ウィングはお船に乗るのが大好きだから、二度目の大島旅行も楽しかったよ!今度は三原のお山を一周したよ!9歳のウィングはがんばったよ!
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ウィング 巨大火山島 伊豆大島にわたる

みなさん、伊豆大島はすばらしいよ!最新の溶岩流を見に、ぜひとも行ってみましょう!
 大島にはウィングが二度お世話になった「大島館」などペットを歓迎してくれる宿泊施設もあるよ。
大島の火山の配列に注目。岡田港から波浮の港までほぼ一直線に火口列が並んでいます。方向は南東から北西に向かってで、これは富士山や箱根山に見られる火山群と同じ。また、この方向はフィリピン海プレートが押し寄せている向きです。

   

 大島は現在も比較的短いサイクルで噴火をくりかえす活発な火山島です。ウィング(9歳)は東京竹芝桟橋から東海汽船のジェットフォイル(水中翼船)に乗って伊豆大島に向かいました。
 今回の目的は神秘の「三原山火口」をのぞき見ること!


誰一人いなくで波の音だけがして最高だったよ!
筆 島
〜大島の基となる「筆島火山」の中央火道〜

 大島はたいへん新しい火山島で、海底噴火を繰り返して盛り上がり、海面に姿を現したのは、わずか3万年前。
 その頃は岡田火山、行者窟火山、筆島火山の三つの火山があり、今とは様子がちがっていました。この筆島はその「筆島火山」の中央火道が浸食に耐えて残ったもので、鉛筆の芯のようなものです。

天然の良港 波浮の港は爆裂火口

838年の水蒸気マグマ爆発で開いた爆裂火口で、はじめは内陸にありましたが、1707年の元禄地震で津波が入り込み、海とつながってしまった。このことは2005年のインド洋大地震で多くの地形が変わってしまったことから少し想像がつく。

元禄地震の津波では陸続きだった新島と式根島が離ればなれになったと言うからすごい!


ウィングはバウムクーヘンが大好きだよ!
地層切断面

理科の教科書に必ずと言っていいほど登場する大島の地層切断面

説明も同じ、「褶曲のように見えるが、そうではなく、凸凹のある地形に火山噴出物が順番に堆積したものである。」

約二万年の間に100回ほど起きた火山噴火を記録しているものです。

三 原 山
この日の三原山は最高の眺め

ここから火口を一周しても1時間半程度実にすてきなハイキングだ。10月のベストシーズンなのに観光客が少ないのは残念。
 みなさん、大島を訪れ、リアルタイムの地球の鼓動を感じ取りましょう!

 1986年の溶岩流が生々しい。

三原神社の不思議

 三原山にのぼってすぐのところにある三原神社は1986年の溶岩流が押し迫って、「寸止め」状態で被害を受けていないから不思議だ。神様はちゃんと考えて事を成していらっしゃる。

三原山火口は壮絶な眺め

 琉球大学教授 木村政昭先生によれば、この火口はフィリピン海プレートの圧縮が強まってくるとマグマが押し出されて火道のマグマが上昇し、噴火に至り、その後フィリピン海プレート境界の断層を震源とする巨大地震が発生した後、火口マグマの高さがグンと低くなるという。

 この日見た火口底はすり鉢状態で、かつて「そこが見えないほど深かった」火口底の面影はわずかである。


ウィングはがんばって山頂一周したよ。
三原山外輪山の中の
      1986年溶岩流

 外輪山の中は風も穏やかで平和なすすきの原です。そこに流れ下っている新しい溶岩流。
 かつての観光道をを塞いでしまっているものも。

古い観光道路を塞いでいる
     1986年の溶岩流

 ハワイ島の玄武岩溶岩と同様に流動性の高い玄武岩溶岩である大島の溶岩流は、浅間の鬼押出しや桜島の安山岩質でガラス分が多い粘っこい溶岩流とは多少様子が違います。比べてみましょう。

1986年の割れ目噴火 噴火口

三原山駐車場のすぐ下に案内に従っていくと見ることができます。

 新鮮なスコリア(大きめの火山噴出物)がいっぱいで、たくさんの火山弾が落ちています。

割れ目噴火から放出された
       「牛糞火山弾」

 真っ赤に溶けた溶岩がガスで吹き上げられ落ちてきたもの。牛の糞のようにベチャッとつぶれている。中には1mを超えるものもあり、7tぐらいはありそうだ。

参考文献 有隣新書 「伊豆・小笠原弧の衝突」 藤岡換太郎 有馬 眞 平田大二 編著
    小山真人先生記述部分