口内炎、アフタ性口内炎 笠井耳鼻咽喉科クリニック・自由が丘診療室
 口の中の粘膜に出来る炎症をまとめて「口内炎」と呼んでいます。アフタというのは粘膜表面にできる、数mmから1cmまでの大きさの円形〜楕円形の境界明瞭な粘膜疹で、表面は白い偽膜(白苔)で覆われ、周囲は赤く(紅暈「こううん」:赤いふちどり)囲まれているものを指します。アフタ性口内炎は小さな病変の割に、食事の際や唾液を飲み込むときに、その部分に触れることで痛みを強く感じ(参考:喉が痛くなる病気)、数日以上続くことから日常生活で極めて不快な病気です。よく出来る部位は口唇粘膜、頬粘膜、歯肉と頬の間、舌辺縁などですが、咽頭や扁桃から下咽頭・喉頭粘膜にも口内炎と同じような粘膜の炎症性変化は起きることがあります。組織学的に口唇や舌背は角化(白く、硬くなる)しており、口唇内面、歯ぎん部、舌先、舌側面や舌下面は角化していません。反復性アフタはそのような角化していない柔らかい所だけに出来るのが特徴です。
 明確な誘因がなく繰り返す「再発性アフタ」は1度に2〜3カ所に出現することが多いのですが、1個だけのこともあります。 病気の原因は刺激に対する一種の過敏状態と考えられ、過労、精神的ストレス、胃腸障害、ビタミン不足、歯科金属、歯の機械的刺激などが誘因としてあげらます。その他にもウイルス感染や、食物アレルギー、自律神経障害などの関与が疑われる場合、薬剤の副作用でみられることもありますが、結局のところ原因が特定出来ないことも多いものです。女性では規則的に生理前に出来ることがあり、性ホルモンとの関連性も考えられています。 アフタ性口内炎は喫煙者には出来にくく、発癌性や呼吸・循環器系に悪影響のあるタバコですが、唯一のメリットといえるかもしれません。機械的刺激が原因で生じるベドナーのアフタ(Bedner's aphtha)は小児に多く、歯で粘膜を噛むことが原因になり、乳幼児では哺乳の際に口蓋を傷つけることで出来るといわれています。(子供の口内炎
アフタ性口内炎 再発性アフタ
 アフタ性口内炎は放置しても1〜2週間で自然に治るものですが、その間は酷く不快な思いをします。また、一旦良くなっても次から次へとくり返して出来てくる場合があります。治療にはステロイド含有の口腔粘膜用軟膏(ケナログ、アフタゾロン、デキサルチン軟膏)や貼り付けるシール状のアフタッチを用いることで、痛みを和らげ、治癒期間を早めることが出来ます。難治例や頻回の反復例では、ビタミンBやCの内服を併用することもありますが、その効果に関しては確立しているわけではありません。
 子どもや高齢者にはヘルペスウイルスが引き起こす口内炎もみられます。粘膜の角化部に出来たものはウイルス性のもの、歯肉やもっと広がっていればウイルス特に単純ヘルペスが考えられます。直径2〜3mmの小さな水ぶくれが数多くでき、軽症なら何もしなくても2週間程度で治りますが、重症の場合には抗ウイルス薬を飲むなどの治療が必要です。かびの一種による「口腔カンジダ症」は体力が落ちた場合に発生し、抗生物質やステロイドはかえって悪化することがあり、抗真菌剤を使ったうがいが有効です。(口腔カンジダ症
 中高年の男性には「白板症」による口内炎、中高年の女性には「扁平苔癬」による口内炎と類似の変化がよくみられます。白板症では舌などに板状の、痛みはないが、ざらざらした、白っぽいものができます。このような白板や舌癌や口腔底癌の前癌状態で見られる白斑は擦っただけでは取れませんが、舌の白苔は擦って取れるので区別することが出来ます。白斑や白板は喫煙が関係していることがあります。また、癌化の恐れもあるので、病理組織検査のために試験切除することもあります。扁平苔癬は、ほおなどにでき、ただれて、しみますが、治療となると難しいことになります。口内炎には、失明の危険性などもあるベーチェット病や白血病などの全身のやっかいな病気が隠れている場合もあり、注意が必要です。(参考:アフタ性口内炎1-2-3-4口唇ヘルペス1-2-3-4

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