動にかられた。でも、遊んでいるうちにゴミがひっついて汚くなる。ドラクエのスライムもこれがモデルなのだろうか? この翌年にはルービックキューブが流行った。

●清明神社
京都西陣にある平安時代に実在した陰陽師・安倍晴明をまつる神社。荒俣宏の「帝都物語」をはじめ、京極夏彦や夢枕獏、岡野玲子などの一連の陰陽道を描いた作品や昨今の陰陽道ブームで、にわかに人気の出てきた神社。星形の清明桔梗印呪符や陰陽道、天文学に通じた神主の祈祷、人生相談が人気。 ちなみに店主は、ここの氏子なのだが、ここの神主さんは、昔から子供の命名も得意としている。しかし、なぜか女の子は祐子(裕子)がほとんどで、店主の学年だけでも5人も“ゆうこ”がいた。店主は法輪寺(通称だるま寺)の住職が名付け親なのだが、この住職は、男の子はすべて「健」、女の子は全員「敬子」と名付けるという事実を命名後、35年目にして初めて知り、軽いショックを受けた。

●青年実業家
女優やスッチーの結婚相手。実業家の冠に青年がつくだけで、にわかにうさん臭くなるから不思議。多くがベンチャー産業に従事していることが多いが、八百屋でもうどん屋でも「彼は青年実業家なの」と言いたいのがタカビーな女性の心理。しかし、何歳までを青年実業家と呼ぶのか謎だ!

●世志凡太
日本ジャズ界の草分け的存在「原信夫とシャープス&フラッツ」のベース奏者として活躍。60年代は、コメディアンとして喜劇映画に出演。70年代に入りプロデューサーを生業とし、フィンガー5を育てた。92年、女剣劇・浅香光代と結婚。にしても「せし・ぼんた」。まるでいにしえの洋酒喫茶の店名のようである。

●ゼットン
ウルトラマンを倒した唯一の怪獣。1兆度の超高熱火炎弾が武器。幼少の頃、ウルトラマンごっこをするとき、必ずゼットン役が取りあいになり、ごっこをする前にケンカになって終わってしまうことがよくあった。しかし、ウルトラマンを倒したほど強いのに、科捜隊にあっけなくやられてしまうのも、少し納得がいかない。

●銭形平次
神田明神下でその名を知られた岡っ引き。曲がったことが大嫌いな粋でいなせな江戸っ子だ。得意技は、百発百中投げ銭。しかし、貧乏長屋に住まい、家計は火の車のという設定である。投げる銭をほかのものに変えれば、生活も少しは楽になるのではないだろうか? お約束のセリフは、八五郎「親分、てぇへんだ!」、平次「おめぇのてぇへんは聞き飽きたよっ」。演ずるは大川橋蔵、後に北大路欣也。

●せんだみつお
現在、千田光雄。2000年を迎えると同時に「二千田光雄にする」とミレニアム改名を宣言。「言えねえ、言えねえ、もう言えねぇ」と「ナハ! ナハ! ナハ!」が持ちネタ。調理師免許を持っていることでも知られて(?)いる。

●走馬灯
思い出が走馬灯のようによみがえる……。というセンテンスが、よく新聞などの投稿文のシメに用いられているが、走馬灯ってそんなに汎用性があるものなのだろうか? 店主は葬式の祭壇の両わきに設われているものしか見たことがない。さらに、あんなにぐるぐる思い出がよみがえる様を経験したこともない。

●そのこころは?
なんとかとかけて、なんとかととく、「そのこころは?」。例・「インターネットとかけて山手線ととく」「そのこころは? ドット・コム(どっと混む)」(ああ涙)。江戸の落語家の大喜利のお約束だが、会話の途中やいまやオチを言おうとしているときに、この言葉を投げ掛けてくる人がいる。こういう人は、たいていオチに対して「座布団●枚」と、笑点のような批評を下す。個人的には、非常に苦手なタイプである。

●ゾルゲ事件
第二次世界大戦下の日本における、リヒャルト・ゾルゲを中心とした反戦諜報活動への弾圧事件。ゾルゲの目的は、満州事変以降の日本の対ソ政策、対ソ攻撃計画を探知し、日本帝国主義のソ連への侵入を阻止することにあった。1941年10月、国際スパイの嫌疑でゾルゲグループが検挙され、国防保安法、軍機保護法、治安維持法、軍用資源秘密保護法違反で起訴。ゾルゲらは44年11月7日に処刑されたーというのが顛末なのだが、バカなガキだった店主は、てっきり「超人バロムワン」の悪もん、ドルゲの事件だと信じ、バロムワンは史実に基づいた物語なのだと感心していた。