日本とドイツのまちづくりへの提案

[街づくり工作員]

皆様、今日は。ドイツのSilke です。

博士論文の出版のため、少し手直さなければならないので、今は忙しいですが、できるかぎりドイツの都市計画についてのメールを読みました。博士論文はドイツ語だけで、出版までも時間がかかりますので、一応大切な最後の考え方だけを簡単な日本語に翻訳しておきました。私が1997年6月から1998年5月まで、東京の杉並区と世田谷区で行われて研究の結果です。

一言で言えば、一般的な目的はドイツと日本の都市計画、まちづくりと住民参加をよくする事です。そうすると、分かりやすくなりますように、提案を三つのパートに分けられます。つぎです:

1)日本に対しての提案リスト(目録)
2)ドイツに対しての提案リスト(目録)
3) 日本とドイツ両方に対しての提案リスト(目録)

できるかぎり、翻訳してみましたが、分からない点は、具体的に聞いてください。

1)日本に対しての提案リスト(目録)

1-01 住民参加をもっと強くするために、法律が必要;自由(義務がない)住民参加のイベントだけが足りないらしいです(結果が出てこないケースが多いからです)
民参加をもっと強くするための法律が必要;自由な(義務がない)住民参加のイベントだけでは足りないと思います(結果が出てこないケースが多いからです)
件名 : [kosakuin:00336] Re: 提案 :日本に対しての提案について/鈴木繁康

件名 : [kosakuin:00339] Re: 提案:日本に対しての提案について/岡田雅代

件名 : [kosakuin:00341] Re: 提案 :日本に対しての提案について/松下啓一

件名 : [kosakuin:00350] 日本に対しての提案について fromSilke-Suzuki/にいらきょうこ

 

1-02 協議会で、住民参加を法律的に強くする(officialな感じにする)

【阿部さんによる捕足】 これは「法的参加手続と並行して、自由な活動を活発にする」というニュアンスのように感じました。ドイツでは、法律に定められている説明会に加え、各政党が「議論の夕べ」を開催したり、大学が集会を開いたりと、多彩な感じを受けます。

 

1-03 市町村(区、市、町)の権利と担当範囲を県や国に対して増やす(ドイツ語で Planungshoheit der Gemeinde と言います)
−県や国に対する市町村(区、市、町)の権利と担当範囲を増やす(ドイツ語で Planungshoheit der Gemeinde 「自治体の計画高権」と言います)

件名 : [kosakuin:00330] Re: 提案阿部成治

件名 : [kosakuin:00331] Re: 提案鈴木繁康

 

1-04 グループ参加より個人的な住民参加を増やす

 

1-05 グループのコンセンサスより個人的な意見を大切にする

 

1-06 行政等の3や4年間ごとのいどう制度の代りに、もう少し長く同じ職場やプロジェクトで働く。そうすると、行政スタッフも少しでもエキスパート(専門家)になるはずです
− 行政等の3や4年間ごとの人事異動制度の代りに、もう少し長く同じ職場やプロジェクトで働くようにする。そうすると、行政スタッフももう少しエキスパート(専門家)になれるはずです

件名 : [kosakuin:00336] Re: 提案 :日本に対しての提案について/鈴木繁康

 

1-07 住民グループをNPOのようなofficial Statusでもっと強くする

【阿部さんによる捕足】 これは、ミュンヘン・フォーラムのようなイメージなのでしょうか。(ミュンヘン・フォーラムについては、早稲田の卯月さんが建築学会の論文集に発表しています)。

件名 : [kosakuin:00336] Re: 提案 :日本に対しての提案について/鈴木繁康

 

1-08 行政が出した建てる制限(高さ、大きさ、面積等)をもっとコントロールする。しないと、行政がうまく計画をするができません(例えば昔の東京のグリーンベルトがなくなったケース)
− 行政が出した建築制限(高さ、大きさ、面積等)をもっとコントロールする。しないと、行政がうまく計画を実現するができません(例えば昔の東京のグリーンベルトがなくなったケース)

 

1-09 行政と町会の関係が強く過ぎる。町会の協力が便利ですが、町会に関係ない住民が多いので、行政と町会が強い関係があると、住民の大勢が批判です
− 行政と町会の関係が強過ぎる。町会の協力は便利ですが、町会に関係ない住民が多いので、行政と町会の関係が強すぎることに、住民の大勢が批判的です

 

1-10 住環境だけではなく、もっと上のレベルで、住民参加を行う(level up)、マスタープランが一つのlevel up の事例です

 

1-11 まちづくりゲームだけではなく、学校の授業でも都市計画やまちづくりのシステムを子供たちに教える

件名 : [kosakuin:00336] Re: 提案 :日本に対しての提案について/鈴木繁康

件名 : [kosakuin:00342] ドイツの都市計画教育/ジルケ・フォークト

件名 : [kosakuin:00343] Re: ドイツの都市計画教育/鈴木繁康

件名 : [kosakuin:00345] Re: ドイツの都市計画教育/陣内雄次

件名 : [kosakuin:00347] 情報ありがとうございます/鈴木龍一

 

1-12 プロセス(一緒に何か習う)より結果(計画の実現)を大切にする、つまりソフトだけではなく、ハードも大切にする

件名 : [kosakuin:00336] Re: 提案 :日本に対しての提案について/鈴木繁康

 

1-13 日本の住民参加には楽しさが大切ですが、多すぎると、勤勉がなくなって、結果が出てこない
− 日本の住民参加は楽しさを大切にしていますが、楽しい「まちづくり」が多すぎると、難しい問題を避けて通るようになって、結果が出てこない

 

1-14 住民参加のイベントを行い前に、目的を分かりやすく説明する。ソフト(グループの関係等)やハード(具体的な計画のプロジェクト)ですか。そうしないと、参加者が満足しないケースが多いでしょう

