大地を守る会


大地を守る会は、有機・無農薬栽培の野菜や平飼い卵、健康的に飼育された 食肉などを宅配している会社です (大地を守る会のホームページへ)。わたしは広告をみて大地を守る会のことを 知りました。 もともと、わたしの実家で有機野菜の宅配を利用しており、農薬や 食品添加物の問題には関心があったので、すぐに会員になりました。

ご想像のとおり、商品の価格は市販のものよりも高くなってしまいます。 けれども、長い目でみれば、市販の商品を買いつづけるのと比べて損はないと 思っています。というのは、どれだけ農薬を使って栽培されてどれだけそれが 残留しているかわからない野菜を食べつづけたら、やがて大きな病気を患って 医療費がかかることになるかもしれない、それならば、値段が高くても農薬の 使用量が少なくて病気になりにくい食事をしつづけたほうが健康的で安上がり だと思うからです。

大地を守る会のよいところのひとつは、たくさんの情報を提供してくれる ことだと思います。たとえば、有機栽培でなく農薬を使用した農作物を 購入するとき。どのような種類の農薬をどの程度使用したのかが わかるようになっています。無農薬のものは無農薬と明記されて います。何種類もある農作物、しかも産地もたくさんあるのに、すべてに 対してそうした情報を明らかにしてくれます。だから、ざっと泥を落とした だけでも安心して食べられます。スーパーで売られている野菜の なかには「有機栽培」というシールが貼られているのに、実際は、 減農薬(つまり農薬も化学肥料も使われている)であったり、まるっきり うそだったりすることがあるそうです。大地を守る会の姿勢は、 こうした小売業者とは一線を画しています。

商品そのものの情報と関連して、産地の様子も伝えてくれます。 昨年は天候不順で野菜の収穫が不安定でしたね。注文した野菜が欠品 だったり量目が減っていたりすると、大地を守る会ではとても 丁寧に言葉を添えてくれます。もしも「欠品です」の一言だったら、 困るじゃないかと腹を立ててしまうところです。でも実際は、 台風の影響で産地では何割くらいの被害をうけた、被害を最小限に するために台風がくる前に徹夜で収穫した、などと、生産者の方の 懸命な姿をわかりやすく伝えてくれます。

こうした情報に接していると、野菜は「あって当たり前」だという 感覚が間違いだということがわかってきます。畑で採れないものは 食べられないという方が当たり前なのですね。無いものは無いのだから、 あるものでしのぐのが人間の知恵ではないでしょうか。野菜の生産量が 落ちているときに野菜のセット(通称ベジタ)に大根の間引き菜が 入っていることがありました。とても栄養があるのだから、ふだん 食卓にのらないのがもったいないくらいです。こうした対応をしてくれて とても嬉しく思いました。レタスがなかったら、何も緊急輸入なんか しないで、生野菜のサラダを温野菜にすれば済んだのでは?

同じような理由で、旬のものをいただくことが自然なことだと 理解できるようになりました。暑い季節には体をひやす実野菜が たくさん穫れ、寒い季節には体を温める根菜が穫れます。 その土地に住む人の体調が整うように、自然が取りはからって くれているかのようです。だから、本来育たない季節に、無理に エネルギーを使って野菜を栽培することには、あまり意味が ないように思います。寒い季節に、わざわざ栄養価の落ちた トマトやきゅうりを食べて、体を冷やすことはないのでは ないかということです。「健康維持に一日30品目食べよう」と いう人がいるようですが、現実味のないことです。ある専門家が 「一日30品目は無理だから、一年を通じて30品目食べればよい」 と発言していたのは、理にかなっていると思いました。

そのほか、第一次産業の現状の問題点、ゴミの問題、原子力発電の 問題など、考えなくてはならないことをたくさん教えてくれます。 経済が不景気な今、大人も子供も未来に悲観的になっているようですが、 暗く考えているだけでは、何も変わりません。傍観者ではなく、 社会の一構成員として何ができるのかを考えるきっかけを、 大地を守る会は与えてくれます。 ”こどもたちの未来のために”できることから、行動してみましょう。 大地を守る会のホームページへ。


大地を守る会主催のほうれん草収穫祭にて
生産者と消費者が交流できる貴重なチャンスです。



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