耳介血腫、耳介軟骨膜炎 笠井耳鼻咽喉科クリニック・自由が丘診療室
 耳介の薄い皮膚と耳介軟骨が打撲や摩擦によって剥離して軟骨膜下に血液や浸出液が貯留して耳介血腫が形成されます。耳介血腫は注射器で血腫を吸引除去する処置(保険点数80点つまり3割自己負担の方で240円の処置です)がまず行われますが、貯留液を抜いても繰り返し腫れてくることも多く、治療に難渋することが多々あります。そのようなケースでは血腫を穿刺あるいは皮膚を小切開して排液した上で、耳介の前後からガーゼタンポン等を当てて縫合し、圧迫固定します。耳介血腫開窓術は診療報酬点数表で380点ですから、保険3割負担の方では1,140円の手術となります。
耳介血腫、耳介の変形 耳介血腫、耳介軟骨膜炎を繰り返すことにより変形した耳介(柔道選手)

【穿刺を繰り返しても再発する耳介血腫の枕縫合による圧迫固定手術】
耳介血腫(耳甲介腔)耳甲介腔の血腫→耳介血腫(耳甲介腔)穿刺耳介血腫の穿刺液 血液穿刺→耳介血腫(耳甲介腔)圧迫縫合 耳介前後を枕縫合により圧迫固定→耳介血腫(耳甲介腔)術後 治癒

耳介血腫(舟状窩)正面耳介血腫(舟状窩)側面耳介血腫(舟状窩)圧迫縫合固定 舟状窩の血腫(1週間前後の枕縫合圧迫固定)
 相撲(力士耳とも称されます)、柔道、レスラー、ラグビー選手などでは耳介血腫や耳介軟骨膜炎を繰り返すことで、不完全な治癒によって耳介の強い変形が起こり醜形を残します。耳介軟骨膜炎で細菌感染が強い場合には耳介軟骨の壊死が起こり耳介が一部欠損するような場合もあります。(参考:耳介血腫の取り扱い方


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耳介各部の名称
1. 耳珠 2. 耳輪脚 3. 耳輪 4. 対耳輪(上脚) 5. 対耳輪(下脚) 6. 対耳輪 7. 対耳珠 8. 耳垂
A. 舟状窩 B. 三角窩 C. 耳甲介舟 D. 耳甲介腔 E. 珠間切痕 x. 耳介結節(ダーウィン結節) O. 外耳道