阪神大震災から5年

  延焼遮断に関する考察

             平成12年1月17日から掲載開始

             鈴 木  繁 康

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目次

1 現地レポート

(1) 須磨区千歳町
震災直後の須磨区千歳町

5年目の千歳町01(20000125,30加筆)

5年目の千歳町02(20000131)

平成10年の地図(20000131)

(2) 長田区菅原通

1 焼け残った木造住宅群

2 ガソリンスタンドは残った

3 菅原通延焼推定図

(3) 昭和筋

(4) 鷹取商店街

(5) 若松公園

 

2 防災生活圏


 阪神大震災から5年がたちました。記憶は風化します。私も自分の目で見た阪神大震災を記録しておくことにしました。

 テーマは延焼遮断です。大震火災の焼け止まった地点の方々から、火災の発生と延焼の状況、どうして延焼を免れたのかについてインタビューしたものをまとめてみたものです。

 延焼遮断は都市防災の最重要課題の一つです。

 東京都では都市防災施設基本計画で延焼遮断帯の整備を緊急の課題とし、その具体化に向けて防災生活圏の形成を提唱しています。

 東京都のいう延焼遮断帯とは、広幅員道路、河川、公園、鉄道、高速道路によって、大震火災の延焼を阻止しようというものです。

 防災生活圏とは、延焼遮断帯に囲まれた区域のことです。防災生活圏の整備の考え方では、まず外周の建築物を不燃化して、周辺の市街地大火の延焼を阻止します。

 次に生活圏内部の建築物を不燃化して、火災の延焼拡大を防止します。また、公園・広場の確保、細街路の整備などによって生活圏内の防災性能を高めます。

 つまり東京都の防災まちづくりの最終目標は「逃げないですむまちづくり」です。現在避難道路と避難場所を指定しているのは、防災生活圏が完成するまでの過渡的な対策なのです。

 防災生活圏の広さは平均で約25ha程度、大きなものでは60〜70haもあります。

 東京の都市構造は、皇居を中心とした同心円と放射線で組み立てられていますから、都心部ほど密に、周辺部になるほど粗くなっています。

 木造建築物の密集する周辺区の防災生活圏の規模は数十haになりますが、神戸の延焼区域の広さは大きなものでも20ha程度です。

 構想としての延焼遮断帯と現実の焼け止まり線の関係はどうなっているのでしょうか。神戸での証言をもとに少しずつ検証してみることにします。

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