○たまにっきロングアイランド編○

主な登場人物
夫=トリケラ(トプス)、妻=ブロント(サウルス)
長男=ティラノ(サウルス)、長女=アパト(サウルス) (注:ブロントサウルスとアパトサウルスは同じ恐竜の別称です。)



<平成14年1月>

1月18日
さっきみた夢。 *****桜木町で開かれるコンサートのチケットをもらったので (亡くなった、父方の)おばあちゃんと一緒に聴きにいくことになった。 いつもおしゃれをしていない ので、いざ「おでかけ」となると 着るものにも髪型にも迷ってしまう。そうこうするうちに、バスに 乗るタイムリミットがせまってきた。「いやーん、どうしよ う」と 騒いでいると、父から助け舟。「おかあさんが港南台までおくって くれることになっているから、一緒にきみも乗ればいいじゃないか。」 よーし、そういう ことならと、アクセサリーをゆっくり選ぶことに。 文庫本を開いたくらいの巨大な、四角いガラス細工のブローチ (夢なので、こういうところが非現実的)が母の 鏡台に乗っていた のを見つけ、母に貸してもらった。この重たいブローチを、ねじを 回しながらビロードの服(音楽の発表会できるようなドレス。これも 非現実 的)に留めるのにとても時間がかかった。ねじを回しても 回しても、うまくいかない。そこで玄関のほうから父の声「じゃあ、 いってくるよ。」「いってらっしゃ ーい」と返事をしたあとも ねじと格闘しつづけ、はたと置いてきぼりをくったことに気づいた。 「えー、お父さん、連れていってくれるっていったのに!! ふえー ん、どうすればいいの?さきに桜木町に行っている おばあちゃんと、どうやって連絡をとればいいの???」***** 何でも親が面倒をみてくれた、こどもの頃の気分で目が覚めた。 目を開けると実家の天井がみえて、プレハブの家の朝の生活の音が 聞こえてくるといいのにな、と 思いながら目をあけると、すぐ横に 2才4ヶ月のむすめの気持ちよさそうな寝顔が。親にべたべたと 甘ったれる気分にしばし浸ろうと思ったら、なんだ、わたしの ほうが親か。 おばあちゃんの夢を見るなんて、めずらしい。わたしが大学生のときに 亡くなった祖母は、最後は特別養護老人ホームで過ごしていた。 青春の直中にいたわたし は、人生の終わりを病院で過ごすことが どんなものかなんて想像もしなかった。近くに住んでいたのに、どうして もっと頻繁に会いに行かなかったのかと後悔して いる。母は毎日、面会に 行っていた。そういう母を尊敬している。祖母が亡くなった1日前に、 後にわたしの夫になったボーイフレンドが家に遊びに来ていた。 一 緒にお見舞いに行っていれば、結婚相手を紹介するチャンスだったのにと、 残念に思った。

1月25日
ティラノの誕生日。幼稚園のスナック当番は誕生日の子のために予めとっておいて あるので、はりきらなくてはならない。アメリカ風のカップケーキは慣れていないので、 スイートポテトをカップに詰めて焼いた。小さな花の形をした砂糖のトッピングで仕上げ。 三角帽子のバースデイハット、揃いの紙コップと紙皿など、定番の誕生パーティ用品は、 クラス全員分用意するととてもお金がかかるのでやめにした。先生が手作りの冠を誕生日の子 に冠らせてくれるはずだから、ティラノも十分に誕生日気分を味わえるだろう。 3時に迎えに行ってみると、果たしてティラノは冠を冠っていた。タケノコのような形に 切り抜いた青い色紙のまん中に、白い恐竜の絵が貼ってあり、名前と「5」(5才になったから)と 書いてあった。主役の気分を堪能したような、満足気なティラノの表情。よかった、よかった。

帰りがけに、サーヤン(瑞映)が遊びにこないかと誘ってくれた。トリケラが、ティラノの誕生日だからと、 6時半にお寿司屋さんの「つぼ」に予約をいれてあるので、6時くらいまで、ひまをつぶさせて もらうことにした。行ってみるとアーラン(芽蘭)と生後7ヶ月のヨンビー(凧飛)も来ていた。 ティラノを待ち受けていたのは、オージンとヨンビーからの誕生プレゼントだった。 明日、我が家で開く誕生パーティのオージンを招待していたものの、「プレゼントは遠慮させてもらいたい」とゲスト全員に伝えてあったので、気をきかせてサーヤンは今日手渡してくれたよう。 事前にプレゼントは何がよいかと尋ねてきたサーヤンに、「クリスマスでおもちゃが増えたばかりだから、 できれば本がいい」と伝えてあったので、オージンからは本と子供用の腕時計(短針用の数字の外側に 長針用の数字が5分刻みで書いてある)、ヨンビーからも短いお話の本の6冊セットをいただいた。 威勢良く包装紙を破いて中身を確認したティラノ、お礼をいうのもそこそこに、オージンの部屋へ 遊びにいってしまった。お友達と遊ぶのが一番楽しいのはわかるけれども、贈り物をいただいた 親としては、少々肩身のせまいところ。