件名 : [kosakuin:00336] Re: 提案 :日本に対しての提案について/鈴木繁康

 

1-15 私の経験では、日本人(行政)がよく都市計画の代りに、まちづくりを言葉として、使います。まちづくりのイメージの方いいからです。この正しくない使い方が少し建前みたいですね。本音の方がいいでしょう、役所のイメージがよくなるからです
− 私の経験では、日本の行政担当者はよく都市計画の代りに、「まちづくり」という言葉を使います。「まちづくり」の方が住民に対するイメージがいいからです。この正しくない使い方は少し建前みたいですね。本音の方がいいでしょう、本音を言う方が役所のイメージがよくなるからです

件名 : [kosakuin:00336] Re: 提案 :日本に対しての提案について/鈴木繁康

 

1-16 その他の提案等

件名 : [kosakuin:00349] 都市計画決定の内容を、裁判で争える道を広げる/阿部成治

 

2)ドイツに対しての提案リスト(目録)

2-01 法律はそのままでいいですが、足りません。義務の住民参加の他に、自由な住民参加イベントをもっと大切にする
− 法律はそのままでいいですが、住民参加に対する工夫が足りません。義務の住民参加の他に、自由な住民参加イベントをもっと大切にすることが必要です

 

2-02 まちづくりゲームを増やす。そうすると、役所のイメージがよくなる(杉並区の知る区ロードがいい事例)

 

2-03 ドイツの行政スタッフが日本と違って、エキスパート(専門家)の役割が強く過ぎる。ですから役所のプランナーと一般市民の間のギャップが大きいです、communication(話し合い)がうまくできません。ドイツの行政スタッフが専門家として、専門用語が大好きです。一般市民残念ながら分かりません。B−Plan と F−Plan も非常に読みにくいです。ですから住民に対して、専門用語の説明会、プランの読み方を教える会等が是非欲しいです。しかし、ドイツの役所がまだほとんど行いません

 

2-04 行政の専門家の他に、コンサルタント、まちづくりセンター、まちづくり公社等を住民参加のイベントが行われている時にもっと中心にする
− 行政の専門家の他に、コンサルタント、まちづくりセンター、まちづくり公社等のスタッフに住民参加型イベントの中心的な役割を与える

 

2-05 ドイツには日本の町会がないのですが、代りに教会のcommunityを利用して、住環境のイベントを行う

 

2-06 まちづくりに関する報告を増やす、例えば日本の掲示板のようなお知らせを作る。ドイツの住宅地にはほとんどありません

 

2-07 役所からのお知らせをもっと分かりやすく、親切にする

 

2-08 ドイツのワークショップやセミナーは勤勉ですが、楽しさが非常に少ないです。雰囲気をよくするために、もう少し楽しさが欲しいです

 

2-09 ドイツにはハードが多すぎて、ソフトが少ない(日本との反対みたいです)

 

3) 日本とドイツ両方に対しての提案リスト(目録)

3-01 住民参加イベントの参加者の数をできるだけ増やす

 

3-02 数だけではなく、参加者のvariety(様々な年齢、職業等)を広げる

 

3-03 役所のイメージを色々な工夫でよくする

 

3-04 役所とまちづくりセンターやまちづくり公社等の担当範囲を具体的に分ける。スタッフも別々にする。行政とセンターや公社のスタッフが同じだったら、いいイメージと個人的なプロファイルが出てこない

 

3-05 Alibi(建前)の住民参加を消す。本当の協力の住民参加が欲しい

 

3-06 住民が住民のために働くコンサルタントを直接に(弁護士のように)払わないと、問題になります。現在は主に役所が払いますので、コンサルタントが誰のために働くのか議論されています
− 住民が住民のために働くコンサルタント料を直接(弁護士のように)払わないことに、問題があります。現在は主に役所が払っていますので、コンサルタントは誰のために働くのかということが議論されています

 

3-07 都市計画を実現する時、できれば、皆(役所、住民、企業、町会等の関係者)の合意を得る

 

3-08 住民を住環境の点から見ると、エキスパートとして大切にする。住民が住環境について、一番詳しい専門家だからです
− 住民を住環境の問題のエキスパートとして大切にする。住民は住環境について、一番詳しい専門家だからです

 

3-09 都市計画の関係者の皆様の間に責任を分ける

 

3-10 義務と自由な住民参加の間にいいバランスを見つける

 

3-11 楽しさと勤勉の間にいいバランスを見つける

 

3-12 住民に住んでいる都市に対して、もっと権利と同時に義務や責任に与える

 

3-13 Rio de Janeiro で決定された Local Agenda 21をいいチャンスとしてうまく利用する。Local Agenda で、住民参加を法律的に強くする可能性がある
−1992年にリオ・デ・ジャネイロで決定されたローカル・アジェンダ 21をいいチャンスとしてうまく利用する。都市計画にローカル・アジェンダ 21を取り込むことによって、住民参加を法律的に強くできる可能性がある
【アジェンダ21:環境と開発についての21世紀に向けての行動計画。エネルギー、バイオテクノロジーなどさまざまな分野での具体的行動計画や資金調達策を1992年の地球サミットで決定。ドイツの都市計画ではローカル・アジェンダ 21を実現するための取り組みが行われている。日本では各自治体ごとに「環境管理計画」(厚生省所管)が策定されているが、都市計画(建設省所管)とは関係付けられていない】

 

これらが、私が集めた提案や気がついた問題点です。
間違いが多くて、簡単な日本語で申し訳ありませんでした。
工作員の皆様がドイツ語を読めれば、幸いですが。まあ、しょうがないですね。
ある提案についてはもっと説明が欲しければ、お知らせください。
また議論しましょう。