JUNON

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                   TEXT & PHOTO BY Monsieur HENO

 カメラを水中に持込むには既製品の防水ケース(ハウジング)が一般的ですが、特殊な機材を使いたいとか、操作部分に細かな注文を付けたい場合には向きません。 こうした人のために 日本には2人 特注ハウジングを造ってくれる人がいます。JUNONの小野沢さんと、DIVの工藤さんです。
 
 JUNONは、重くて大きくて高い(!)と思われているようですが、NEXUSにポートをつければ重さもサイズも価格も殆ど変わりがありません。 横浜まで打合わせに行くのが大変かもしれませんが、カメラ談義に花を咲かせたり工房やこれまでの作品を見せてもらったりというのも、カメラ好きには楽しいものです。(私が最初に行った時は、たまたまいらした吉野雄輔さんに3時間もご講義をいただいてしまいました)

 写真のJUNON F4は、アクションファインダー付のF4用です。18mmワイド用のドームポートは、フィッシュアイにも使えるように短く作り、スペーサーをかませてあります。 (腕力に自信のない私にとって、ぎりぎりストロボ1灯ですむ18mmは、使いやすいレンズなのです)塗装が弱く傷がついてしまっていますが、それはカンロクと思うことにしました。  

 自分の指のサイズにぴったりあわせてもらったグリップやノブは、水中での安心感が違います。 一眼レフらしさを出すために残されたペンタプリズムの突出部には、絶妙なカーブを描き、ABS樹脂の塊からくりぬいた本体は、金属製以上に剛性が高くて、その精巧さにはうっとりとさせられてしまいます。 好みの色で仕上げてもらったハウジングは、まさに工芸品ともいうべき美しさなのです。 小野沢さんが元々インダストリアルデザイナーだったこともあって、思わずなで廻したくなるような「たからもの」の輝きに満ちています。
おまけにカメラのロゴは、なんと筆での手書き!(写真)この愛らしさも、たまりません。



              連絡先:おのざわデザイン TEL 045(621)7888