6時にサーヤンの家を出て帰宅してみると、おや、立派。トリケラがもう帰っている(こういう 時には時間に遅れるのがふつう)。「おらー、もういくぞ!予約におくれるじゃないか!!」と いつにない剣幕。家の中の時計が10分進んでいるのであせっていたらしい。そうか、そうか、 おとうちゃんも、息子の誕生日にエキサイトしているわけだ。

1月26日
土曜日。仲良しのお友達ばかり(それも全員女の子)を呼んでの、ティラノの誕生会。オージンとはるかちゃんは慣れているからいいとして、近頃とても仲良くしている一卵性双生児のTara(タラ)とEllyn(エリン)は、言葉が通じにくいので、間が持つかどうか、ドキドキ(この土地特有のなまりが強く、女の子らしくペラペラとよくしゃべるので、話についていかれないことが多いのだ)。案の定、Taraがはるかちゃんママとサーヤンとわたしがしゃべっているところに割って入ってきたときには、タラの言っていることが全然わからなくて、全員が絶句してしまった。「このあいださぁ、おじいちゃんとおばあちゃんと、パパとママと、お兄ちゃんとエリンとわたしがさぁ、あーして、こーして、ペラペラ、ペラペラ!」とタラがまくしたてた後には、長い間があいて、そのあと大人たちは「ふーん、そうだったんだ」ととりつくろうのがやっとだった。

バースデーパーティーに必要な企画モノとして、小さな木箱を自由に飾り付けるという工作を用意していた。いつも体を動かして遊んでいるタラとエリンが楽しんでくれるかどうかに不安があったけれども、それなりに魅力的だったらしくて、レースのきれはしをはりつけたり、専用ペンで色を塗ったりして、楽しんでもらえた。一卵性といっても、タラとエリンのパーソナリティには違いがみられて、タラは几帳面に箱を赤をベースにした女の子らしいものに仕上げていた。エリンはちゃっちゃっとスペースを埋めたら、さっさとほかの遊びをしにいってしまった。ふたりのお母さんのメアリーケイトによると、タラは女の子らしくふるまうのが好きで、集中力があり、エリンのお姉さん役。エリンのほうは、かっこいいのが好きで、女の子っぽいものは苦手なのだとか。それでもふたりとも、すごいべっぴんさんなんだけどね。はるかちゃんの作品は完成度が高いので、みんな驚いた。パステルカラーで統一されていて、とてもすてきにしあがっていた。オージンもフリフリのレースたっぷり、お姫様(シンデレラなど)に憧れている最近の傾向がよくあらわれていた。うちのティラノは、魚の形のシールなど、すきなものをいろいろと貼りつけた、彼らしい箱を作った。昨年の夏のアパトの誕生会のときは、パーティーフェーバー(お客様への手みやげのちょっとしたおもちゃなど)をこどもに持たせ過ぎて、サーヤンに不評だったので、今回は、おみやげはこの工作した作品だけにした。つまんないおもちゃよりも、こっちのほうがよっぽどいいみたい。

食べ物はピザを注文して手を抜いた分、ケーキは自分たちの口にあうように、自分で焼いた。砂糖でできたピカチュウの顔をデコレーションして、苺とブルーベリーもトッピング。ねらったわけじゃなかったんだけど、できあがってみれば偶然、モンスターボールの色がそろっていて、我ながらなかなかいい出来栄えだった。バースデーソングを歌って主役がろうそくを吹き消して、いざケーキを配りはじめたら、"I don't like strawberries." "Me too!" "I want PIKACHU by himself." やいのやいのと双子たちが騒ぎ出した。「はいはい、苺はいやなのね」「はいはい、ピカチュウあげますよ」とあわただしく皿を配った。たべおわってみたところ、二人の皿には、苺と生クリームをくり抜いたスポンジの残骸が。なにさ、苺すきなんじゃないのさ。

急にゲストがくることになったといってサーヤン、オージンがまず帰り、暗くなったころに双子のパパさんがお迎えにきた。日本人ばかりが残ったところで、はるかちゃんパパとうちのトリケラは、こどもと体をつかって遊んだため、ややおつかれ。母親族も、やれやれ、ふー、一息。「今から夕飯の支度、面倒臭いねー」ということで、はるかちゃんのお家の近くにある、日本食のレストランにみんなでいくことに。ふつうシャパニーズレストランというと、あまりおいしくないSushiに大枚はたくはめになるんだけれども、はじめて行った『太鼓』は、日本人専用メニューがあって、焼き魚とか鍋とかラーメンとか、この地域の他の店では食べられないものが揃っていた。「時価」となっていた鍋を注文して、汁の最後の一滴まで、おじやでおいしくいただいた。ご主人が、「最後はおもちをいれますか、それともごはんにしましょうか」とわざわざでてきて尋ねてくれるのが、なんとも嬉しかった。こどもたちは早々に食べ終わっていたけれども、お店の方が落書き用紙と鉛筆を貸して下さったおかげで、あまり周囲に迷惑をかけることもなく、楽しく過ごすことができた。

店をでたときのティラノの一言。「あー、ぼくこんな楽しい一日ははじめて。」それはよかった、父も母も楽しかったよ。がんばってパーティーを開いた甲斐があるというものよのう。






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