長引く咳をどう考えるか
・近年、かぜの後、あるいは明らかなきっかけもなく、抗菌薬、気管支拡張剤、鎮咳剤にも反応しない遷延性の咳で苦しむ患者が急増している。
臨床像
1.遷延する咳嗽
2.就床時、早期、温度変化、会話、電話
3.痰は無いか、もしくは無色の漿液性:黄色ければ感染症
4.背景にアレルギー素因が±
5.聴診上、呼気の狭窄音±:聴診は必ずしも有効ではない
該当する疾患概念としては
・咳喘息(cough variant asthma: CVA)
・アトピー咳(atopic cough)
・感染後気道過敏症(Post Infectious Persistent Cough)
等があげられるが、その診断基準は煩雑で有効とは言い難い。
なぜこのような病態が増えているのか
1.大気汚染(ディーゼルエンジン排ガス):化学的にも証明されている
2.食品添加物?
3.その他の様々な環境汚染
慢性咳嗽は気道内での炎症性メディエーターの以上放出が原因とする報告がでており、喘息に類似したものであるということが言える。
診断
1.咳の出方の特徴
就床時、夜間、明け方、冷気暴露、電話
2.痰の性状は無色ないしは漿液性で、黄緑色になっていれば細菌感染症と考える
3.感染症が完全に否定できること
マイコプラズマ、クラミジア、百日咳等の疾患を考慮すること
胸部X腺写真で癌、結核を否定されなければいけない
治療
1.ステロイド吸入:ステロイド吸入と麦門冬湯内服で2週間で改善することが多い
2.漢方薬(麦門冬湯)
3.抗アレルギー剤
4.重症例には経口ステロイドも考慮する
(徳田均先生)
自由が丘耳鼻咽喉科・笠井クリニック
[ 耳鼻咽喉診療案内|小児耳鼻咽喉疾患|院長紹介|診療方針|地図案内|
|医療設備|診療時間|リンク集|医療費・保険診療Q&A|レーザー治療|
|いびき治療|いびきQ&A|扁桃膿栓症|レーザー手術|アレルギー性鼻炎・花粉症|
|ラジオ波治療の適応|鼻づまりの原因と治療|当サイトについて|索引 ]